鹿島はどうなんでしょう⁇〜鹿島vs名古屋(3/21)の周辺をウロウロと…☆現地観戦記☆

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□不調と好調

ザーゴ体制2年目の鹿島ですが、ロケットスタートとはならなかったですね。若手を積極的に抜擢していますし、同胞のブラジル人の実力もよく引き出しているザーゴさんですが、いわゆる“中堅”層の存在感が今ひとつなのかな。昨シーズンから、土居・和泉・白崎が中心として機能しだしたら鹿島の勝ち点は跳ね上がるのだろうなぁと見ていたのですが、揃いも揃ってケガでしたっけ?白崎は復活してベンチ入りしてましたけど。

対する名古屋は、さすがはマッシモ。守備の安定が半端ない。昨シーズンからWボランチと2CBは固定化され、鉄壁を誇っている。そして攻撃。去年は悪い意味で固定できなかったのが、今年は良い意味で流動的に選手を入れ替えている。そして、それぞれの選手が存在感を示している。不安といえばWボランチのバックアッパーが長澤と木本くらいしかいなくて、しかも、なかなか出番がないことくらいですかね。両者が状況に嫌気を差してやさぐれないか、ここだけが不安でございます。

 

□期待の面々

さて、鹿島の面々を眺めてみると、両SBが杉岡と小泉でしたね。鹿島サポーターには酷評されがちな杉岡ですけど、ワタクシ的には、市船仕込みのあのフィジカル、推進力とパワーを諦めないって感じなんですよね。ただ、確かに、リズミカルなパスワークで相手を崩したいっていうスタイルの中では、少しのっそりと感じてしまいもしましたけど。小泉は相変わらずファイターですね。年齢的にもプラスαが欲しいかな。

対する名古屋は、相馬・宮原・山崎に注目。今シーズンはある程度レギュラー格として位置づけられてますね。カットインではなく縦に突破するクラシカルウイングの相馬、右SBで安定したボールさばきのできる宮原、大型CFの山崎と、現在の日本代表では層が薄いタイプの選手たちなんで期待したい。それから柿谷。そんなに劇的に守備のインテンシティが高まったようには見えないですが、442のカウンターサッカーだと、却ってツボを押さえた守備が求められて、柿谷的には宜しいのかも。ツボを押さえた守備は上手いですよね、柿谷って。

 

□名古屋の完勝

試合は、戦前の予想通り、「鹿島がポゼッションして、名古屋はカウンター」って構図ではあったんですけど、互いに相手の2列目と3列目のギャップでボールを受けてからパスワークを発動させるというのは共通していて、似通ってるっちゃ、似通ってたかもしれないです。

スコアは後半に動きます。コーナーキックの跳ね返りをボランチの稲垣がズッコンとミドル。ファインショットが決まって名古屋が先制します。そして、名古屋にとってはこの1点で十分。逆に追い込まれた鹿島のザーゴ監督は魂の4枚替えを敢行。中盤をダイヤモンドっぽくしましたが、マッシモは同時に木本を投入してボランチを3枚に。完全に対応されてしまった鹿島は終盤に犬飼が退場となって万事休す。後味の悪い敗戦を喫しました。

 

□鹿島らしさの喪失

後半にこの試合を象徴するシーンがあって、鹿島がリードを許した後、荒木がイエローを貰ったんですよね。理由は相手のリスタートを妨害したから。ほんと、要らないイエローです。こういうのを勝ってる試合でやって、相手をイライラさせるのが鹿島であって、負けてる試合でやっちゃ、単なる八つ当たりでしかない。鹿島らしさが失われつつあると、最近になってしばしば聞きますが、なるほど、こういうことか、と。

むしろ憎たらしいほど勝負強かった頃の鹿島っぽいプレーをしていたのは名古屋のマテウス。彼はクラシカルなブラジリアンですよね。攻撃では凄いプレーをするし、「ここでサボると叱られるよ」ってときには凄い守備もする。そして、同時にマリーシア全開なずる賢さも満載。対照的にエヴェラウドとファンアラーノは、どちらかというと正々堂々と、教科書で教えられた心構えでプレーをする印象があります。彼らは育ちが良いということでしょうか?そういうタイプを好むザーゴが作るチームですから、確かにこれまでの鹿島とはカラーが異なるのかもしれません。

 

□犬飼の退場

鹿島サポ(のSNSとかネットとかで意思表明する層)って、伝統的に目が厳しいというか、時代や状況が変わっても未だ「鹿島なら三冠制覇して当然」というレベルの基準で選手や監督を評価している感があるのですが、犬飼への評価もそういう雰囲気で、かなり厳しいですよね。きっと、この試合における彼の退場もいろいろ言われていることでしょう。ただ、ワタクシ的には、擁護しようと思えば擁護しうる要素もなくはないのかな、とか思ったりして。

まず、直前に中盤が永木をアンカーにして、その1列前に右からレオシルバ、遠藤、白崎を並べるダイヤモンドっぽい中盤にしましたよね。あれって練習してるんですかね?マッシモの4123はトレーニングしてそうでしたけど、ザーゴのダイヤはどんなものなのか。もしトレーニングの練度が足りない状態だとしたら、その皺寄せをCBがこうむるのは仕方がない。それから、あの場面、ファールしてまで一人で止めなければならない場面ではないようき見えた(ワタクシの目は節穴ですけど)。つまりフォローできたであろう他の選手との連携が不十分だった可能性がある。これも犬飼個人というより、チーム全体の問題ですよね。単純に犬飼のポカかもしれませんが、少し気になった次第です。