味スタでルヴァンカップを見て参りました。ハセケン率いるFC東京、好調ですね。ガンバ末期は、一部のサポーターに口さがないことも言われていましたが、どこの世界にも自分の思い通りにいかないと、安直に誰が批判せずにはいられない人種はいるものであって、ハセケンさん本人は、やはり、相対値でいけば、確実に名将です。ルヴァンなので、特に復活著しい永井と東は出てなかったですけど。
対するベガルタは渡辺さんの長期政権。さすがに、いろいろと成熟しているらしく、立場上はプロヴィンチャなんでしょうが、比較的、残留争いには巻き込まれづらい位置をキープしています。特に、今シーズンの序盤戦の安定感は長期政権のメリットが十分に発揮されていました。ゴールデンウィークを挟んだ連戦では勝ったり負けたりしているので、今ひとつ強いのか弱いのかわかりづらくなっておりますが、ハセケン同様、渡辺さんについても、名将というお墨付きが与えられて然るべきかと思われます。
■前半
少し前になりますが、『ガイアの夜明け』を見ていたら、最近のワークマンは半ばユニクロ化していて、いわゆるニッカボッカを必要とする人々にも役立つ衣料品がユニクロよりも安く帰るようになっているという。ちょうど、春先や秋口のサッカーナイトマッチとかで、軽く羽織れる軽量のウインブレ的なものが欲しいなぁと考えていたので、店舗を探してみた。そうしたところ、なんと味スタから徒歩10分のところにあるらしい。っつうんでウインブレを買ってきて、味スタを目指す。
甲州街道沿いを歩いていたところ、「味の素スタジアムみどりの広場」というのを発見。パターン的に園内の遊歩道を進めば、そのまま味スタに着きそうじゃないですか? だって、名前に「味の素スタジアム」を冠しているのだから。ところがどっこい、まさかのまさかの行き止まりですよ。邪推をするならば、以前はスタジアムに直結していたのが、誰も望んでいない五つの輪っかの運動会のための開発で、ぶった切られてしまった、とかそういうことだったりしないだろうか??
さてさて、よく、長谷川さんのチーム作りでは、SHへの負担(運動量)が尋常でないなんてことが言われます。確かに、この試合を見る限り、それは理解できる。システム的に“44と2”みたいになるのですね。わりと2トップは高い位置で攻め残る。きっちりとフォアプレスはしますが、あまり低い位置までは追いかけてはいかない。なので守備から攻撃へのトランジションのときに、トップと2列目の距離が遠く、そこを埋めるためにSHは走りまくらなきゃいけない。大変です。
相手の仙台はスタメン表記だと3421だったのですが、実際はアンカーを置いた352。セントラルの高い位置に多くの選手がいますので、クサビか入ったり、WBがサイドを爆走出来たりすると。物凄く迫力のある波状攻撃が実現する一方、低い位置でのビルドアップは、最終ラインからのボールの引き出し手が冨田一人なので、少し窮屈そうでした。
■後半
この試合のメンバーは、総大将の長谷川監督御自ら指揮を振るってるってことを除けば、実質的にいつものU23のメンバーでしたからね、まあ、前半のうちにオウンゴールで先制されたりしちゃうわけですよ。で、後半になってオープンな展開になると、一見、追いかけるFC東京が攻めているように思わせて、要所要所で仙台のロングカウンターが小気味よく発動したりもする。
仙台2トップの西村とジャーメイン、良かったですね。どちらも推進力抜群でFC東京の両SB裏を何度も攻略していました。動きもダイナミックですし、何よりもカラダの動かし方がしなやか。西村についてはゴールの方向に、まずは勝負していく感じもあって、迫力十分でした。FC東京も平岡や原大智を投入して打開を図りましたが、どうにも閉塞感があるというか、単純な個の能力差のようなものが否めず。追いつく気配が漂わないまま、タイアップとなりました。平岡あたりは、もっと往年の岡野雅行のように、「とにかく走るだけ走ります」って振り切ってしまえば、もっと期待感が湧くのに。。。
それにしても梶山陽平、すっかりU23要因となってしまいましたね。言ってもナンバー10として一時代を築いた選手なのですが、スタンドの様子を眺めている限り、あまりヴァンディエラ的なリスペクトはされていない模様。全盛期にはゴリゴリに発動させていた謎のキープ力とか勝負の縦パスなんかも目立たなくなりました。縦へのスルーパスは終盤になって、何度か繰り出していましたが。
もともとモビリティのある選手ではなかったのですが、腰やら膝やらを何度も壊すなかで、ますます走れなくなった。スプリントとか、ほとんど見られない。また、コンタクトプレーも基本的は避ける。今や、パスを受けて無難にはたいて、全体をオーガナイズする役割に特化した選手です。野球なんかだと、阿部慎之助みたく、走れなくて、フォルムは肥満体でも活躍できてしまうのですが、サッカーとなると、こういう状態のプレーヤーは、どうしてもサポーターからの視線が厳しくなりがちなようです。