ファイヤーには魂の3枚替えで応戦!〜横浜FCvs清水エスパルス(5/18)の周辺をウロウロと…☆現地観戦記☆

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□小高いところにホームスタジアムがあるダービー

毀誉褒貶ありながら、“個性的”という意味では間違いなくウルトラスが個性的な応援をすることでお馴染みの横浜FC。横浜なら手を叩こうなわけですが、もう一つエッジの効いた応援歌として“俺たちの丘、みっつぁわあ〜♪”ってのがありますね。まあ、一口に「横浜の丘」といっても港は見えない方の丘ですけど。ともあれ横浜FCのホームスタジアムは丘の上。

対する清水は、なんせ裏山が久能山東照宮ですからね。しかも久能山東照宮日本平から下っていくロープウェイで参拝するシステム。あの日本平のある山、何山って言うんですかね?日本平山?山の頂上近辺の平地部を“日本平”と呼ぶのだろうから、山そのものの名前が“日本平”ではないと思うのですが。ともあれ、スタジアムから下の道まで降りていく坂道の長さが、ちょうど三ツ沢と同じくらいな印象です。

 

□上位対決

さて、東海道線を熱海で乗り換え乗り込んできた?清水ですが、ここ5試合のリーグ戦は余裕の5戦5勝。昨シーズンは最後の最後で昇格を逃して、少し秋葉さんにも批判的な声があるようですが、前任者の借金を返済した上で、あの勝ち点だったのですから、批判することありきの視点に立たなければ、普通に名将です。首位を快走中。ある意味ではいるべき位置にいるわけですが、そもそもJ2にいるべきではないとも言えます。

迎え撃つ横浜FCはここ5試合で2勝1分2敗の5位。負けた2試合の相手がジェフとVファーレンということを考えると、個のクオリティが高いアタッカーを擁するチームが苦手ということでしょうか。だとしたら、もし上手いことJ1に再昇格したとしても苦戦は免れえないところではありますけど、J2では比較的資金が潤沢なクラブですから、このチームもJ1こそいるべき場所ともいえます。四方田さんになってすっかりJ2の強豪、良い意味でエレベータークラブとなってますし、まずは頑張っとくれ。

 

横浜FCが先制

というわけでピッチに目を移します。まず、清水ですが、キックオフ時は4バック。そして目に付いたのがハードワークというか、インテンシティというか、一対一の部分での気合と根性の部分。さすがは秋葉監督が率いるチームです。特に、思いのほか矢島がロングボールの競り合いも含めてぶつかり合いに強い。そんな矢島に目を奪われていると、知らないうちにその矢島がいなくなる。先制されるや、3バックになって、左のSHから右のWGにポジションを移してました。

一方の横浜FCは、ビルドアップに際しては、可能であれば一人抜かしのミドルパスを出すってことが徹底されていました。特に先発にユーリ・ララとかガブリエウが名を連ねると、そういうパスが増える模様。もう一つ特長的なのは、裏抜けですね。しかも疑似カウンター的なロングボールへの裏抜けではなく、攻め直しにおける、ミドルレンジの裏抜け。小川とか高橋とか、戻りオフサイドをくぐり抜けるのが非常に上手かった。

ともあれ前半の攻防ですが、横浜FCが先制しました。福森が出したショートコーナーを井上潮音が戻し、再び福森がクロス。角度のある高精度クロスをガブリエウが押し込みます。これで勢いづいた横浜FCが、前半はそのままイニシアチブを握る。カウンターのピンチではファールも辞さずに潰しにかかると、さりげなくカプリーニがぬっと現れて、相手のクイックリスタートを巧妙かつ露骨に妨害する。そんな前半の45分間でございました。

 

横浜FCがダメ押し

追いかける展開となった清水は、後半の早い時間帯に切り札である乾貴士を投入します。ここ数試合、コンディションの問題で離脱していたので待望の合流ですが、この交代は必ずしも即効性のあるものではありませんでした。替わりにカルリーニョス・ジュニオが外れたことで、中盤におけるハイボールの競り合いで後手に回るようになり、その結果、なかなか乾がボールに触れないという状況となってました。とはいえ、オンザボールでは吸いつくようなボールコントロールを披露。清水としては、このクオリティを生かしたい。

ということで、リードされていることもあり、秋葉監督はスクランブルなファイヤーを発動。原・宮本という守備のバランサーを下げてアタッカーを投入。乾はボランチに下がります。中盤ダイヤモンドの頂点とも言えますが、まあ、ボランチ。これはこれで即効性がありました。低い位置に構えることで間違いなく乾はたくさんボールに触るようになりましたし。4バックに戻したのも良かったと思います。

しかし横浜FCの四方田監督も手をこまねいてはいません。相手のフィイヤーには魂の守備的3枚替えで対抗します。井上潮音に替えて和田、福森に替えて岩武を投入して守備力強化。中野に替えての中村拓海が守備力強化に役立ったかどうかは不明ながら、ロスタイムには、その中村拓海が起点となって伊藤翔のダメ押しゴールが決まったのだから、四方田采配ズバリです。

そんなわけで、横浜FCが無敗の清水に土をつける一戦となりましたとさ。