「将軍ダービー」「a-nationダービー」「福岡ダービー」2014シーズンを振り返る・日本各地のダービー

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■将軍ダービー[東京Vvs水戸(8月17日)]

「水戸」という都市名から何を連想するか。「納豆」という可能性もあるかもしれませんが、日本の庶民家庭でほのぼのと育てられた方々なら、大方「水戸黄門」と発想するに違いない。そして、ワタクシみたく、あまりインテリジェンスのない家庭で育まれた少年たちの多くは、「黄門」という響きから、お下劣な連想をしていたものです。そんなこと言葉にしたら、女子に嫌われますけど。いずれにせよ、かなりベタなイメージを持った街です。

で、『水戸黄門』の主人公といえば、いまさら説明するまでもなく徳川光圀さん。劇中では確か「天下の副将軍」と形容されていたと思いますが、副将軍が存在するということは、副の付かないリアルな将軍がいたわけで、ドラマにおいては、バカ殿扱いで綱吉さまがご登場あらせられていた。ワンワン。その将軍様がお住まいなのが、「殿中でごさる」で有名な江戸城ですね。今の皇居。東京都千代田区1ー1(だと思う)。はい、水戸と東京が繋がった。故にヴェルディホーリーホックも繋がった。

さて、徳川綱吉が“バカ殿”だとしたら、『水戸黄門』で“腐敗官僚”としてのキャラ付けを一手に引き受けているのが、柳沢吉保でございます。サッカーファンにとって「柳沢」といえばQBKなんですけど、ヴェルディ関連で言えば、西武線に柳沢って駅、ありますよね。西武線というのがいいじゃないですか。いっとき、「豊島園界隈を再開発してヴェルディのスタジアムができるんじゃないか?」なんて噂が流れましたけど、豊島園といえば西武線ですからね。なんだかホーリーホックヴェルディが繋がった気分になります。

 

 

 

a-nationダービー[FC東京vs松本(8月20日)]

“味スタ夏の風物詩”といえば、皆さんは、何を思い浮かべますか? ワタクシとしては即時にこう答えましょう、そう「ボコボコの芝だ!」と。そうなんですよ、味スタって夏、厳密には夏の終わりになるとビックリするくらい芝がボッコボコになるんですよ。で、その要因もハッキリしていて、ズバリ“a-nation”が開催されるから。avexグループが総力を結集して開催するイベントですから、そうそう邪険に扱うこともできません。でも、芝はボコボコになります。

 

 

ちなみに「今年はいつかな?」と調べてみて、ついでに出演者とかも眺めてみたところ、いまだK-POPの人たちが存在感を示しているんですね。ワタクシ、別に思想的にRightWingじゃないので、特に嫌悪感はないのですが、一時期「HEY!HEY!HEY!」に毎週のように出ていたのは好きくなかった。だって、通訳を介したり、背景となる感覚や知識がずれていたら、せっかくのダウンタウントークが台無しじゃないですか。外タレ全体にいえることですけども。「HEY!HEY!HEY!」って、歌を聴く番組ではなく、ダウンタウントークを楽しむためのバラエティショーだったでしょ。録画した場合、歌なんて自動的に早送り。

 

 

ともあれ、“a-nation”で余りにも芝がボコボコになるので、数年前にFC東京がブチ切れて、「もう味スタではやらん。なんならアルウィンでやる!」と啖呵を切ったことがありましたよね。当時は、そういうブラフで問題なかったんですけど、今だとずいぶんと失礼な話になってしまいますよね。だって、もはやアルウィンには松本山雅という家主がいるわけですかね。ともあれ、FC東京にはアルウィンと接点があるわけで、その契機を作ったってことで、この対決を「a-nationダービー」と名付けましょう。

 

 

 

福岡ダービー[北九州vs福岡(9月6日)]

ギラヴァンツ北九州アビスパ福岡の共通点は何か?」なんて、考えることが、そもそもからしてばかばかしい。そう、泣く子も黙る福岡ダービー」。他は何もいらない。「君さえいれば、ボクはそれで幸せ」くらい他に何もいらない。なんせ、同じ福岡県に所在する二大政令指定都市をホームタウンとするクラブが対決するわけですから、これをダービーと言わずして、何をダービーと言うのか。「福岡ダービー」って称すると、なんかアビスパの方が主役っぽく感じますけど、それは仕方ないとして。

ちなみにアビスパ福岡が所在する福岡市、なかでも“博多”ではなく、“福岡”と称される地域は黒田様の城下町。一方の小倉藩の殿様は小笠原様というらしい(Google先生が教えてくれました)。ならば、自ずと、対抗心も煽られてくるはず・・・。なのですが、正直、さほど盛り上がっていませんよね。同じ県に所在し、互いに、己の優位性を誇らんとする、構図としては長野市松本市信州ダービーと同じはずなんですけど、どうも、そこまでの熱量は感じられず。

これは、さいたまダービーみたいなものなんですかね? それなりに意識すれども、“大宮=経済の中心地”であるのに対して“浦和=政治の中心地”という住み分けがあるから、実はそこまでの対抗心はない、みたいな。あるいは、そもそもの生活圏が違うってことなのでしょうか。これまた、さいたまダービーを例に取ると、大宮の人って、あまり浦和にいかない(途中下車しない)。また浦和の人も南行きの電車に乗れども、北行きの電車には乗らない。ゆえに互いに無関心、みたいな。まあ、何にせよ、興味深いところですな。