■ブラジル 3 vs 0 日本代表[コンフェデ 06月16日]
「終了!!」ってのが前半3分というのはキツい。フレッジが胸トラで落としたボールをネイマールがダイレクトで振り抜きゴールに突き刺しました。よりによってエースに得点を献上したら、明らかな格下チームとしては厳しい。
やはり王国は王国でした。ブラジルはいつもブラジル。前回対戦時と同じですよね。ツボを押さえることに特化したサッカー。生真面目であることそのものが目的化している日本代表とは対極にありますし、彼らにとって日本人のサッカーというのはメンタリティ的に大好物なんじゃないでしょうか。‘マジメvsノリ’だけでも後者優位なのに、そこに‘必死vs余裕’的要素が加わるんですからお手上げです。
前半からブラジルは事実上の2バック状態。厳密にはチアゴシウヴァとダビドルイスの2CBの間なり脇なりにグスタヴォが降りてきて、3人で最終ラインを形成。そこからジリジリと攻撃を組み立てて、隙を見つけ次第クサビ。そこからは流れるように連動して、一気にシュートまで持っていく、前半のブラジルはそういうイメージだったでしょうか。
で、後半そつなく追加点ですよ。二重の意味で「またかっ!」って形でしたね。一つ目の「またかっ!」は、先制点が前半開始早々だったのと同様に、後半開始早々だったところ。二つ目の「またかっ!」は、いつぞやのフレンドリーマッチと同様に、決めたのがパウリーニョだったところ。
この後は、例えばダビドルイスがDFと川島の間のスペースを狙い澄まして大きなボールを入れていくなど、無慈悲なまでのカウンターモード。もうね、リードを奪った格下相手が必死に攻めてくるのをニヤニヤしながら楽しんでいる感じ。究極のドSですよね。シャイな女の子に鞭を打たせて、戸惑いながらそのテのプレーをさせられている姿を見て喜んでいる男みたいなもん。完全なるドSですな。
対する日本は前田をベンチに控えさせて、攻撃陣は本田・清武・香川・岡崎の組み合わせ。岡崎と本田が横の関係になっていましたので、多くの時間において2トップのような陣形になっていました。特に本田は終始、右アウトサイドのライン際に流れている感じ。日本代表で最もフィジカルの強いさんかっけー君が真ん中でカラダを張ることを何一つ格好良くなく放棄してしまえば、そりゃ、手も足も出なくなるってもんです。
後半の早い時間に前田が投入されると、多少なりとも真ん中でボールを受けて、本田とも通常の縦関係を作りつつ、‘いつもの日本代表’の近づきましたが、実力差は如何ともしがたく、終了間際、ジョーにダメ押しの3点目を献上。ブラジルの完勝なのか、日本の完敗なのか、ともかく、勝てる雰囲気がいっさい伝わってこないコンフェデ初戦でございました。
■日テレ 3 vs 0 ジェフL[なでしこリーグカップ 06月15日]
ベレーザって若いっすね。清水とか土光とか隅田とか長谷川とか、10代の選手がズラリ。しかも、そこは体育会の世界。高校とか中学とかでいえば一年生のペェペェが茶髪なんぞにするわけにはいかないので純朴系の黒髪ストレート。いわゆるアイドル好きの皆さんが好みそうな雰囲気を揃って醸し出していました。
そういうBLZ48(ベレーザ・フォーティエイト)で総選挙をしたらどうなるか。やっぱり本家と同じでメディアへの露出が多い人がセンターになるに違いないわけで、ならばBLZのセンターは田中美南だろう、と。ゆえに彼女は3トップのセンターだったのだろうと推察されるわけですが、その期待を裏切ることのない大活躍でしたね。
先制点は中盤でボールを受けた阪口がダイナミックな展開で左サイドに開いた美南を走らせ、美南がマーカーを振り切りクロス。フリーで走り込んだ木龍がキッチリと決めたもの。美南のランもセンターに相応しく素晴らしかったですが、それ以上に阪口のロングキックの精度がハンパなかった。
で、2点目も原理的には同じような形。阪口が中盤で丁寧にボールを収めると、大きな展開でFWへとボールを届けた時点で勝負あり。今度も受けたのは美南で、先制点との違いは美南本人が決めたところ。ところで、我らがセンター田中美南って、あんな撫で肩猫背でしたっけ?なんとなく後ろ姿に女性らしさを帯びたような。磯山さやか好きにはタマらないフォルムをしています。
ともあれ、追いかけねばならないジェフは選手交代で状況の打開を図ります。投入されたのは安齋と鴨川。14番と10番なので中堅かと思いきや、前者は16歳で、後者に至っては15歳。若いにも程がある。というかなでしこリーグカップって選手交代が5人までOKなですね。若手がどんどん抜擢されます。そして、この2人も黒髪ストレート。もうね、秋葉原とかでビラ配りをして、アイドルファン層を女子サッカーにも取り入れてしまえば良いんじゃないかと真剣に考えてしまいます。
ともあれ、時計の針は進んで後半ロスタイム。ベレーザが試合を仕上げます。主役は三度、阪口。中盤でボールを奪った我らが(オレの)原ちゃんが木龍を走らせ、独走。余裕綽々に折り返すと、前掛かりの時間を続けていたジェフにもはやマークへ戻る余力はなく、フリーになっていた阪口がヘディングを突き刺しました。後半30分くらいに、すっかり姐さん的オーラに包まれつつある原ちゃんが投入されると、後半のカウンターモードにおいてテクニックを発揮しまくっていた木龍とのホットラインから、何度かゴールを脅かしていたので、ロジカルなダメ押し弾だったといえるでしょう。それにしても原ちゃんですよ。純朴系黒髪ストレートに囲まれる中、ひとりギャルっぽいメイクを貫いているところが、中学校とかで教育実習している大学4年生のように見えたのは、ワタクシだけでしょうか???