スポナビ気付ブログ御中をウロウロと…2011年版(2/2)

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てなわけで前回の続き。

まぁ、別に世界に革命を起こそうとしているわけでもなく、世にはばかる不条理を退治しようとしているわけでも、世論を掘り起こして何らかのムーブメントを誘導しているわけでもなんでもなく、ごく個人的な溜飲をさげることを唯一の目的とする完全なる独り言なんで、どなた様も過剰反応せぬように。

前のエントリーで、「一見、書き手の任意性を認めるような体裁を整えていて、その上で、書き手の任意性を踏みにじる」という事務局さんの方法論に対して苦言を呈しました。

それでも、その事務局さんの差配が、内容として適正であれば、それほど大きな問題はありません。ただ、事務局さんの共通ジャンル介入が、エントリー内容と全くかけ離れたものであることがありましたので、そこは多少の批判的言説も許容されるだろうと感じる次第です。

幣ブログに9月19日付けで次のようなエントリーをアップしました。

要約すると「外国では2122歳の選手は若手とは言わないが、日本の社会的特質を踏まえれば、その年齢の選手が若手として扱われるのも致し方ない」という内容です。

で、書き手のワタクシとしては、この内容に対して「サッカー日本代表」と「Jリーグ」という共通ジャンルを与えました(その理由は後述)。それに対して事務局さんは「Jリーグ」ではなく「サッカー海外日本人選手」に相当するとして、暴力的強制力を発動しました(「暴力的」の語義については前エントリーを参照)。

おそらくそれは、2122歳の選手の例として内田篤人森本貴幸を取り上げたからだと推察されます。

ただ、事務局さんは共通ジャンル選択のガイドラインとして、以下のような通達を出しています。

(2)欧州で活躍する日本人選手についてのエントリで(略)

欧州サッカー視点が主な場合

「欧州サッカー」「サッカー海外日本人選手、或いは、各リーグ」

「日本代表の選手として」の視点が主な場合

サッカー日本代表」、「サッカー海外日本人選手」

要するに、代表での活躍に触れないなら「サッカー日本代表」を選んでくれるな、という意味かと思われます。その理屈でいくと、「海外で活躍する」という側面に触れないのであれば「サッカー海外日本人選手」も選んじゃいけないということになるんじゃなかろかと思うのです。

では、当該エントリーは、内田選手や森本選手を「海外で活躍する」日本人選手として取り扱っているか?

答えは絶対的に「否」です。直接的にはそんな内容は含まれていないはずです。

仮に海外クラブに在籍している選手は自動的に「Jリーグ」ではなく「サッカー海外日本人選手」にする、というならば、例えば「惜しくも代表から外れたノバーラの森本選手は15歳でプロ初ゴールを決めたが、そのときの周囲とのコンビネーションは素晴らしかった」というエントリーをアップした場合、共通ジャンルは「サッカー日本代表」「サッカー海外日本人選手」ということになる。これはワタクシとしてはおかしなことだと考えます。

ただ、そう述べたとき、「でも、自分で選んだ「Jリーグ」だって触れられていないじゃないか」という反論があるかもしれないですし、実際に、事務局さんは、そのような御判断をされたのでしょう。

確かに、直接、「これはJリーグにも通じる話ですよ」とは明言していません。というよりも意図的に明言を避けました(これまた理由は後述)。

しかし、繰り返しになりますが、当該エントリーの内容は「日本人社会においては22歳以下を見習い期間と位置づける習慣があり、サッカー界も例外ではない」というものです。つまり、海外との比較の中で日本人フットボーラーを分析するという手法を用いていますが、別に「海外における日本人フットボーラー」を論じているわけではありません。あくまでドメスティックなトピックとして日本人フットボーラーの特性に触れているのであって、「22歳以下を見習い期間と位置づける習慣」に最も規定されたサッカー界というのは、わざわざ直接的表現を用いるまでもなく、当然、「Jリーグ」以外ありえないでしょう。

