なんだかんだで、今シーズンは4試合目の観戦となります、ジェフ。去年の法則でいけば、そろそろ結果にコミットせんとエスナイデルにより導入されたダイエット効果があらわれてくる頃合い。・・・まあ、ハリルさんもそうですけど、そもそも体脂肪率云々を言い出す外国人監督に対してワタクシは懐疑的なんですけどね。「白人の基準をそのまま、非白人社会にも持ち込めば、そいつらは幸せになる」ってのが、19世紀列強の植民地支配根性と同じなので。
対する金沢は、「ちゃんとチームとしてやってくれる」という点では、この上なく信頼と実績なヤンツーさんが率いている。印象としては、“厳しい部活の先生”って感じ。特待生をバンバン呼ぶ私立高校には敵わないけど、「勉強よりは部活」って面々が集まってくる公立の工業高校を県大会のベスト4まで導く、みたいな監督さんですよね。『スラムダンク』で言えば、魚住を育てて小暮君を甘く見てしまった、あの監督さんのイメージ。
■前半
この日も午前中から門前仲町を徘徊しておりました。で、いわゆる“ブランチ”な時間帯に「モンズカフェ」というコーヒー屋さんに入ったのですが、混んでましたねえ。深川不動堂の門前にあって、何度も店前を通ったこともあるので、雰囲気は知っていたはずが、こういう時間こそ混雑するのね、と。そして、そこに集いしは、ズバリ、“門仲マダム”! やっぱり、いろいろと余裕が出来つつある40〜50代のお姉さま方は、土日祝日の午前10時とかにオシャレカフェに集うのですよ。
モーニングを済ませて、江東区を散策する。最近、発見したのですが、ビールって、サーモスとかの水筒で持ち歩いて飲んでも美味しい。ゆえに、家を出るとき予めボトルにビールを仕込んでおき、公園とかでバレないように飲む都度、コンビニとかで新しいのを仕込めば、ウキウキヘベレケウォーキングになるわけですよ。たぶん、あの時、清澄白河庭園で飲んでいた水筒の中身がまさかビールだと気づいた観光客とかインバウンドとかはおるまい!ってわけで、京葉線で蘇我に行ってキックオフ‼
金沢のサッカーは、うん、予想通り。行儀が良いです。F1用語(?)で言うところの“アウトインアウト”が目立ちます。サイドバックからボランチに入れて、ボランチがサイドに展開してクロスを狙う。そして、相手の対応を上回るために多用されるのが“ワンツー”。いやはや、高校サッカーですよ。基本のキを徹底的に追求します。西友もビックリです。ウォルマートもそうそう売却できない。こういう、未来につながるというか、「貯金を食い潰す」のではなく、「少しずつでもチームに貯金を蓄えていく」指導スタイル、猛烈リスペクトです。
対するジェフは3バックなのですが、それはシステムの噛み合わせ等々を考えて数的優位を作ろうとしての措置ではなさそう。システムによって数的優位を作るのではなく、デュエルを制して有利な状況を作り出そうというスタイル。ってことなのに、サイドアタック志向な基礎重視サッカーの金沢に対して、構造的にサイドで数的不利になる3バックで臨むとは…。自殺行為ですよ、もはや。WB1人で相手SBとSHの2人をまとめてデュエルで制せよ!とでも⁇
■後半
そんな、素人のワタクシにでもわかるミスマッチを定石通りに突いて、金沢が先制します。ジェフはキッチリとWB裏を自由に使われて宮崎に押し込まれてしまいました。たまらずエスナイデルさんは、山本を投入してシステムを「44+船山・ラリベイ」に(4231なのか442なのかは不明)。これを契機に状況は劇的に一変。完全なるジェフのワンサイドゲームとなり、セットプレーからラリベイが決めて、前半のうちに追いつくと、後半になると問答無用のセットプレーでエベルトが突き放し、問答無用のセットプレーで増嶋がさらに突き放す。この時点で金沢の攻め手はほとんど無かったので、このまま試合終了の笛を待つだけ、だったはず。はずなのですが、オウンゴールとマラニョンのゴールとPKで、なんとなんと、金沢が大どんでん返ししてしまいました。
つうか、こればっかしは監督の采配ミスでしょう。リードしてからも「4ー4(+船山・ラリベイ)」でやっている時間帯はほぼ完璧なハーフコート状態だったわけですよ。にもかかわらずエスナイデルさん、なぜがサリナースを入れてシステムを433にしてしまった。で、案の定、インサイドハーフ脇にスペースが出来て、金沢にとっての起点が出来てしまった。試合の風向きが変わったのには、明確な論理的契機があったわけで、だったら、サリナースをサイドに出してWボランチに戻せば良かっただけの話。しかし、エスナイデルさんは、そういうことはしない。エベルトに代えて近藤を投入することで、「風向きの変化は個人の問題である(だから人を入れ替えてテコ入れすれば解決するはずだ)」ということにしてしまった。勿論、個人の入れ替えで構造的問題が解決するはずもなく、大逆転を許してしまったわけでございます。・・・この監督さんの「4ー4」嫌いは、いくらなんでも度を越えちゃいないですかね⁇