ダービーの周辺をウロウロと…2013年シーズンのJリーグを振り返る

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■殿様ダービー[湘南vs仙台(8月31日)]

 

神奈川と宮城、或いは、湘南(平塚)と仙台の共通点といえば、キックオフセレモニーのときに平塚市長も話題にあげていたように、問答無用で‘七夕ダービー’ですね。いちいち「何かダービー要素、ないかな?」って考えるまでもないので、「以上、終〜了〜!」ってなもんですが、それでは些か寂しいので、もう少し考えてみました。

 

 

ベルマーレの場合、神奈川といっても、相模国ですからね。横浜とか川崎の都会めいた雰囲気やら、工業地帯的な雰囲気ではない。イメージ的には「しらす丼」。江ノ島やら鎌倉やらは、そういった感じ。少し足を伸ばすと三崎とかがあって、こっちはマグロですね。一方の宮城といえば石巻のフカヒレやら、松島湾の牡蠣やら。世界三大漁場である三陸沖なので、他にもイロイロ穫れるでしょう、きっと。そんなわけで、海産物ダービーとも言えるわけですが、心なしかパンチ力に欠ける。

 

 

それで、アレコレさらに思案を巡らす。そうしたところ、ありましたよ、共通点が。「‘湘南’って、どこからどこまで?」という命題は永遠のテーマなわけですが、さしあたり「江ノ電の沿線」とするならば、鎌倉は思いっきり、湘南(そうすると平塚は湘南じゃなくなりますけど)。そして、鎌倉といえば武士の古都。要するに源頼朝。対する仙台ですが、仙台は宮城県の県庁所在地。そして、宮城県の‘宮城’は鎮守府からきている(はず、記憶違いだったらスンマヘン)。要するに坂上田村麻呂なわけですよ。もう皆さん、お分かりですね、そう、ベルマーレvsベガルタは‘征夷大将軍ダービー’的な要素をふんだんに帯びておるのですよ。そりゃ、ガチガチの男臭いゲームになるってもんです。

 

 

 

■女子大生ダービー[横河武蔵野FCvsツエーゲン金沢(9月15日)]

 

この試合はマイホームスタジアムこと西が丘で開催されたのですが、いつものようにバックスタンド脇の入口から入っていくと、ツエーゲンサイドのスタッフかボランティアからしき人から袋に入ったパンフレットを頂戴しました。中身はズバリ、金沢の観光用パンフレットなのですが、それを入れたビニール袋には、デカデカと「2015年春、北陸新幹線開通!」とある。確かに新幹線が出来ると関東と北陸はグッと近くなる。わざわざ小松空港とか行かなくて済みますからね。

 

 

そんな北陸のなかでも抜群の知名度を誇るのが金沢市。近くに伝統ある格式高き温泉が幾つもありますし、もちろん兼六園金沢城が中心に控えている。さらに茶屋町なんかは、「はい!観光地に来ました!」みたいなワクワク感を煽り立ててくれますし、日本海の幸も新鮮。近年の歴女ブーム的に魅力溢れていますし、なんというか、「ザ・女子旅!」ってイメージの街。金沢を一泊二日で旅している女子大生2人組がいたら、ワタクシ、確実にチラ見します。しかも、四六時中、チラ見します。

 

 

対する横河のホームタウンは三鷹だか吉祥寺だか、その辺り。仮に吉祥寺ということにしておけば、余裕でツエーゲンに対抗できます。いまさら述べるまでもなく、吉祥寺といえば、‘大学生が住みたい街ランキング’みたいのがあれば必ず上位に食い込む常連さん。同じ中央線の中野とか高円寺とかや、同じ井の頭線の下北沢が少しサブカル臭を漂わせるのに対し、どういうわけか吉祥寺は問答無用のオシャレタウン。女子学生専用の寮というかアパート的なものも数多い(と思う)。いやはや、金沢と吉祥寺、女子学生ダービーなのですよ。

 

 

 

■聖地ダービー[ジェフ千葉vs京都サンガ(9月15日)]

 

ジェフとサンガ。共通点を探すのは、それほど大変ではありません。多少なりともJ2のスタジアムに駆けつけた経験がある方なら、みなさん同じ印象を持っているはずです。その印象とは、ズバリ、‘超J2’。毎年、毎年、一般的なプロビンチャ系J2クラブからすれば溜め息が止まらないような補強を行います。で、そういうことができるのも、ひとえにスポンサーが超強力だから。ジェフは今や事実上JR東日本が親会社ですし、サンガは京セラと任天堂という強力2トップ。特に、JALを再建したことで有名な京セラのあのカリスマさんと懇意にしているところが強い。

 

 

ただ、やはり、ここは任天堂さんに注目したい。以前、友人何人かで京都を旅行したときのこと。ワタクシは個人的に京都のベタなところは何度も訪れたことがありましたから、遠方からの観光客として、やや変化球的な場所に行きました。まあ、変化球ってほどでもないですけど、紅葉の季節でもないのに、東福寺とかに参詣したのですね。で、公共交通機関で移動していましたから東福寺から、京阪の鳥羽街道駅まで歩きました。そうしたところ、友人の一人のテンションが突然、最高潮に。駅のすぐ隣に任天堂の大きな工場があったのですね。ええ、ええ、彼はゲーマーです。そしてゲーマーにとって任天堂の工場というのは‘聖地’らしい。

 

 

翻って、これまたワタクシの知人にジェフサポーターがおりまして、でも、彼は千葉県民でもなんでもないんですね。そこで、なぜサポーターになったか聞いてみたところ、返ってきた答えが「実は鉄道オタクで、JRが大好きなんです。そのJR好きの一環として・・・」というもの。むむむ、フクアリは鉄オタの‘聖地’のようです。つーわけで、ジェフvsサンガは聖地ダービーとなるのです。