遠藤システム〜横浜FMvsガンバ大阪(5/12)の周辺をウロウロと…☆現地観戦記☆

                                  にほんブログ村 サッカーブログへ
にほんブログ村

マリノスの試合を見るのも、今年、2回目。前に見たときは鹿島に完勝した試合でしたので、てっきり、その後は波に乗っていくのかと思っていたところ、現実は、さにあらず。今シーズンは、とかく、オリ10が軒並み苦戦していることが目立ってますね。
対するのはガンバ大阪。こちらもオリ10。ゆえに苦戦中。長谷川長期政権に区切りをつけ、今年から名伯楽クルピに手綱を委ねているわけですが、そもそもクルピさんは、個を生かしていこうというタイプの指導者ですから、少し時間が必要。短期間で結果を出したければ、ルールでギチギチに縛るネルシーニョタイプの方が、一定の成果は得られやすい。そういうタイプでないのを重々承知の上で、チームのリセットを託したのだから、当面は、もう少し我慢が求められるでしょう。

 


■前半

この日も5月になって3回目のWヘッダー観戦で、ニッパツから日産へとハシゴです。ニッパツのメインスタンドで観戦していて、グーグルマップ先生にご教示願ったところ、どうやら、アウェイゴール裏の後ろ方向の裏道を使った方が横浜駅方面には理論上、近道になるらしい。というので、クネクネ道を歩いて辿り着いたのは、食事に立ち寄った「ロクカフェ」という、超絶にオシャレ過ぎるカフェ。・・・右も左もインスタ女子に囲まれてしまったよ。

そんなカフェともなると、カフェなのに、確実を期すなら予約が必要らしい。入店するなり「ご予約は、されてますか?」と聞かれてしまった。。。そして、案内された席では、「こちらの席は17:30までとなりますが大丈夫ですか?」とも聞かれる。16時過ぎでしたから、「メシ食うのに、そんな時間、かかんないっす!」と思いながらも、さすがに心の中に留め置いて、おうどんのカルボナーラ的なものを堪能。美味しかったです。プレモル青いエール樽生は、もっと美味しかったけど。

 

というわけで試合。まず面食らったのはガンバのフォーメーション。スタメン発表のときには、ポジション表記を信用して、MFファビオが爆誕したのかと思っていたら、蓋を開けてみたところ、まさかまさかの3バック。そして、さらに面食らったのは、3バックと言っても、古式ゆかしき3412だったこと。なんだかトルシエ時代にタイムスリップしたような気分だ。

単にそれは「3421とか中盤逆三角形の352ではない」という意味だけではなく、前線の3枚が公然と攻め残っているからこそのタイムスリップ感。近年の3バックは守備時に541になるのが主流なんですけど、そういう発想は露ほども見受けられず。かつての中田英寿のようにヤットをトップ下のフリーマンとして使って、そのゲームメーク能力を発揮させようということなんでしょうが、それ以上に相手最終ラインのビルドアップに全くプレスをかけないことの負の影響が目立っていたような。扇原とか、自由を謳歌していたよ。

 


■後半

前半から、どっちもどっちといった展開ではあったのですが、まだ、どちらかというと、攻守に形があった分、マリノスの方が優位に進めていたように思われます。ただ、マリノスの場合、攻撃に基本形があるように、失点のパターンにも基本形があって、それは飯倉がゴールをお留守にしているところに超ロングシュートを放り込まれるというもの。藤本が古巣相手にロングシュートを放り込みました。
それでもマリノスにはフリーキックの名手の系譜がある。キムカズからナカシュンへと伝えられたバトンをいま継承しているのはアマジュン。鹿島戦のフリーキックも凄かったですけど、この試合でも物凄いのを決めてしまいました。そうやって同点に追いついたマリノスとしては一気にたたみかけたかったところですが、なんせシュートを打たない。シュートを打たないだけならはともかく、クロスさえ入れようとしない。それじゃゴールなんて生まれやしない。試合はそのままドローとなりました。

 


この試合で、最も気になった、というか心配になったのはガンバの守備。とにかく前線がプレスをかけない。後半に今野から藤本にスイッチして遠藤をボランチに下げることで、前線のプレス強度を高めたのですが、それでも不十分。まず、ファンウィジョが全く守備をしない。プレスもしなければ、2列目のライン作りに参加することもない。ホントにこれで大丈夫なのか?と。

今野を下げてWボランチにしたように見えたので、てっきり541でセットするものかと思っていたのですが、ファンウィジョと交代した倉田も同じ動きをしていたので(フォアプレスの強度は月とスッポンでしたけど)、とりあえず532でセットするプランだった模様。面白かったのは、2列目「3」の並びが固定化していなかったこと。ベースとしてマテウスが真ん中にいて、あとは遠藤次第で藤本が右に行ったり左に行ったり。遠藤が真ん中で構えていたら、マテウスも右なり左なりにスライドする感じ。要するに遠藤システムなわけで、それはそれで、いかにもクルピ監督らしいっちゃ、らしいです。