メキシコ人指揮官がルチャを捨てる皮肉についてアレやコレや思いを馳せる【日本vsウルグアイ】の周辺をウロウロと…★テレビ観戦記★

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■日本 0 vs 2 ウルグアイ[顔見せ興行 09月05日]

アギーレ監督のお手並み拝見といった感じの緒戦。まずはイーブンの展開のまま、最初の15分が過ぎていきます。というか、ウルグアイウルグアイで、「はてさて、どんな感じで来るのかな?」という様子見でしたでしょうから、いきなりグーパンチの応戦ってことにはならない。・・・なんですけど、時間の経過とともに、成熟したチームと、そうでないチームの完成度の差が出てきます。なんだか、怪しげな雲行きに。しかも、かなり真っ黒でどんよりとした暗雲。

 

 

そうしたところ、やっぱりミスから失点しました。酒井のスローインを本田が戻し、酒井がさらに坂井に戻したところで、そのボールをカバーニに奪われるってプレーが発生。カバーニはロランに預けると、ロデイロを経由したワンタッチのパス交換がポンポンポンと渡って、最後、再びカバーニが受けて、そのまま決めてしまいました。現在の日本代表は“スクラップ&ビルト”の“スクラップ”の最中。1970年代の石炭産業みたいなものですから、なかなか巻き返せません。

 

 

後半に入るとウルグアイは、いかにも「勝ってる試合における南米のチームって、本当に上手に時間を消していくよね」ってな試合の流し方をする。そつなく選手を交代させつつ、きっちりと日本の攻撃を潰していく。そういうウルグアイを相手でも、アギーレジャパンは「サイドに選手を寄せて、バランスが崩れることも覚悟しつつ、力ずくで打開を図る」なんてザックジャパンみたいなことはしない。だからバランスは崩れない。そして、相手のバランスも崩せない。

 

 

でも、ウルグアイはわりと頻繁にSBが攻撃参加したりもする。そして、オーバーラップしたペレイラがクロスを入れると、酒井宏樹があらぬ方向にクリアを飛ばしてしまい、ロデイロにナイスアシスト。ロデイロはトラップできず坂井がどうにか対応しようとジタバタしますが、それも上手くいかない。結局、エルナンデスに決められてしまいました。ちなみにウルグアイのCFはカバーニ→ストゥアーニ→エルナンデスと変化してましたね。ともあれ、そのまま02で敗戦となりました。

 

 

ということで、この日の日本を見ていると、一言で述べれば「似合わないことに挑戦中!」って感じ。日本のサッカーを端的に表現すると「小兵によるテクニカルなプレー」ということになるでしょう。一方のウルグアイは「大柄ではないガテン系による、反則すれすれ何でもありのラフ殺法」といったイメージ。これって、プロレスに例えるならば日本はルチャリブレで、ウルグアイがインディ系のハードコアファイトといった感じになりましょうか。

 

 

しかも、興味深いことに、ルチャの本場のメキシコからやってきた指揮官が、ルチャ系サッカーの日本にハードコアファイトを植え付けようとしている。なんとも皮肉。で、その初戦がハードコアファイトの手練れであるウルグアイと来たものだ。なんだか、いろいろな巡り合わせが面白すぎるでしょ。まぁ、ルチャ系の正統派だったプリンスディビットがヒールファイトを覚えてWWE系列へと出世したことを考えると、日本代表の将来も明るいのかもしれませんが。