■FCソウル 2 vs 2 広州恒大[ACL決勝1stレグ 10月27日]
なんだかよくわからないですけど、VTRをリプレイしている間にFCソウルが先制点をねじこみましたね。決めたのはセルヒオ・エスクデロ。浦和にいた、あの選手です。どうやらクイックリスタートから上手いこと抜け出したらしい。
というか、Kリーグってスタンドがガラガラという印象が強かったのですけど、さすがにこういう舞台ともなると満員になるんですね。そして、スタジアムの熱気に後押しされるように、ソウルは広州と互角の応酬を繰り広げます。
しかし、前半の30分に、再びスコアが動きます。コーナーキックから簡単にエウケソンがヘディングシュートを押し込んだもの。あっけなかったですけど、コーナーキックからの得点って、まぁ、こういうもの。ともあれ、貴重なアウェイゴール。
前半の終わり際から、徐々に両チームの‘タレント力の総計’の差が少しずつ露呈していき、ハーフタイムに入る頃には広州のペース。ソウルもダムヤノビッチが孤軍奮闘気味にカウンターをリードしますが、広州はイタリア人監督が作っているチームですから、そういう〈前線のタレントを生かした、手数をかけないカウンター〉にはめっぽう強い。
で、後半の13分。告林の勝ち越しゴール。右に流れたエウケソンのクロスをソウルCBのキム・ジンギュ(元Jリーガー)がクリアミス。それを折り返され、告林の伸ばした足に当たってゴールイン。ちなみに告林、アルファベット表記をすると「GAO L」。だいたい「GOAL」ですよね。そりゃ、ストライカーとしての決定力を見せつけるっちゅうねん。
で、「このまま広州が押し切るのかな・・・」と眺めていたのですが、そうは簡単にはいかない。というか柏戦でもそうだったのですが、広州って後半になると落ちますよね、いろいろと。まず前線の南米トリオが運動量をセーブし出す。そして残り7人のアジア人(中国代表+キム・ヨングォン)がベタ引きになる。必然的に中盤がスカスカになるのですね。
それでも、そういうスタンスで逃げ切れてしまうところがリッピサッカーの神髄なのかもしれませんが、この試合では、逃げ切りに失敗。ユン・イルロクの崩しから抜け出したセルヒオ・エクスデロの折り返しにダムヤノビッチが反応した、気合いの同点弾。広州恒大に比べると格下に見えてしまうFCソウルですが、正直、Jリーグのクラブより、サッカーの内容においても、精神力においても1枚上かもしれませんね。