甲府への不安の周辺を鳥栖戦(4/4)を素材にウロウロと…

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Jリーグは絶賛中断中。

中断前の状況を振り返りますと、J1については、清水、名古屋が一応、良い位置にいますが、地力のあるチームが2番手集団、あるいは少し下位に控えています。

しかも、それらのチームはACLを終えてしまっていて、幸か不幸かリーグに集中できてしまう状態ですので、今後の上昇も予想され、まだまだどうなるのか分かりません。

一方でJ2に関して言えば、去年と同じように、再開後も上位グループがある程度は順調に勝ち点を積み重ねていくのではないかな、なんて予想してます。

特に柏と千葉は、降格後も予算規模を極端には縮小させることなくチームを編成してきているので、前評判通りの好成績と言えるでしょう。

その中でワタクシの予想を超えて健闘しているのがヴァンフォーレ甲府です。

もちろん、去年、昇格をめぐり最後の最後まで湘南とつばぜり合いを繰り広げ、その上に強力アタッカー陣を補強したわけですから、そういう意味では、実力通りの順位なのかもしれません。

ただ4月4日の鳥栖戦を見たときの印象では、

「やっぱり今年は苦労しそうだな」

と思ったんですね。

「やっぱり」については、また改めて述べたいと思いますので、今回は「苦労しそうだな」と感じた理由を述べていきたいと思います。

付言するまでもなく、その後ヴァンフォーレは連勝街道をばく進しましたので、ワタクシの見立ては見事に外れてしまったわけです。したがって、延々と身の不明を公に吐露していくことになりますが、お付き合い頂ければ嬉しいです。

この試合、ヴァンフォーレは0ー2で鳥栖に完敗しました。

敗戦自体は、長いシーズンですから、完敗の1つや2つはあるでしょう。

ただ、失点の仕方であったり、攻撃の機能不全の種類に、重大な問題が潜んでいるように感じました。

まずは失点のシーンから。

1点目はCB山本選手の不用意なパスが、鳥栖の衛藤選手へのプレゼントパスになってしまい、それをそのまま決められたというものでした。ごく単純なミスですよね。

2点目は、甲府からみて自陣右サイドでチャンスを作られ、アンカーの秋本選手がチェックにいくものの、緩慢な対応のままズルズル後退してクロスを許し、それを豊田選手に押し込まれたかたちでした。これも、ミスの範疇に入るかと思います。

山本選手は、四捨五入すれば10年になるような年月を甲府で過ごし、安間前監督の時代から絶大な信頼を受けてきたキャプテンです。秋本選手も、歴代の監督に重用されてきた守備のスペシャリストでバリバリの中心選手です。その2人の主力選手が揃って守備でミスを犯し、得点を献上したわけですね。これをたまたまと捉えることも可能ですが、スポーツというのは不思議なもので、本来なら、ありえないことが簡単に起こることがあります。

ワタクシ、サッカーは未経験ですが、他のスポーツなら大学までやってました。尤も大学といっても、スポーツ推薦な人なんて皆無のレベルで、15部くらいまである中の68部を行ったり来たりでしたが、それでもリーグ戦なるものの怖さを実感することもありました。

昇格するときのリーグ戦では、何をやっても上手くいくんですね。練習でできなかったことが、なぜか試合でできたりします。

逆に降格したリーグ戦では、何をやっても上手くいかない。ちょっと信じられないようなミスがでるようになれば危険信号です。

だから、山本選手、秋本選手が続けざまに失点に直結するようなミスを犯すというのは、よっぽどチームの状態が悪いんだな、悪循環の末期症状かもしれないなと感じたわけです。

そして負のスパイラルにハマったチームに典型的な症状として、「気合いが空回り」あるいは「気合いを前面に出した選手が浮いてしまう」という現象があります。

もちろん、周囲の選手に気合いが足りないわけでは決してありません。ただ、どういうわけか、チーム状態が悪いときには、個々の気合いから不協和音しか生まれなかったりするんですね。くどいようですが、風が吹いて桶屋を儲からしてしまったのであり、誰が悪いとか、ここを直せば全てが良い方向に流れ出すといった単純な問題ではありません。

とにかく、そのような負のスパイラル、「気合いの空回り」を、この試合の後半途中から出場してきたハーフナー選手に感じてしまったんですね。少し出番が減っていたハーフナー選手は、当然のことながら気合いを前面に出します。

しかし、それに周りが上手く呼応できない。せっかくハーフナー選手がゴール前で競り勝っても、そのこぼれ球に周りが反応できない。前線でのチェイシングも単発で終わる。

何が悪いってことではないのに、上手くいかない。まさに状態の悪いチームの末期症状だなと思ったわけです。

山本・秋本両選手のミスとハーフナー選手の空回り。これが今年の甲府は危ないんじゃないかな、と感じた理由です。

実際の甲府は負のスパイラルどころか、快進撃を見せましたので、今から思えばまことに的外れでしたね。

「身の不明」としか表現のしようがありませんが、次回は更に「身の不明」を引き続きさらけ出しまして、その的外れな悪い予感、甲府の苦戦を「やっぱり」と感じた理由について、エントリーしたいと思います。