■スペイン 0 vs 3 ブラジル[コンフェデ決勝 07月02日]
もの凄い勢いでの‘電光石火’。ダビドルイスの大きな展開からフッキが左サイドでモタモタしている上手いことオスカルとのワンツーみたいな形になってクロス。フレッジやらネイマールがピケやらカシージャスやらとがもつれ合う中で、フレッジがストライカーの嗅覚を見せつけて押し込みました。
スペインが自分たちのリズムを掴むと、本当に強いですからね。そうなる前に一気呵成で攻めまくってゴールを奪うというのはブラジルのプランだったでしょうし、その意味では‘できすぎ’なんだと思いますが、勢いに乗っているチームとはそういうもの。
で、リードを奪うとブラジルは強い。前半終了間際に試合巧者ぶりをこれでもかと見せつけて追加点を奪います。ネイマールとオスカルのコンビプレーに、アルベロアもピケもきりきり舞いにさせられました。この調子でいけばネイマールが‘ダッシュ、ダッシュ、ダッシュ、キック&ダッシュ’から稲妻シュートを決める日も、そう遠くはないのではないでしょうか。
こういうブラジルの試合巧者っぷりというのは、Jリーグを見ていても伝わってきますよね。鹿島やら柏やら、ブラジル路線のクラブは、おおむね、〈のらりくらりと勝ちきること〉に秀でている。そして、〈ブラジル流試合巧者vsスペイン的パスサッカー〉という構図については、なんだか、往年の鹿島vs磐田を彷彿とさせませんか? 最後に小笠原がFKを叩き込んだチャンピオンシップとか。
スペインと黄金期ジュビロを重ね合わせるなら、さしずめシャビが藤田で、イニエスタは名波。トーレスなりビジャなりが中山隊長かというと少し違うような気もしますが。ブスケツが福西で、ペドロは西ですかね。となるとマタなりシルバが、今話題の、29番だか8番だかの、あの選手ということにならざるをえない。・・・マタやシルバが家庭内にトラブルを抱えていないことを祈るしかありません。
そんなことはさておき、後半開始早々にブラジルは3点差に広げます。中盤で奪ったボールがフッキに渡り、フッキがフィジカルの強さを存分に生かしてキープ。ラストパスを出されたネイマールがスルーすると、どフリーになったフレッジが確実に決めました。我らがJリーグ代表ともいえるフッキが、ここで存在感を示してくれました。ブラジル国民は札幌方面に足を向けて眠っちゃダメです。
というわけで、開催国ブラジルが完璧な強さで優勝した2013コンフェデレーションカップ。決勝まで進出下はいえスペインの出来は良くなかったですし、イタリアも今ひとつ。やっぱりヨーロッパの代表チームは、高温多湿に弱いらしい。そういう意味では2014も厳しいかもしれませんね。