「ハリルさんへのお願い。」ってな試合【日本vs韓国】の周辺をウロウロと…★テレビ観戦記★

                                  にほんブログ村 サッカーブログへ
にほんブログ村

■日本 1 vs 1 韓国[東アジアカップ 08月05日]

韓国の監督さんはドイツの方だそうで。なるほど、ドイツっぽいサッカーをしてますよね。ボールを奪うと、まずじっくりと安全な場所でボールを動かしながら、自分たちが攻撃するのに最適な配置を作り出し、そこのセッティングが完了するや、一気にスイッチオン。攻撃をスピードアップさせる。必殺の“縦”の出しどころ見定めながら繰り出していくようなサッカーといいましょうか。

 

 

そんな韓国のスタイリッシュな戦術の前に、守勢を余儀なくされた日本は、森重のPKで先制点を許します。このPKはPKだったんでしょうけど、男女通じて、やや日本に厳しめなジャッジが多いですかね。で、なんでそうなるかというと、会場の雰囲気が、やや日本に厳しめだから。地理上の関係もあるんでしょうけど、基本、日本戦では日本より相手チームを応援する人の方がスタジアムには多いですよね。

 

 

こんなことを言うと、某大阪市長と公開“子供のけんか”をした団体隊長に代表される、「俺にはオマエに“嫌い”って言う権利があるが、オマエが俺に“嫌い”というのはケシカラン!」ってタイプの方々が俄然ヒートアップしそうで怖いですけど、なんというか、これくらいがアジアのリアリティかな、と。重慶でのアジアカップのときは、政治的な打算を明確な背景として「日本なんて嫌いだ!」が大合唱されましたけど、今回は、そこまではいかない。でも、北朝鮮と日本がやれば、確実に北朝鮮への歓声が大きくなるようなスタジアムの雰囲気。まぁ、これが東アジアにおける日本に対する等身大の反応なのかな、なんてことを感じてみたり。別にだからといって、いつまでも「痛切な反省」みたいなことを表明し続けなきゃいけないとも思いませんが。

 

 

ってなことを考えていたら、前半のうちに日本は同点に追いつきます。山口のスーパーミドル。なでしこ中島が前日の韓国戦で決めたミドルシュートを、どことなく彷彿とさせるようなゴールでした。なんか、この大会、女子と男子とで展開される光景が似ていますよね。「初戦の北朝鮮戦では縦に急ぎすぎて、2戦目では、カウンター気味に“stay”を多用するサッカーになった」という意味でも、なんか男女が似ているような。

 

 

そうなんですよ、この試合のハリルジャパン、韓国のポゼッションに対して“stay”だったんですよ、特に前半。おそらく北朝鮮戦でなんでもかんでも“縦に速く”だったことを踏まえて、ハリルさんが、「いやいや、お前ら、この暑さの中の試合だし、そもそも水曜日までリーグ戦やってたんだぞ、少しはコンディションと相談しながらやれよ!」みたいなことを指示したんでしょう。じゃぁ、コンディションと相談した結果、“全くプレスにいかない”になってしまった、と。

 

 

このあたり日本人らしいですよね。ハリルさん的には「縦を意識せよ」といっても、「60%縦、40%stay」くらいの感覚でいたら「100%縦」になってしまい、「少しはコンディションと相談せよ」という指示も「40%縦、60%stay」くらいに修正するつもりでいたところ、「100%stay」になってしまったんじゃなかろうか。だとしたらハリルさん、いいですか、それが日本人ですよ。日本人はそういう感性で2000年の歴史を積み重ねてきたんだから、向こう数千年くらいは絶対に変わらないですよ。そういった国民性だと諦めて、それを所与の前提としたチーム作りをお願いします!