□フッキダービー
ヴェルディとコンサドーレ、共通点は、まあ、小倉隆史ですよね。我らが。ヴェルディ時代には左のSHとしてポジションを確保した時期もありました。コンサではエース候補として加入すると、開幕してしばらくは先発出場していましたが、鳴かず飛ばず。監督さんから「責任を取ってもらう」と言い放たれレギュラーから降格。そんな、とんでもな発言をしたのが柱谷哲二監督。この人もヴェルディ黄金期の中心選手。
それから、あーっと、フッキがいますね。古いな、我ながら。川崎が保有権を持ったまま、レンタルで所属したコンサドーレでもヴェルディでもえげつないゴール数。試みにWikipediaを見てみましたが、ポルトでもチェスカでも、そのあとの中国でも、現在のブラジルでも、「4年程度で100試合くらいに出場し、50ゴール前後を記録する」ってのを安定して持続しているんですね。えげつねぇ。敬意を表して、とりあえず“フッキダービー”ということにしておきますか。
□現状の明暗はクッキリ
さて、エアドゥで羽田を経由しつつ乗り込んできた?コンサドーレですが、調子が悪い。ここ5試合で1勝4敗。順位は19位タイ。つまり試合開始前の時点で最下位です。お気持ち表明で“集大成”とされましたが、浦和での集大成のシーズンは、当時は選手交代3人までだったところ、ハーフタイムで魂の3枚替えを敢行し、後半早々に怪我人を出すという、悪循環ここに極まれりとなってしまったりしてましたが、ってことは、そろそろハーフタイムで魂の5枚替えってのが見られるかもしれないのか?
迎え撃つヴェルディは、調子が良い。ここ5試合でも2勝2分1敗、順位も昇格組としては上々の12位です。FC東京の監督としては毀誉褒貶ある城福さんですが、FC東京以外のクラブを率いるときは名将でしかない。FC東京に関しても、願わくばトゥット―アマラオ時代に見たかったってのもある。ともあれ、現時点では明暗が分かれている両チームです。
□早くも大味
というわけでピッチに目を移します。まずコンサドーレですが、例によってミシャロールってのがあって、中村桐耶が担っている。昨シーズンの柏戦もそうだった。中村がスターティングポジションはボランチながらも流れのなかで2バック、なんなら1バックとなって全体をオーガナイズ。ただ、総じてコンサドーレはパスが繋がらない。戦術云々ではなく、単純には平均的なパス精度、キックのクオリティが落ちた印象です。
一方でヴェルディは、コンサドーレ対策ということでしょうか、3バックを採用。宮原が左CBで、綱島が左ワイドに入る感じ。確かにミシャ戦術に対しては、最初から5レーンを埋めておいた方が手っ取り早い。ちなみに、なんか席料がJ1仕様に値上がりしていたので、数年ぶりにホーム自由席で観戦していてのですが、ヴェルディのゴール裏、すっかり“FC多摩ニュータウン”みたいな空気感になっているのですね。
ともあれ前半の攻防ですが、スコアは動きまくり。まずは見木が抜け出す。菅野が倒す。イエロー。そのPKを木村がしっかり決めました。しかしコンサドーレも引き下がりません。昨シーズンから今シーズンここまでにかけて、多くの選手がチームを去ったり、コンディション的にピッチに立てなかったりするなか、随一のミシャチルドレンとして奮闘する荒野がミドルを突き刺して同点に追いつきます。
しかし、札幌はここからが良くなかった。パスが繋がらない。ボールの失い方が、これまでに輪をかけて悪い。だから簡単に裏を取られる。その前のアタッキングでヴェルディの並びを崩せていないから、奪われるとそのまま最短距離のカウンターを許してしまう。札幌の崩しを森田がパスカットすると、そのままドリブルで持ち上がってスルーパス。反応した染野が決めて勝ち越すと、同じように奪うやいなやのカウンターからの折り返しに見木がフリーで反応。トラップが流れて持ち直しても、まだ見木はフリー。そりゃオウンゴールを誘発するってものです。3―1のヴェルディ2点リードで前半を折り返しました。
□ずっと大味
後半の開始とともにミシャは中村桐耶と岡村大八に替えて、キムゴンヒと長谷川竜也を投入。「ボランチに駒井が下がって、長谷川は左のWBで……」とか考えているうちに、ファーストアタックで近藤が決めて、コンサが1点差に追い上げます。正直、ピッチではなく、スポナビの画面をチェックしてたよ、、、
ともあれ追いすがるコンサ。でも、すぐに引き離される。とにかくコンサ守備陣はカウンターの際の一対一であっさり負ける。木村勇大が追加点はそういうパターン。一対一で勝てないのは攻撃でも同じ。具体的には鈴木武蔵。前線でのぶつかり合いで、イーブンのボールをどうにか繋ぐ、みたいなことがまるでできない。ぶつかり合いで潰される武蔵はただの鈴木。紅のあいつに吐き捨てられそうです。そんなコンサを尻目に、同じようにカウンターでの一対一からあっさり裏を取った染野がチーム5点目。
コンサはヴェルディの主軸がお役御免となったロスタイムに3点目を奪い取りますが、勝負の趨勢への影響はなし。歯車が狂い始めたミシャはどこまでもこうなる、そんな負け方で札幌が沈んだ一戦となりましたとさ。