ナイジェリア健闘の要因についてアレやコレや探ってみる【ナイジェリアvsアルゼンチン】の周辺をウロウロと…★ワールドカップ各試合を振り返る★

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■ナイジェリア 2 vs 3 アルゼンチン[WCグループF 06月26日]

 

前半3分あっという間にアルゼンチンが先制します。マスケラーノが相手の横パスをカットしがてらダイレクトで、「中村憲剛か!」ってな足の長いスルーパス。反応したディマリアのシュートはエネアマに掻き出されましたが、そこに走り込んだメッシが豪快に蹴り込みます。しかし、ナイジェリアも怯みません。すぐ直後の前半4分、ババトゥンデがドリブルで攻め上がってムサに展開し、ムサが細かなステップワークからファインゴールを決めてみせました。

 

 

ということで、一切が相殺されて、文字通り仕切り直しとなってからは、「メッシvsナイジェリアの中盤」という構図で試合が進んでいきます。前半ということもあり、アルゼンチンはメッシ・ディマリア・イグアインアグエロの4人で攻める。その人数ですと、ナイジェリアとしては、メッシに人数をかけられる。ミケル・オナジ・ババトゥンデの3人で中央を固めてメッシ潰しを敢行。アルゼンチンとしては慣れっこなんでしょう、しばらくそのまま様子見。

 

 

前半の40分くらいにアグエロが筋肉系のトラブルでラベッシと交代。これくらいを契機にアルゼンチンの攻撃がテンポアップして、メッシもリズムよくボールに触れるようになります。メッシは、アグエロよりラベッシととの方が相性が良いのでしょうか? ともあれ、ドリブルで仕掛けるチャンスが増えると、それはイコール、フリーキックのチャンスが増えるということです。で、何本か蹴っていたら一本は決めてしまえる。それがメッシです。前半は21。

 

 

前半と同様、後半もキックオフ直後に点を取り合う。不思議なものですが、ともあれ、まずはナイジェリアが同点に追いつく。ロメロのゴールキックを中盤でポンポンしていると、ムサに繋がり、ムサはエメリケとのワンツーで一気に加速しアルゼンチン最終ラインを突き破り、そのままロメロも突き破る。一方のアルゼンチンは、その直後、コーナーキックにロホが飛び込んでヘディングシュートを叩き込む。これでアルゼンチンが三度(みたび)リード。

 

 

後半のアルゼンチンは、比較的リズムが良かったです。ラベッシが入ってから、システムが少し変わりましたかね。アグエロがいるときは「432+メッシ」だったのが、ラベッシ投入で「441+メッシ」になったようなイメージ。中盤が厚くなった分、ボール回しがスムーズになったような。ちなみに立役者のラベッシですが、水を飲みながら監督さんの指示を聞いているとき、ボトルを振って監督に水がかかるってシーンが大写しにされていました。うむ、デンジャラス。

 

 

で、すでに決勝トーナメント進出を決めているアルゼンチンとしては、残り30分くらいのところでメッシを温存。こういうパターンだと、メッシがいない方が「11人で連動するのがサッカー」って部分が前面に出てきてリズミカルになるのかな、なんて予想もしたのですが、そんなこともないらしい。メッシが退いてからは散発的なカウンター以外、アルゼンチンは見所を作り出せず。それでもしっかり守備を固めて、アルゼンチンは3連勝でグループリーグを突破しました。

 

 

そんなわけでリアルガチのしばき合いとなったわけですが、引き締まった好ゲームとなった要因は、両チームの中心選手がどっしりとチームを牽引していたから。メッシとミケル。ともに背番号が10番でキャプテン。いわゆるエースで四番。4といえば、ワールドカップのグループリーグでアルゼンチンとナイジェリアが同居したのは4回目なんだそうだ。アルゼンチンvsナイジェリア。なんて日本人に優しい対照関係なんでしょう。

 

 

そんな一戦でナイジェリアが好パフォーマンスを見せてくれた要因を探りますと、ナイジェリアって、実は格上相手のカウンターサッカーが得意なのかもしれませんね。緒戦と2戦目の相手はイランとボスニア。決して格上ではない。そういう相手だとゴール前にスペースがない。一方のアルゼンチン相手だと、アルゼンチンが攻めにかかってくれますから、ゴール前にスペースができる。そうするとブラックアフリカのチームらしい伸びやかなプレースタイルが輝くのかもしれません。