■サンロレンソ 1 vs 0 ナシオナル[コパリベルタドーレス決勝2ndレグ 08月17日]
なんかヘンな中継でしたねぇ。何がヘンって、スーパーとピッチ上の陣地が逆になってるんですもん。コイントスで逆になったのか、テレビカメラがバックスタンドに据えられていたからなのか、ともあれ紛らわしいっちゃありゃしない。そんなトリッキーな状況であっても、格上視されていたサンロレンソよりも、ダークホースのナシオナルの方が多くの決定機を築いていたってことくらいは伝わってきました。ちなみにサンロレンソはアルゼンチンの名門だそうです。
実質上のイニシアティブを握っていたナシオナルは、ブラジルWCで躍進したコスタリカっぽいサッカーを展開していました。相手のスペースを上手く見つけて、少ない手数でポンポンポンとミドルパスをつないでいくイメージでサンロレンソをタジタジに。それでも先制したのはサンロレンソ。こういうところがサッカーの面白み。
カウテルッチオのオーバーヘッドをペナルティエリアでコロネルが思いっきりバレーボールブロックをしてしまいました。そりゃPKを決められるってもんです。
後半になると、サンロレンソが立て直してきました。地に足がつくようになりましたね。なにしろ、ボールがちゃんと足に当たるようになった。そうなったら、自力に劣り、かつ1点を追いかけなければならないナシオナルは厳しくなってくる。そして落ち着きを取り戻したサンロレンソはしたたかでした。Jリーグを見ていると、リード奪った後にものすごい勢いで淡泊になるチームもあるんですけど、サンロレンソは淡泊に見えて、キッチリと時間を作っていた。
そうやってサンロレンソが刻一刻とCWCへのチケットをたぐり寄せていく。ちなみにCWCの前身は周知の通りトヨタカップなわけですが、その予選として位置づけられるコパリベルタドーレスのスポンサーはブリヂストンなんですね。トヨタの予選がブリヂストン。なんだか思わせぶり。ともあれ、後半も30分を過ぎると、観客席からロケット花火は打ち上がるは、地鳴りのようなウェーブは起きるは、もうカーニバルさ。サンロレンソが悲願の南米No1の座に就きましたとさ。
そんなわけで、サンロレンソが強さを見せつけた一戦となったわけですが、注目選手はオルティゴサ。パラグアイ代表として南アフリカWCで日本と対戦し、駒野を悲嘆にくれさせた一員でもあったそうで、実況でもクローズアップされていました。独特の風体ですよね。童顔でオヤジ体型。「それで聞いたことのある響きなのか・・・」と思っていたら、そうではなかった。思い出した、完全にかつて甲府にいたストライカーと勘違いしていた。
それから、もう1人取り上げるとすれば、カウテルッチオ。最後の「ッチオ」って音のイメージからして、なんとなくイタリア系の移民かなんかかななんて思ったりもするわけですけど、どことなく言葉遊びをしたくなる響きですよね。上手い例えが思い浮かびませんが、関西弁で言うところの「買(こ)うてるちゅうねん!」みたいな雰囲気のフレーズを絡ませていくと、良い感じのダジャレが完成しそう。いかんせん、すぐに出てこないのが歯がゆくて仕方ないのですけど。