渋い展開ながら見応え十分〜水戸vs金沢(8月1日)の周辺をウロウロと…☆現地観戦記☆

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夏ですからね、水戸まで行ったんですけど、まさか音楽フェスと日程が重なっていたとは・・・。おかげで死にそうになりました。

 

 

■前半

西ヶ谷監督が就任して以来、突然、覚醒したような強さを見せつけている水戸。最近の好調そのままに、キックオフからフルスロットルで攻め立てます。ファーストプレーがそのままシュートまでつながっていく感じ。そこからは金沢守備陣をゴール前に釘付け状態にして押し込みまくります。ただ、決まらなかったですねぇ、シュート。キーパー原田のファインセーブなどで金沢はのらりくらりと水戸の一気呵成をいなします。

 

 

で、少し水戸の圧が弱まったとみたら、そこからは数こそ多くないものの、シンプルなロングボール大作戦で水戸ゴール前に、ちょいちょい顔を覗かせるようになる。そして、「少しは金沢も持ち直したかな」くらいのタイミングでコーナーキックを得ると、そのコーナーキックからあっさり先制点を奪ってしまう。お約束っちゃお約束ですけど、いかにも金沢らしい。

 

 

そもそもからして攻めまくっていた水戸、それが先制されたものだから、ここからは「あれ、今はホントに前半か!?」と言わんばかりのワンサイド状態になります。とはいえ、金沢のディフェンスはビクともしない。この試合の金沢、『エルゴラッソ』の情報にもあったように、おそらく攻撃のときのシステムは4141。でも守備のときは秋葉がFWに上がって442で綺麗な2ラインを形成。組織的な守備で水戸の猛攻を受けきります。

 

 

 

■後半

それにしても、金沢って、守備に対する意識が高いですよね。まるで留学とかインターンとかに積極的な大学生を見ているようだ。いわゆる意識高い系ってヤツ。だって、後半の開始から、まだ45分も残ってるってのに、攻撃のキーマンたる清原を下げ、CBの広井を投入し、5バックにしてきたんですよ。しかも2列目左には、前半はSBだった野田が回ってたり。あるいは清原にトラブルがあったのかもしれませんが、それにしても、それにしても。

 

 

そりゃ、ハーフタイムに花火を上げようが、サポーターがサイリウムを振り回そうが、突破口が開かないってもんです。金沢のサポーターも何人かが振ってましたけど、最近はサッカーの世界にもサイリウムが進出してきてるんでしょうか。あまり都内近郊では見かけない気もしますが、屋根がないスタジアムだと、なかなかキレイですね。それから、毎年の風物詩ですけど、夏になるとときどきスタジアムでも花火が上がる。たまたま、そういう試合に巡りあうと、少しラッキーな気分になりますね。

 

 

さて、攻めても攻めても跳ね返され続ける水戸。支配率は印象だと90%くらい。でも決まらない。それでも諦めない西ヶ谷監督は吉田に替えて山村を投入します。前半から、思いっきりサイドチェンジで振り回して、クロスを雨霰のように見舞っても、全て跳ね返していた金沢ディフェンスなんですけど、縦抜けには少し隙があって、「あわや!」って場面もあったので、スピード系の山村を投入して、縦への意識を徹底させたのでしょう。果たして、そのような縦抜けの形から馬場が同点弾を決めてみせました。

 

 

完全に負けパターンにはまっていた中で同点に追いついた水戸。これはなかなか立派です。ただ、勝ちパターンを追いつかれた金沢も、ズルズルと崩れることなく、そのまま淡々と勝ち点1を引き寄せることに成功。普通ならば、そのまま勝ち越しゴールまで奪われても不思議じゃない展開の中、メンタルを切らすことなく戦いきった金沢も、また、立派でした。見方によっては凡戦に映ったかもしれませんが、両チームの集中力という意味ではまことに見応えのある一戦でありました。

  

   

 

■日本代表への推薦状

□推薦者

・原田欽庸

□推薦理由

本文中でも述べたように、この試合の見所は、ひとえに金沢のディフェンスでした。そして金沢が、逃げ切れなかったものの、勝ちパターンに持ち込めたの最大の要因こそ、最初10分におけるGK原田のシュートストップだったといっても褒めすぎにはならないでしょう。いやあ、良いキーパーですね。枠内シュートへの反応とかは、十分にJ1でも通用しそう。何回、ファインセーブを見せてくれたか。

 

 

しかも、先制点を奪うや、前半もまだ15分にもなっていないってのに、すぐさま時間稼ぎモードに入る。そういう判断力も評価に値します。また、4バックを試合中に5バックに変更して、DFに混乱が生じないということは、たぶんコーチングとかも悪くないのでしょう。堅守で昇格初年度からJ2で存在感を示してきている金沢ですが、その立役者は、実はこの選手なのかもしれません。ちなみに、なんの因果かプロの門を最初に叩いたのはホーリーホックだったらしい。