コートジボワールがみせた後半の強さについてアレやコレや分析してみる【コロンビアvsコートジボアール】の周辺をウロウロと…★ワールドカップ各試合を振り返る★

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■コロンビア 2 vs 1 コートジボアール[WCグループC 06月20日]

キックオフから、なんだか見たことのある光景。一方のコートジボアールは日本との初戦と同様に、攻め込んでいるようで、どうにもリズムが宜しくない。もう一方のコロンビアは、この後の日本戦や初戦のギリシャ戦と同じように、上手く、相手に攻めさせてスペースが出来とところでえげつないカウンターを仕掛ける。ギリシャ戦では一気呵成に先制点を奪ったことで相手に攻めさせましたが、この試合では勝手に相手が血気盛んになってくれたって感じで、日本戦に近かったですかね。

 

 

それでも前半の終盤には、ヤヤトゥレがバイタル真ん中でボールを触れるようになったり、バランスを崩してでもサイドに密集を作るなどしてコートジボアールがコロンビアを攻略しかける。ここで得点を奪えてさえいれば・・・って感じのままハーフタイムへ。注目のドログバは後半開始とともにではなく、残り30分となったところで投入。日本戦と同じように、会場の雰囲気は一気に「ドログバ頑張れ!」という、一種、異様なモードになります。

 

 

ただ、日本と違ってコロンビアはそんなことに動揺しません。逆に動きに緩慢な部分を否めないドログバの弱点を突き、コーナーキックからドログバがマークしていたハメスロドリゲスがヘディングシュートを突き刺して先制点を奪います。そして追加点も事実上、ハメスロドリゲスの得点。中盤にいてフォアチェックを敢行、単騎で奪いきり、そこからパス2本のショートカウンターでキンテロが決めきりました。ハメス君、ホント、なにかと好青年風。

 

 

それでもコートジボワールも引き下がりません。この試合、ここまで押し黙っていたジェルビーニョが、スニガ(例の、あの人)を抜き去り、その勢いのままアギラルも振り切ると、返す刀でサンチェスも振り切り、3人抜きしてからシュートを突き刺す。スーパーでした。1点差となると、さしものコロンビアも余裕がなくなる。ここからタイムアップまでの20分前後は、素晴らしい応酬でしたね。間違いなくグループC随一のグッドゲームとなりました。

 

 

この試合の見所は、1つにはクアルダードとジェルビーニョサイドアタッカーのマッチアップ。プレースタイルも似ていますけど、なによりも独特なドレッドヘアーがかぶる。両者とも、特に終盤に存在感を示してくれました。それから、ハメスロドリゲスとヤヤトゥレの司令塔対決という見所もありました。運動量豊富でアジリティやモーションのキレで勝負するハメスは当然ながら素晴らしかったですけど、悠然と貴族のようにプレーするトゥレの貫禄も抜群だった。

 

 

そんなトゥレはドログバが投入されて、さらにボリがピッチに送り込まれて442のボランチへとスライドしてからのプレーが素晴らしかった。日本戦でもそうでしたけど、ボランチに下がると一気に展開力が生きてきますよね。しかも前線にはドログバがいる。キックオフ直後の相手に運動量がある状態だとなかなか上手くいかないのでしょうけど、全体にスペースが出来た状態で、最前線のドログバと中盤底のトゥレが、意図的に間延びした状態で攻撃を組み立て出すと、途端にコートジボワールの攻撃に迫力が増す。後半半ば以降にコートジボワールの良さが出るのにはワケがあるのですな。