プライドの総攻撃と意地のスコアレスドロー〜日テレ・東京ヴェルディベレーザvsジェフユナイテッド市原・千葉レディース(5/3)の周辺をウロウロと…☆現地観戦記☆

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□ざっくり名門対決

このマッチアップからダービー要素を探そうとした時、真っ先に思い浮かんだのは「西川彩華」。確かに5年くらい前はボランチとしてジェフLの中盤を支えていたはず。ただし、それ以上の共通点はともに男子チームがあって、しかもそれぞれオリジナル10ということですね。

さらに踏み込めば、両男子チームとも、ホームスタジアムを移転させているところが共通している。等々力から都(みやこ)へと場を移したヴェルディと、臨海から都へ近づいたジェフ。とはいえ女子チームの場合、あまり味スタとかフクアリって感覚を持たない。ジェフLはまあまあフクアリだとはいえ、なんかベレーザvsジェフLだと多摩市陸上競技場vs第一カッターフィールドみたいな印象を抱いてしまうのはワタクシだけでしょうか?最近は多摩陸も秋津もあんまり使ってないっぽいですが。

 

□ブレイク明けはあまり負けてない対決

さて、最近の成績を確認してみますと、ベレーザは3位ですね。2〜3年前まで無敵の行軍って時期が数年続きましたが長谷川唯とか清水梨紗とかが海外に移籍したり、.WEリーグの発足に際して主力級が他の国内クラブに移籍したりしてからは、だいたいこれくらいの成績でしょうか?浦和とかINACの後塵を拝することが珍しくなくなってきた。とはいえ今シーズン、ウインターブレイク明けに限れば無敗なようです。

アウェイのジェフLはここまでのところ9位。決して満足する成績ではないでしょう。一昨年?の皇后杯ではなかなかまとまりを感じさせるチームだったのですが。ただジェフLについてもウインターブレイク明けは悪くない。連敗スタートのブレイク明けだったのですが、1勝するとそこからは4試合続けて負けていない。4引き分けなんですが。ともあれ例年の順位を鑑みると決して不調ではないのではなかろうかと思われます。

 

□新台頭選手が牽引する

さてオンザピッチ。ベレーザは藤野とか小林里歌子とかがベンチスタート。ここのところレギュラーになったらしい29番松永の動きが際立ってました。ベタですが、メッシっぽい。しかもジュリから右WGのポジションを奪った、10代の頃のメッシ。キレッキレで小刻みなドリブルを繰り出し相手マーカーを無力化してました。

対するジェフLで見た目の問題としてついつい目が奪われるのは20番の小川由姫。なんせ小さい。小さいというより、ちっちゃい。なんなら、ちっちゃいというより、ちっこい。調べてみると公称150cmらしいです。男子でも公称170cmのヤツは大抵の場合、168cmくらいじゃないですか。多分、小川由姫、150cmないんじゃないかなー。

なんてことはさておき、試合は基本的にベレーザがボールを握ってジェフL陣内で試合を進めます。とはいえ女子サッカーの場合、PAに入ってから、もう一崩ししないといけないのですが、そこの一崩しでジェフLの守備を上回れない。1度ジェフLのゴールネットを崩しましたがそれはオフサイドで取り消される。逆にジェフLが攻撃を仕掛ける場面はそれほど多くはなかったのですが、なんだかやたらとGK田中桃子が身体を大きく伸ばして弾きだすってシーンが目立ちましたね。ジェフLの中盤の選手がどんどんとロングシュートを打っていくんですよね。試合前に指示があったのだと思われます。とはいえ田中の好セーブとバーやらポストの奮闘にも助けられ、スコアレスのままハーフタイムを迎えました。

 

□暑かったしね

後半の開始とともにベレーザは切り札として手元にとっておいた藤野と小林里歌子を同時投入します。これで一気呵成といきたかったところですが、もともとポゼッションでは圧倒していただけに、全体の構図が極端に変化するというようなことはない。相変わらず攻めあぐねる。

これをジェフL側の視点に立って述べると、要するに中央で裏を取られるようなキラーパスだけは通させない、という意識が徹底していたといえそうな気がします。ベレーザの縦パス、しかも「ここぞ!」っていう縦パスをジェフLがカットするってなシーンが印象的でした。ただ、ジェフLがパスカットした勢いのまま一気に攻め上がろうとしても、結局は中盤の攻防で上回れないというシーンも多かった。オープンな展開になるにつれ小川由姫の機動力が発揮される機会が増えたりしましたけどね。

さて勝ち点3をマストと考えていたであろうベレーザはSBの宮川から中盤の菅野へとスイッチ。正確なシステムは判断できませんでしたが、少なくともそれまで攻撃時は4ー1+最前線の5レーンって配置だったのが、3ー2+5レーンという配置へとトランスフォームしたように思われます。右の守備については、構える場面では藤野がスペースを埋めていたでしょうか。ともあれベレーザは総攻撃モードとなりましたが、それに対してジェフLはGKの清水栞を中心に丁寧な守備対応。結局、最後までジェフLが凌ぎきって、スコアレスドローに持ち込みました。