南アフリカワールドカップの周辺をウロウロと…ようやく徘徊し終わるの巻

                                  にほんブログ村 サッカーブログへ
にほんブログ村

Jリーグの開幕で中断し、その後は、日本全体が「非日常的状態」を強いられ、スポーツ界にもあれこれ「非日常的」なトピックが噴出して、そっちに言及しているうちになんやかんやでアップできないまま放置していたファイナルでございます。

「あえて旬じゃないときにアップする」というモットーを持つ幣ブログ。単に筆が遅いだけとの説もありますが、そんな雑音には耳を貸さずに、なぜか、この時期にこの夏のワールドカップの各試合レポ(地上波限定)をします。

の、第十三弾。

いよいよ最後は決勝戦たるスペインvsオランダ。

今さら自慢話ですが、ワタクシの予想通りの結末でした。

いや、実は、ワタクシ、7月10日の時点でスペインかオランダのどちらかが優勝するのではないかと予想していました。ちなみに決勝戦が行われたのは7月12日の未明です。おそらく7月10日において、ワタクシのような予想ができたのは、世界中探しても、せいぜい50億人とか60億人とか、そこらでしょう。

セルヒオ・ラモスコーナーキックからのヘディングやら、ペナルティエリアへのドリブルやらで号砲が鳴った一戦。のっけからスペインのペースでしたね。

とはいえ、息詰まるような緊張感の中、少しずつオランダも押し返します。

前半最大の見所は、プジョルが痛んだのを見たカシージャスがボールを外に出したところ、オランダの返したボールが危うくゴールインしそうになったシーンでしょうか。

或いはオランダのサインプレーでフリーになったマイタセンが、思いっきり空振りした場面でしょうか。

前半のスペインはペドロがスペースを見つけて奮闘していた一方、シャビが消えっぱなしでした。ぱなしはなしって話しです。

いずれにしても、オランダらしからぬ相手を消すやり方が相応に機能した前半だったかと思います。

逆にオランダについてはスナイデルのスルーパスに反応して独走したロッベンのシュートがカシージャスのスーパーセーブで防がれる場面など、特筆できるシーンがいくつかありました。

というか、前半に限らず、120分通じて、終始、カシージャスvsロッベンという構図が、これでもかと押し寄せてきました。

期待していた「ノーガードの撃ち合い」にはなりませんでしたが、ま、そもそもなるわけないのですが、それでも、ロッベンのドリブル、カシージャスステケレンブルグのスーパーセーブの応酬、スペインのミスの少ないパス回しなど、戦前の過剰な期待を差し引けば、十分見応えがありました。もう、緊張感が画面越しにビンビンと伝わってきましたし。

試合は70分以降、スペインがパスワークを回復し、圧倒的に攻め立てます。

一方、逆サイドでも相変わらずロッベンvsカシージャスの高品質なバトルが繰り広げられていました。

さて、この試合、前半早くからファン・ブロンクホルストハイティンガにイエローガードが出されるなど、警告が多い試合でした。

当然、警告はスペインにも出され、カプテビラもイエローを貰いました。

そこで事件は起こります。この試合、ダブル解説の1人が早野さんでした。その早野さん、例によって前半から、全くアナウンサーとかみ合わない「ユニークな」解説をし続けていました。

それでも、このシーンでは、「普段はあまり警告を貰わないスペイン守備陣がイエローを何枚も突きつけられるような展開をオランダが作ってますよ」みたいな、気の利いたことを言いました。

しかし、こともあろうにNHKのアナさんは、これを完全にスルー。

まさに狼少年。普段、ピントの外れたことばかりを言っていると、たまに良いことを言っても無視されてしまうんですね。

これを見てワタクシは、今まで通りの「たまにさえ気の利いたことは言わない。10のうち10がピント外れ」路線のブログを邁進しようと決心しました。

ちなみにダブル解説のもう1人は、「強か」を連呼することでスッカリお茶の間の人気者となった山本さん。

個人的に山本さんの解説で注目されるのは、その国の育成のあり方や、選手交代への言及の多さですね。

選手交代についてはともかく、育成については無知なワタクシに新知見を与えてくれるので大変ありがたかったりするのですが、この山本さん、NHKのアナさんと非常に相性が良い。必然的に、早野さんは置いてけぼり状態になるわけです。

それでもサッカーを愛するお二人。試合を見ているうちに分かり合える部分もあるのでしょう。

延長戦が始まる頃には見事な掛け合いが形成されつつありました。「この噛み合っているのかいないのか分からない不協和音が逆に良い」状態。完全に虜になってしまいました。

話を試合に戻しましょう。勝敗を決っしたのはデルボスケの采配でした。

ナバスを投入してサイド突破をテコ入れしてからは、シャビとイニエスタが、がぜん躍動し始めます。2人のコンビプレーでハイティンガを退場に追い込みましたし、特にトップ下のような位置に居場所を見つけたイニエスタの活躍は素晴らしかった。

決勝点も、デルボスケ采配によるもの。

途中出場のナバスがイニエスタのフォローを受けつつドリブルで突破し、サイドに開いてボールを貰った、やはり途中出場のトーレスがクロスを上げ、そのこぼれ球を、これまた途中出場のセスクが拾ってラストパス。決めたのは、ナバスの投入により自由を手に入れたイニエスタでした。

さすがはデルボスケ、〈人類で唯一「ギャラクティコの取り扱い説明書」を所持する男〉です。そのうち、〈人類で唯一「ギャラクティコの取り扱い説明書」を所持するという意味ではモウリーニョと同等な男〉という呼称に代わるでしょうけど。

そんなこんなで、ワタクシの中でのワールドカップも、漸く終了です。

この決勝戦の数日前にオグリキャップが天に召されたのですが、スペインの優勝は、オグリキャップのラストランくらいの、「お望みの結末」でしたね。

めでたし、めでたし。