「イングランドはイングランドである」についてアレやコレや思索してみる【コスタリカvsイングランド】の周辺をウロウロと…★ワールドカップ各試合を振り返る★

                                  にほんブログ村 サッカーブログへ
にほんブログ村

コスタリカ 0 vs 0 イングランド[WCグループD 06月25日]

解説の山本昌邦さんが繰り返していましたねー。いやあ、繰り返していましたよ。「コスタリカペナルティエリア内でシュートを撃てるのに対して、イングランドはシュートをたくさん撃つんだけれども、ペナルティエリアの外ばかり」という事実の指摘。同じ事実の指摘の連呼。確かにこの試合を見る限り、その分析どおりなんですけどね。とはいえ、なんだかんだでイングランドもストゥーリッジをめがけて何度か決定機を作りかけていましたが、大筋では山本さんの仰るとおりの内容。

 

 

ただ、時間の経過とともにイングランドの攻撃も少しずつ形になっていった。要因は皮肉なことながら、序盤のイングランドがダメダメでコスタリカがイニシアティブを握れてしまったこと。コスタリカの支配率が高まるにつれて、イングランドが縦ポンするためのスペースができはじめました。それから、ウィルシャーとかバークリーあたりが気を利かせられるようになったというか、相手に潰されないポジション取りができるようになったのも、大きな要因かと思われます。

 

 

後半になると、前半からその片鱗を見せていたスターリングが少しずつ本領をちらつかせられるようになり、イングランドがペースを上げます。個のタレントが発揮されるようになると、俄然、イングランドは攻撃力がマシマシになります。しかし、そこには大きな大きな壁が立ちはだかる。そうです、アイツです、ワールドカップ終了後、ちゃっかり銀河系軍団の一員になったアイツです。GKのナバスが八面六臂の大活躍でしたね。まさに大車輪であり、大黒柱。

 

 

そういう押し込まれた展開を見て、、、というより、おそらく当初のプランどおり、コスタリカは本来のレギュラー格であるボラニョス、さらには1戦目2戦目もスーパーサブ起用されていたウレニャを続けざまに投入。カウンターの圧力を高めて対抗。やおら熱戦の様相を呈し始めた・・・はずが、気がつけば後半も30分を経過。さすがに両チームともにグループリーグ通過の可否が確定していたこともあり、体力的に落ちていき、そのままスコアレスドローコスタリカの1位通過が決まったとさ。

 

 

それにしても、特に前半の両チームを見ていると、「オフザボールの時にフリーでもらうための準備を、いかに高いレベルで繰り返せるか」ってことの大切さが、よく理解されます。自分本位に欲しいところで突っ立っていては、潰されて何もできない。たとえばコスタリカCFのキャンベルと、イングランドFWのストゥーリッジが、前半、どれくらいボールを収めることができたか、ってな話です。スペースでボールをもらえたキャンベルと、ことごとく潰されたストゥーリッジの差が、そのままチームの出来に反映されていた。

 

 

それでも後半になると、イングランドも意地を見せた。その原動力となったのは、なんだかんだで存在感を示していたストゥーリッジ、そして途中交代で投入されたスターリングとルーニー、さらにはジェラード存在でしょう。いやぁジェラードとランパードが並びましたね。その両者のどちらかかダイナミックなロングフィードを、スターリングとルーニーに届けるサッカーが炸裂しました。言い方を換えると、“キック&ラッシュ”がハイレベルに展開されたってだけなんですけど。