スタジアムに駆けつけた3万人の観客の周辺をウロウロと…2011年シーズンのJリーグを振り返る・スタンドの住人達

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いったんJリーグは小休止に入る今日この頃、皆様におきましては如何お過ごしでしょうか?

ワタクシは別館4thDayMarketCentreをアップしております。

高木戦術には重大な欠陥があったりします?とかなんとか言っちゃって。ジェフ千葉vsロアッソ熊本(05月20日)、その4

兵働は分別のつく大人なのです、とかなんとか言っちゃって。ジェフ千葉vsロアッソ熊本(05月20日)、その5

千葉はいつかオーロイを必要とする日が来るかもしれない、とかなんとか言っちゃって。ジェフ千葉vsロアッソ熊本(05月20日)、その6

Jリーグとしては、まずは3万人くらいの動員を目指したいところですが、かといって昔からの縁をゆるがせにしちゃいかんよ、ってなわけで。

■柏vs鹿島(07月23日)

柏と鹿島って似ていますよね。まず「かしわ」と「かしま」という音が非常に似通っています。

あと、都内から柏に行こうと思えば、上野から土浦行きとか、水戸行きとか、勝田行きとかに乗らねばなりません。別に柏行きとか、我孫子行きでも構いませんが、いずれにしても茨城方面に向かう電車に乗るわけですね。

柏まで行けば、もう取手はすぐそこ。そして取手市は立派な茨城県です。ただ柏に「ほとんど茨城の植民地」みたいな雰囲気はありませんから、このカードは「ちばらぎダービー」と呼称するのが最も相応しい。ジェフvs水戸では今ひとつ「ちばらぎ」感は出ませんし。

さて、その「ちばらぎダービー」ですが、開催されたのは柏の聖地・日立台ではなく、日本サッカーの聖地・国立でした。千葉のクラブが何故に東京でホームゲームを開催するんだ?って話ではありますが、ヴァンフォーレなんかも集客を見込める試合は国立で開催しますし、まあ、良いのかな、なんて思ったりもするわけですが、いや、待てよ、と。柏には3万人規模の観客を収容できる「柏の葉」という立派な陸スタがあるじゃないか、と。しかも、今年の春は震災の影響もあって、どちらかというと、国立は鹿島のホーム色が強いんじゃないか?なんて疑問がなくもないし。

ただ、レイソルにとって、この日のアントラーズ戦は一年で最大の盛儀にせねばならなかったのです。なんと言っても日立サンクスデーなのですから。

中世ヨーロッパとかの王国における王様の誕生日みたいなものです。耳がロバであろうと、最高にオシャレに裸を着こなしていようと、提灯ブルマみたいな半ズボンをはいていようと、王様は絶対なのです。クラブの威信を賭けて是が非でも盛り上げまくらなければなりませんから、そりゃ、花の都大東京は国立で開催しますとも、ええ、ええ。

そして、日本が世界に誇る家電の王様、日立製作所と愉快な仲間たちが総力を結集した結果、当日の国立には3万人を超える観客が詰めかけました。

それもこれも、折りたたみ可能な優れものウチワや、黄色いビブスを入場者全員に大奮発したおかげでしょう。特にウチワは、なかなかのアイデア商品。折りたたみ可能のウチワと言ったら、「それはキミ、日本に古来から伝わる扇子というモノだよ」とか言われてしまいそうですが、さに非ず。

なんか、折り畳んだ形が円形。合成繊維の羽根に丸い形をした柔らかいプラスチックの縁がくっついているんですが、それを上手いことグニュってしたら、小さく折り畳めるんですね。これはその後もしばしば重宝しました。

ただ、この試合に、これほど多くの観客が押し寄せたのは、何もウチワ欲しさにかられた強欲な人々が世間に多いからだけではありません。なぜならばバックスタンドとメインスタンドとで人の入りに差がなかったのですよ。

これ即ち、招待券で来た客が少なくなかったことを意味しているでしょう。そう、この試合には、尋常でない数の日立関係者が、福利厚生していたのです。それはワタクシの周囲に居た人たちの会話内容からも間違いないところかと思います。

■横浜FMvs仙台(09月24日)

この試合は、概ね2万人代前半の観客が集まっていたのですが、随分すいているように感じられました。その一週間前のガンバ戦は、微妙に混雑感が漂っていたので、かなり印象が異なりました。ただ、とはいえガンバ戦も、3万人を少し超えるくらいで、日産スタジアムのキャパを考えれば特に混雑しているとはいえないわけですね。

7万人分の2万人と3万人、たかがキャパの7分の1が違っただけで、なぜ、ここまで印象が異なるのか。このような感覚は実は日産スタジアムだけの話ではありません。国立でも味スタでも3万人を越えると途端に全体として窮屈になってくる。

つまり、日本の大型スタジアムって、閉鎖するエリア(主に二階席)や、事実上の招待席などなど、基本的に3万人を1つの基準として席割が考えられているってことなんでしょうかね?「仮に3万人ちょいが入ったとして、こことここは閉鎖して、この部分はセレブ席に宛てたところで、まあ問題ないな」みたいな感覚というか。だとしたら、さすが運営のプロ、妥当すぎる!って話です。

■大宮vs山形(08月20日)

とはいえ、観客が3万人いようと8万人いようと、なかには関係者的に監督やら選手やらと親しくコミュニケーションをとるスタンドの住人もいるわけです。この試合、かなりの数の山形サポーターが大宮公園に駆けつけていたのですが、当然みんながみんなゴール裏に陣取るわけではなく、一定の割合で、メインスタンドのアウェイ席寄りの位置で応援される方もいらっしゃいます。

その中に常連さんだか偉いさんだか、とにかく選手という選手と顔見知りなサポーターさん(以下、「オジサマ」)がおりました。

そのオジサマは、選手がウォーミングアップゾーンから出てくる度に、「○○」「○○」と名前を叫びます。しかも、ときどきゴール裏の皆さんとは異なる呼び方をすることもありましたので、これは、かなりの事情通に違いありません。おそらく、いわゆる「名物オヤジ」ってヤツでしょう。スポンサー企業の会長さんとか、後援会のボスとか。

あまりにも豪快な声色で選手にコールを送るものだから、選手は苦笑いしつつ「チィっす」って応えるしかありません。そして、それは半袖シャツにネクタイという「省エネルック」(ノーネクではないので「クールビズ」ではないし、ましてやアロハじゃないので「スーパークールビズ」でもない)をバシッと着こなした当時の小林監督も例外にあらず。なかなかの苦笑いっぷりで、手を振り返していましたよ。

というわけで、3万人も大切だけど、名物オヤジも大切って内容でした。