当該エントリーを「Jリーグでない」と判断されたとしたら、それは単に事務局さんがエントリー内容の行間を適切に汲み取れなかったからです。当たり前のことですが、「事務局さんがJリーグとしての要素を読み取れない」ということと「実際にJリーグが主要なトピックに含まれない」ということは決してイコールではありません。それに、直接言及してないからダメというのであれば、事実上、「隠喩を用いたアナロジーは禁止です」と通告しているのと同じ意味になるわけで、果たして、それは言論機関の判断として適切なのかって部分に違和感がなくもない。

話を当該エントリーに戻します。では、なぜ、直接的に「Jリーグの話ですよ」と言及しなかったのかという点を説明しますと、それは、文章というのは本質的に書き手の意図を越えて、読み手によって、各々独自の意味が与えられるものだからです。つまり、書き手が自ら文章の読みの可能性を制限してしまうより、ある読み手にとっては「Jリーグの話」、別のある読み手にとっては「だから若手の日本人が海外にいくと苦労する」という内容として解釈できるような、不特定性を文章に残したかったのです。

尤も、前エントリーへの事務局さんのコメントを読む限り、おそらくワタクシ本人へのメッセージというより、ワタクシのエントリーによって触発されて発生するかもしれない短慮に釘を刺すという意図が強いのかと推察されて、ということは、「文章というのは本質的に書き手の意図を越えて、読み手によって、各々独自の意味が与えられる」と言う部分を適切に理解されているかとも思われますが、如何なもんなんでしょうかね。

ともあれ、だから、事務局さんが「サッカー海外日本人選手」と解釈したとしても強ち誤りとは言えません。

ただ、これには2つの大問題があります。

1つは、直接そうであることを示す文言がなければ「Jリーグ」を選んではいけないのであれば、当然同じ理由で「サッカー海外日本人選手」も選びえないはずで、それは事務局さんが自ら提示したガイドラインを事務局さん自らが無視してしまっていることになる。繰り返しになりますが、現時点で海外クラブに所属している選手に少しでも触れたなら内容如何に関わらず「サッカー海外日本人選手」という共通ジャンルが最優先されるというのは、適切だと思えません。「サッカー日本代表」や「Jリーグ」などの共通ジャンルは内容に即してなければならないとしているのに、なぜ「サッカー海外日本人選手」は内容に関係なく優先されるのか、ワタクシの主観では理解に苦しみます。

問題点の2つ目は、仮に事務局さんが当該エントリーの内容を「サッカー海外日本人選手」と解釈したとして、それは、数ある解釈のなかの1つに過ぎないということです。事務局さんが全知全能の神であるならば話は別ですが、仮に事務局さんが人間だとするならば必然的に視野から一面性を完全に排除するのは不可能です。にもかかわらず、その一面的な解釈で、書き手の意図を歪曲したり、多様な解釈の余地を排して内容を矮小化することが管理者として適切なのか(前エントリーとの繰り返しになりますが「支配者」であるなら致し方ありません)。

書き手として共通ジャンルの選択における好ましいあり方は以下の順です。

書き手の本意にかなうもの

書き手の本意と読み手の解釈にズレが生じるならば、両者を否定しない(敢えて共通ジャンルを選ばない)。

不本意な共通ジャンルを強制される。

不本意な共通ジャンルを自らの意志で選択するよう強制される。

とには天と地ほどの差のあることは前エントリーで詳述しましたが、現在のスポナビブログでは、

事務局の一面的な読み、書き手の真意を適切に消化しない誤読を根拠に、書き手は内容を歪曲、矮小化することになる共通ジャンルを自らの意志で選択するよう強制されかねない。

という状況にあるわけです。

スポナビさんというのは基本的に居心地のよいブログなのですが、この点については些か違和感がありますので、一言提案させていただきました。前エントリーと併せて述べるなら、最悪までなら甘受するがは勘弁して欲しい、だったら書き手の任意性を保障するかのような偽善は排して、最初から事務局さんの方で勝手にジャンル分けしてくれ、ということになります。