後半に実力差が如実となった一戦〜東京NBvs新潟L(10/31)の周辺をウロウロと…☆現地観戦記☆

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□西が丘、それは赤羽。

いやあ、久しぶりに帰ってきたよ、赤羽。ここで言う「帰ってきた、赤羽」はダブルミーニングで、一つは元赤羽住民のワタクシが久々に赤羽に帰ってきたということ、そしてもう一つは、赤羽らしい赤羽が帰ってきたということ。

ワタクシが赤羽に住み始めた当初、「なぜ赤羽にしたの?」と聞かれたら、「飲み屋がたくさんあるから」と答えていたものです。そして、「赤羽の欠点は、飲み屋しかないこと」とも答えていました(実際はスーパーとかもたくさんある)。そんな赤羽にとって、コロナ禍というのは赤羽存亡の危機なのですよ。ワタクシが赤羽から引っ越す直前の時期にはテレ東のドラマの影響もあって赤羽が観光地化してしまい、それはそれで赤羽らしさが失われる存亡の危機だったのですが、コロナ禍はそれ以上のダメージ。赤羽が赤羽でなくなってしまう危機の中、ようやく少し赤羽らしさが戻ってきました。西が丘から歩いて駅に戻って、心おきなく飲めるってもんです。

 

 

□本領発揮を切望する

東京NB、というかベレーザ、ようやく本調子になってきましたかね。ジェフやちふれといった相手に3ー0、4ー1と快勝してますし(順位的に上位のINACにはしっかりきっちり負けているってことは敢えて触れずにおこう)。そんな中で土光真代が再び長期離脱。大怪我が多い選手ですね。おそらく神様には人間を平等に作ろうという意思はないので、どうしても運不運はありますし、理不尽からは逃れられません。鶴。

対戦相手は新潟L。なんか、新潟Lって、そこはかとなくJリーグ創成期の清水とイメージがかぶる。決して古豪ってわけではないのですが、なんとなく古豪っぽいし、オレンジだし(それは男子チームも一緒だけど)、何より上尾野辺めぐみという10番らしい10番のいるところが、沢登正朗のいた創成期エスパルスを彷彿とさせる。成績的には大苦戦しておりますが、巻き返しを期待したいところ。

 

□悩ましい新潟

前に見た広島戦でもそうだったのですが、今年から東京NBは、少なくとも前半はノーリスクの裏抜けサッカーですよね。序盤は新潟がイニシアチブを握っていたような感もありましたが、それは新潟がボールを持てるというよりは、ベレーザがボールを持てないというか、持たないというか、みたいな。多分、持てないのではなく、持たない。実際に前半の中頃からは持つようになったし。

対する新潟Lですが、成績が奮わないからといって、チーム作りが無策という雰囲気ではない。パス回しのコース作りとか、奪ってからの運び方とか、クサビを入れるタイミングの共有とか、そういうところは悪くなかったかと思われます。ただ如何せん、シンプルにパスの精度が悪かった。ボールを狙ってから、ワンタッチで勝負パスを出したりしてて、そこは素晴らしかったのですが、それがズレる。ベレーザ守備陣の集中力を誉めるべきかもしれませんが、ともあれ、「おっ!」ってな狙いのあるパスを出せても、それが繋がらなかった。

 

□前半の攻防

具体的なところに目を移すと、この日もバックスタンド観戦だったのですが、目の前の攻防が面白かった。ベレーザの右SH遠藤が仕掛けて新潟L左SB北川がクリア。拾ったベレーザ右SB清水が駆け上がったスペースを、奪い返した新潟Lの左SH滝川が攻略する、みたいな丁々発止の見応えが十分。

ってな中で先手を取ったのはベレーザホットスポットたるバックスタンド前でなく、メインスタンド側に出来た広大なスペースを突いた北村菜々美がクロス。それが、そのままゴールイン。よく「中で誰かが触ったらアシストとなり、誰も触らなかったらシュートになるようにクロスは入れろ!」みたいなことが言われますが、まさにそんな感じ。「急にボールに来たから……」って選手が中にいればキーパーに防がれたかもしれませんが、幸か不幸か、急にボールに来られても困る選手がゴール前にいなかったので、そのまま決まってしまいました。

 

□後半の攻防

ベレーザのリードで前半は終了してのハーフタイム。西が丘のあのスタンドとピッチの距離で駒沢女子大学のお姉さま方がチアダンスを踊り出して、謎に照れる……。

気を取り直して後半ですが、後半の途中にベレーザは植木を下げてボランチの菅野を入れる。代わりにボランチ先発だった木下がトップ下にスライドしたか、あるいは中里アンカーの4123にしたかって感じだったのですが、木下、良いですね。ボックス・トゥ・ボックス系の大型ボランチ。末は博士か大臣か、末はポグバか福西崇史か。

逆に後半の新潟Lは厳しかった。全体的に運動量が落ちたからか、中盤のプレスで後手に回ると防戦一方に。道上のパワフルさを生かしたカウンターから散発的にチャンスは作れていましたが、人数をかけて崩すという感じではなくなる。運動量が低下すると、それと比例して重心も下がるというのでは、なかなか難しい。そこは監督のデザインが求められる。ともあれ、息絶え絶えの新潟Lを尻目に、ベレーザは小林里歌子のファインショットで突き放し、2連勝となりました。