どちらも試合巧者でした〜FC東京vs松本(8月20日)の周辺をウロウロと…☆現地観戦記☆

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平日ナイトゲーム天皇杯。それでもそれなりに見所の多そうな一戦。行ってまいりました。

■前半

天皇杯らしく、J1のFC東京と、J2の松本山雅という組み合わせ。カテゴリーが違いますから、構図としては「弱者がジャイアントキリングを目指して強者に立ち向かう」ということになるのですが、序盤については、そんな展開にはなりませんでした。松本山雅はJ2で2位につけるチーム。反町体制も熟成の季節を迎え、自信満々に“しばきあう”。そんなマッチアップとなりました。引かない。攻める。おそらく、松本的には普段着のサッカー。

 

 

そんなピッチにおける互角の戦いに負けず劣らず、スタンドでも、互角のやりあいが繰り広げられる。応援のボリュームや一体感という意味では、松本のサポーターって今やJ2でも屈指ですよね。ホントに素晴らしい。対するFC東京ですが、やはり東京をホームにしていて、スタジアムも都内ですから、平日でも、「ギリギリ間に合う」っていうπが多い。首都のクラブの動員力的な優位性というのは、平日ナイトゲームでこそ発揮されるのかもしれません。

 

 

さて、サッカーの内容ですが、反町山雅がピッチで表現するサッカーは、先般のワールドカップに引きつけるならば、躍進したコスタリカのサッカーに近いのかもしれません。具体的には「3バックでしっかり守って、小気味よくリズミカルなカウンターを仕掛ける」というところが似ている。松本の3バックはコスタリカと違って、5バックになることを基本形とはしてなさそうなので、その辺は違うんでしょうけど、まあ、似ている。

 

 

松本のサッカーの肝は「スペースの使い方」ということになろうかと思います。空いたスペースを見逃さず、確実に利用できるからこそ、リズミカルなカウンターが機能する。このあたりがコスタリカと共通すると思うのですね。そして、スペースを使おうとすれば、出し手と受け手が両方ともに同じスペースを感じないといけない。どちらか片方だけではダイレクトなパスは繋がらない。そういうところのシンクロ具合を見ていると、よく訓練されているチームだということが理解されます。

 

 

■後半

ただし、松本は1点ビハインドで後半を迎えます。前半終了間際に河野にやられてしまいました。三田か米本か、その辺の選手のシュートがポストに直撃し、そこにエドゥが反応してお膳立て。河野としては、とてもデリシャスな得点となりました。そして、後半の早々には河野とのワンツーから抜け出した太田が折り返し、最後は平山。これまた平山としてはボーノな得点。ハーフタイムを挟んだ2つのゴールで試合の趨勢は決まりました。

 

 

リードを奪ってからのFC東京は、余裕のパス回し。さすがはカルチョの国からやってきた伝道師に率いられたチームだけあって、リードしたときの試合の進め方がうまい。あらゆるリスクを排除しながら時計の針を進めていく。そんな中で存在感を示したのは三田。“パン”じゃない方の三田、“タマ”の方の三田ですね。熱愛は発覚していませんけど、この選手の、試合から消えない攻守に精力的な運動量については、週刊誌の力を借りるまでもなく発覚するってものです。

 

 

全体としてはFC東京サポーターにとっての“お約束”な展開となりました。例えば、途中出場した平山がゴールを決めたり、もはやレジェンドだかバンディエラだかになりつつある石川が十分に時間のあるタイミングで投入されたり。あとは、渡邊千真がゴールを決めていたら文句がなかったんでしょうけど、この日は(この日も?)ゴールが遠かった。まー、渡邊千真ってのは、絶好調かスランプかのどちらかしかない選手ですから仕方ないところかもしれませんけど。

 

 

それからもう一つ、“お約束”通りにいかなかったのは梶山の出番がなかったこと。選手紹介のときに梶山の名前が呼ばれると、「ついに復活か!」とサポーターの声援も一際大きく、みんなが出場を切望していたのですが、切れるカードはあと一枚ってところで森重がケガしてしまった。一応、理論上は、高橋をCBに下げて、梶山をアンカーに入れるって選択肢も考えられましたが、そこはカルチョの国の伝道師、ギャンブルはしません。10番の復活はお預けになってしまいました。

■日本代表への推薦状

□推薦者

米本拓司

□推薦理由

この試合にはアギーレさんが視察に来ていたとか、いないとか。そんななかでワタクシがお薦めしたいのは、「東京のガットゥーゾ」こと、米本拓司。言わずと知れた、中盤でのハードプレスを持ち味とする選手ですね。アギーレさんがかつて率いていたメキシコ代表は、今回のブラジルWCにおいても3バックで存在感を発揮しましたが、中南米のミドルチームって、3バックが多いですよね。で、そういう3バックのチームは総じて中盤に潰し屋が起用される。

 

 

例えば、タバレス率いるウルグアイが代表的ですけと、こういうチームだと、間違いなく米本みたいな選手は重宝される。そういうポイントでいけば、いかにもアギーレも好みそうな気がしないでもない。・・・ここまで論じてきて思ったのですが、今回に関しては、何一つ捻りのない推薦状になっちゃってますね。。。このテのノリだと、J2やJ3の試合のときに手詰まりになってしまうのですが、J1が当事者の試合でしたし、まあ、いっか。。。