最近はJFL関係が絶賛連載中の別館4thDayMarketCentreでございます。
やっぱり10番って凄いよね、とかなんとか言っちゃってYSCCvs藤枝MYFC(04月01日)、その4
監督の視野が勝敗を分ける、とかなんとか言っちゃってYSCCvs藤枝MYFC(04月01日)、その5
応援に電脳は不可欠、とかなんとか言っちゃってYSCCvs藤枝MYFC(04月01日)、その6
■なでしこ 4 1 ブラジル (04月05日)
試合はPA内に放り込まれた宮間のフリーキックをブラジルDFがクリアミスして、オウンゴールになってしまったことで動きます。その後は全体的になでしこのペースで進んだんですが、前半の終了間際にフランシエリの直接フリーキックを叩き込まれ、同点でハーフタイムを迎えます。
後半に入ると、なでしこがギアアップ。宮間のコーナーキックに永里がニアで合わせて勝ち越し。なぜか決めた永里がアシストの宮間を抱き上げるという、ほほえましいシーンが映し出されました。で、その直後には、それが逆に、永里のシュートのこぼれ球を宮間が決めて、突き放します。
その後は一進一退。このまま31で終わるのかなと思っていたら、上辻の個人技で局面を打開すると、サイドを独走する近賀にスルーパス。そこからのグラウンダーのクロスに菅沢が飛び込み、4点目をもぎとり、タイトル獲得を実現しました。
オフトが革命を起こし、日本サッカー界には「アイコンタクト」と「トライアングル」という画期的な概念が導入されました。どう画期的なのかは不明ですが、新たな言葉が「発見」されたわけですね。
ともあれ、それ以降、ワタクシのような素人でも「トライアングル」が重要なことは知悉するようになりました。で、なでしこの場合、サイドバック・サイドハーフ・ボランチで三角形を作ることが多いのですが、この試合、なかでも後半に関していえば、ルックス似た者同士トライアングルが形成されていました。
まず右サイドは、近賀と大野に加えて、後半からボランチに下がった宮間がトライアングルを形成しました。そうですね、皆さんショートカットですね。ボーイッシュとも言います。近賀選手に限れば男前との表現も似合います。
逆の左サイドは鮫島・宇津木に、これまた後半1列下がった川澄が加わった三角形。こちらは右サイドと異なり「女子力アップにも抜かりはありません」トライアングル。ポニーテールを靡かせる宇津木、ロングが綺麗な鮫島、セミロングが板に付いている川澄ちゃん。
この試合でワタクシが目をを奪われたのは、わけても左サイド。もちろんルックスに惹かれてではありません。もとい、若干そういう要素も否定できません。例えば、川澄ちゃん。この選手はテレビに出ているときのメイクをした顔に比べて、試合中のすっぴん(じゃなかったらスミマセン)の方が精悍な顔つきになる。で、思ったのですが、川澄ちゃんって、どことなく評定が宮里藍に似ていませんか?目の感じとか。
・・・というわけで見た目にも心を奪われつつ、でも、より注目されたのは、宇津木選手の出来です。良かったですね。アルガルベとかではCB起用されて四苦八苦していて、どちらかというと、なでしこでは出場しても埋没気味になってしまうことが多かったのですが、この試合では、完全に中盤の王者として君臨していました。
フィジカルも強いですし、ワンタッチ・ツータッチから長めのパスを相手SBの裏に通すなど、攻撃へのタクトを宮間と同等以上に振るっていた。見ていて、なんだか、良いときの梶山。ってことは、悪いときの宇津木は悪いときの梶山状態ってことかしら?
■バイエルン 2 1 レアル(04月18日)
コーナーキックのこぼれ球をリベリが押し込んでバイエルンが先制。ただ、レアルも引き下がりません。カウンターからクリロナさんが1対1。そのシュートはノイアーに防がれながらも、弾いたところを、エジルとベンゼマがヨレヨレしながら繋いで、再びクリロナ。シュートだか折り返しだかがエジルに当たってゴールインって感じで同点に追いつきました。
で、そのままドローかと思いきや、残り5分を切ってからバイエルンが決勝点を叩き込みます。ラームが完全にコエントランをぶち抜いてクロス。ピンポイントで飛び込むマリオゴメスの足下に届いたゴールでした。
さて、この試合、悪い言い方をすれば、「中盤がガチャガチャ」した試合でした。両チームとも、中盤でのチェックが早く、また、そこをかいくぐっても、最終ラインのブロックがしっかり形成されているので、アタッキングサードの手前で、攻守が切り替わってしまうという展開が、ほぼ90分間に渡って続いた印象です。
そういう意味では、普段ワタクシがスタンドから観戦しているJリーグにおける試合展開と親近性があったように思います。レベルの差はあれ、Jリーグも、基本的には「中盤ガチャガチャ」で、後半になってグダグダになってから試合が動くか、前半の内なら、「中盤ガチャガチャ」をくぐりぬける個人技ないしミスが、なんらかのかたちで発生したときに、ようやくゴール前での攻防が発生しますので。
ようするに、サッカーらしいサッカーというか、一方が「サッカーの教科書」ともいえるドイツを象徴するチームですから、当然そうなるんでしょうが、普段見慣れた種類のサッカーを画面越しに堪能できましたね。
数週間前に見たバルサvsミランだと、例えばミランの場合、高性能ロングキック一発で相手陣内のFWの足下にボールが届いてしまっていましたし、バルサの場合、中盤は2タッチ3タッチで中盤チャッチャと組み立て終えて、あっという間に相手ゴール前に大人数が押しかけ済みになってしまいますから、いま一つ「中盤の攻防」なるものが存在しなかった。
それはそれで一つの美しさでもあるんですが、やはりサッカーというのは一進一退の美学といいますか、攻守の切り替わえの応酬と言いますか、要するに「中盤でのガチャガチャ」に醍醐味があるのかな、などと再確認した次第。
ともあれ、そんな「中盤でのガチャガチャ」の応酬なわけですので、なかなか両チームとも1トップまでボールを運べない。この試合、特に前半はベンゼマとゴメスは終始、消えっぱなしだったように思います。
ただ、後半になると、その両者の働きが明暗を分けます。ベンゼマが、これといった働きを見せることなくベンチに退いたのに対し、マリオゴメスは勝ち越しを狙い押せ押せモードになったチームの勢いに後押しされる如く、尻上がりに存在感を高めます。決勝点はラームがコエントランを交わしたところで勝負ありっちゃあったわけですけど、それとともに後半に入って何度もゴメスがレアルのゴールを脅かし続けた結果の必然とも言えるものでした。