例によって季節外れのマッチレポです。そのようなタイムラグを埋めるべく別館4thDayMarketCentreをオープンしたはずが、こちらも時季外れが常態化しております・・・。
播戸の界隈をサラッと。
山田直輝=オードリ若林説の界隈をサラッと。
権田の界隈をサラッと。
京都vsFC東京(1月1日)
前半の速い時間帯にドゥトラの突破からのこぼれ球を中山が小粋な浮き球シュートで先制した天皇杯決勝戦。その直後にショートコーナーから今野が押し込んで同点。寒い寒い元旦でしたが、試合内容は点を取り合い。サポーターとしては熱くなりやすい展開でしたね。で、震度4の地震があって、事実上「南埼玉」(←震度の最も高かった地域)に居住しているワタクシの気持ちがザワザワしているうちにスポットニュースが入って、その中断が開けるや森重の直接フリーキックでFC東京が勝ち越し、さらに前半のうちにルーカスの抜け出しから追加点も奪ってしまう。ルーカスは後半にも速攻から綺麗なゴールを決め、勝負あり。ただし、そのまま指をくわえて時計の針の進むのを眺めているほど京都もヤワでない。久保が意地の一発を見せてくれました。
殴り合い上等のタイマン勝負で、京都もFC東京も自身のストロングポイントを発揮した、比較的オープンな攻め合いになった、まさに、日本サッカー界で最も晴れ晴れしい舞台に相応しい試合になったのですが、攻め方自体は対照的な両チームでした。
京都は、カウンター気味にショートパスを高速で繋いで、密集を作って相手守備陣を固まらした上で、フリーの選手にサイドチェンジのロングパスを渡すって感じ。
一方、FC東京は、ボールを奪うと、フリーのスペースにミドルくらいの長さのパスを出し、一人がドリブルで抜け出す。で、周囲のフォローが追いついてくると、そこから、リーグ戦で猛威を振るった「繋ぎ倒す」が発動する。なので、FC東京の勝因は、ミドルレンジのパスを高精度に供給し続けた、ボランチより後ろの選手たちの奮闘にあるのかもしれません。
ただ、そのような梶山とか森重とか今野とかのミドルパスが効力を発揮するのも、受け手がいるからこそ。具体的にはルーカスや石川あたりのことですね。
リードしてからカウンターの起点として存在感を増したルーカスに対して、キックオフ直後からフルスロットルで躍動していたのが石川ですね。京都というのは、アタッキングに際して非常に高濃度の密集を作ります。必然的に、一歩間違えればガラ空きのスペースを相手に提供してしまうわけですね。こういう状況は、石川選手の大好物というわけで、思う存分に本領を発揮しました。
対する京都は、中継で解説の長谷川さんが失点する度に強調していたように、CBコンビの対応にFC東京の攻撃陣を跳ね返すだけのふてぶてしさが欠けていました。そう考えると、大木監督の選手選考に問題があったように思えなくもない。
確かに、必ずしもCBを専門とするとは言えない安藤選手に、出場停止で欠いた守備の柱である秋本選手の穴を埋めさせたのは一見、不可解です。しかし、本来は中盤の選手である安藤に最終ラインを任せるということは、すなわち、今シーズンの京都が磨きを掛けてきたショートパスサッカーを、あくまで追求しようという姿勢の現れなわけで、劣勢の中、久保と駒井の10代コンビに起死回生を託したことも併せて、大木監督は理想・理念に殉じたと言えるでしょう。
8 10 9
9 16 7 10 11 6
5 8 7
6 2 24 13 12 16 4 3
1 17
キックオフから圧倒的に國學院久我山が攻めまくって、その勢いのまま、前半の早い時間に先制。右サイドのクロスに9番の選手が合わせました。都予選決勝の時は、そこまで鮮烈な印象はなかったですが、それにしても久我山のサッカーは面白い。
それでも高校サッカー名物「GKのファインセーブ連発」によってグズグズしていると、東海大五も9番の選手が斜めのスルーパスに反応して、前半のうちに同点に追いつき、それからは一進一退。互いに持ち味を発揮し合います。
後半に入ると、時間を経てもプレー精度の落ちない久我山の前に、東海大五は時折カウンターっぽく仕掛けるもの防戦一方。そして、高校サッカーというのは、結局エースが決める。前半から異次元のテクニックを散発(あくまで散発)させていた10番の右高君が、きっちりと勝ち越し弾をゴールに流し込んで、久我山が勝利しました。
國學院久我山の素晴らしいところは、後半に入ってからも、攻撃陣ほぼ全員が、マイボールにする際、そしてボールを足下に収めた後、しっかりとルックアップしていた点ですね。「いっぱいいっぱいになって無我夢中に蹴り出してしまった」ってシーンが殆どなかった。一方の東海大五は久我山のアタッキングに押されまくって精神的にキツい中、どうしても苦しくて前へ前へと安易なキックを無闇に蹴ってしまい、相手にプレゼントしてしまうって場面が多かった。
要するに精神的な余裕、「頭はクールに」の部分で差があったわけですが、それは、おそらく個々の技量に差があったからでしょう。いくら「頭はクールに」のトレーニングを重ねても、劣勢に置かれると、そうもいかないですからね。
ちなみに東海大五で目立っていたのは17番のゴールキーパー。西川周作や若い頃の川口みたいに飛び出し系のGKで、この試合でも、一度ならずペナルティエリアの外まで果敢に飛び出してボールをクリアしていました。
そういうなかで、久我山の左SB6番君とぶつかり合います。両者もつれあいましたが、このときは6番君のシミュレーション。その後、久我山の右SB13番とぶつかり合います。やはり13番君にイエロー。ただですね、このときは、ぶつかり合う直前にボールを空振りしているんですね。プロの試合だったら、状況的に、そのまま流されて失点していたかもしれませんね。・・・にしても17番君の1vs1でのシュートストップは神懸かっていた。180cmと決して低くはないのですが、身長があと5cm高ければなぁ。。。