バルサのワンマンチーム化を心配しつつ、米作文化の愚直さに思いを馳せる【バルサvsPSG】&【浦和vsムアントン】の周辺をウロウロと…★テレビ観戦記★

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バルセロナ 1 vs 1 パリサンジェルマン[CL準々決勝2ndレグ 04月12日]

1stレグと同様に、序盤から互角の応酬が繰り広げられました。ただ、決定機の回数だけでいえばPSGの方が多かったと思います。というか、どうにもこうにもバルサがリズムを掴めない。理由は簡単、メッシがいなかったからです。

セスクやビジャが悪いとはいいませんが、やはり、「シャビ・イニエスタブスケッツ+メッシ」というのはゴールデンバランス、言うならば「のび太スネ夫ジャイアンドラえもん」なわけです。出来杉君も優秀な少年ですけど、「のび太スネ夫ジャイアン出来杉君」で大長編を戦い抜けるかとなると、どう考えてもバランスが悪い。

必然的に先制点はPSGに訪れます。決めたのはパストーレ。カウンターからイブラヒモビッチとのワンツーで抜け出し、そのまま独走。しっかりと蹴り込みました。パストーレは前半から運動量豊富に流動的な動きでバルサの中盤を攪乱させていましたから、取るべくして取ったゴールとも言えそうです。

それにしてもバルサってメッシ1人がいないだけで、こうもアタフタするんですねぇ。そしてメッシ1人が投入されるだけで、こうも一気にペースを握り返すんですね。後半15分くらいにスクランブル投入されると、一瞬にして、いつものバルセロナ

それにしても恐るべきメッシ効果で、彼が投入されると途端にアンチェロッティも含めて、PSGの面々は軒並み及び腰に。反比例するようにバルサ攻撃陣は俄然、余裕綽々モードになります。「メッシ」という名前が周囲にどれだけの影響を与えるのか。そして「名」だけでなく、スムーズに圧倒的なテクニックを繰り出す「実」もある。‘名実ともに’とはよく言ったもので、この2要素が揃うと、人は無敵になるようです。

てなわけで、メッシの投入でリズムを取り戻したバルセロナは、ササッとペドロが同点ゴールを奪います。メッシがバイタルの狭い場所を涼しい顔して突破し、涼しい顔でスルーパス。お膳立てをしてもらったビジャはこの試合を通じての調子を象徴するように足がもつれる。しかし、前線に余裕のできたバルサには二の矢がすぐに続きます。ペドロがフォローアップして、あっさりと追いつきました。

そんなわけで、バルセロナがベスト4へと駒を進めたわけですが、この試合で図らずも20122013版バルサのパスサッカーが、「チームとしてのハーモニー」というより、「メッシの個人技という潤滑油を不可欠とする芸術品」であることがハッキリしてしまいました。メッシの成長がハンパなさ過ぎて、年々ワンマンチーム化が進行しているのかもしれません。

■浦和 4 vs 1 ムアントン・ユナイテッド[ACL 03月13日]

そうそう東南アジアのクラブに接することはないので、興味深く観察しようとしていて、システムが541だというのはすぐにわかったのですが、ユニフォームの配色的に、どうにも背番号が確認できない。なんとなくイライラしながら眺めていた序盤戦、唐突に試合は動きます。

電光石火の先制点は、槙野が攻め上がって奪ったコーナーキックから。マルシオの蹴ったボールが大外の柏木の足下にピタッと届き、叩き付けたダイレクトボレー。いわゆる一つのトリックプレー、あるいはサインプレー。幸先の宜しいスタートとなりました。

そこでリズムが狂ったのか、‘微笑みの国’なんて言われるタイのチームですし、それほど悪辣な雰囲気もなかったのですが、なぜだかムアントンの選手たちはレイトタックルに対し積極的で、前半の早々に退場者が出てしまいます。これ以降は、完全に試合から緊張感が失われてしまいましたね。特に2点目と4点目は、‘締まらないなぁ’ってゴールの仕方でしたので、余計そう感じたのかもしれませんが。

まずは2点目。相手が1人減ってから関口は、ほぼフリーにしてもらっていたので、特に苦労することもなく何度もクロスを入れていたのですが、那須が思いっきり外したり、なかなか結実しなかったところ、むしろ失敗気味の内巻きクロスが、そのままゴールイン。全く以て意味がわかりません。

ダメ押し弾の4点目も2点目に近くて、意図しない形でのゴール。那須ロングフィードに抜け出した原口がラストパスを出したところ、阪野より先に相手DFが反応して、それはそれは美しいオウンゴールが転がりました。これまた、どうにも「うりゃ!やってやったぜ!!」という達成感の湧きづらい得点でした。

唯一、ビューティフルゴールと言えそうなのは3点目だったでしょうか。原口のヘディング。ゆるゆるのサイドを、今度は平川が制して単純なクロス。中のマークもゆるゆるでしたので、原口が試合本番では普通ありえないくらいの自由な身のこなしからヘディングを打つことができ、ポストの隅っこに吸い込まれていきました。

というわけで、お世辞にも‘グッドゲーム’とは評しがたい一戦となりましたが、ムアントンの選手が途中で精神的に切れてしまったという感じにならなかったのは良かった点ですね。我慢強く「最低限やるべきことだけは淡々とこなします」といった雰囲気。比較的、日本人に近いですかね、メンタリティ的に。米作文化の人間は、そういった感じなるのかもしれません。米作りの要諦は、雑草の処理や肥料や水の量の調節など、「地道にサボらず細かな作業を繰り返すこと」らしいですから。実際、試合終盤に意地の1点を返しましたし。浦和としてはミソを付けてしまいましたが、ここは米作文化の実直さを誉めておきましょう。