若さの脆さ〜FC東京U23vs琉球(5月6日)の周辺をウロウロと…☆現地観戦記☆

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東京と沖縄、、、硫黄島って東京都ですよね。そういう共通点がありますね。平和こそ宿願。

■前半

キムジョンソン監督率いる琉球って、地味に評判が良いですよね。だから、てっきり、風間さんや大木さんみたいにつなぎ倒す系のパスサッカーなんだと思っていたのですが、あくまでそれは先入観。決して爽快なパス交換で相手をてんてこ舞いにするって感じではない。むしろ、今ひとつ特長が伝わってこないようなサッカー。千鳥のノブならば、「クセがスゴいんじゃ!」と言わずに「クセの無さがスゴいんじゃ〜!」って嘆きツッコミしそうなスタイル。

 

 

そんか、なかなかスタイルの要領がつかみづらい琉球は、とにもかくにもキックオフとともに「ワ〜ワ〜!」と攻め立てて、そのままセットプレーがらみで先制してしまう。開始5分とか10分とかの先制ゴール。FC東京U23の面々は浮き足立ちます。そして、そんな浮き足立ったメンタルをコントロールできないまま、小川がイエロー2枚で退場します。よりによって、小川か。2種登録とかが多いなか、数少ないトップチームでの公式戦出場がある選手。それが退場しているようでは、暗雲たちこもるってもんです。

 

 

それにしても、ワタクシって疫病神なんですかね。だって、この前はジェフvsヴォルティスで馬渡の退場を目の当たりにしているんですよ。一週間で2回も前半でのレッドカードに遭遇しますかね。。。なんか、スマン。そして、これをきっかけに、琉球のスタイルが垣間見えてきます。普通、10対11になったらボヤけてしまいがちなんですけど、琉球、千鳥のノブの口調を借りるなら、「ペースダウンがスゴいんじゃ〜!」。これぞ琉球スタイル。

 

 

1人減ったことで、FC東京U23としてら441というか、423みたいな形になって、その3トップが左からユインス・ネイサンバーンズ・久保健英。これはこれで、なかなか、というか、相当に魅惑的じゃないですか。ただ、久保君は取り立ててスピードがあったり守備で貢献できるわけでもないし、バーンズはバーンズでハイボールに競り勝つってところまでは出来ていなかったので、バーンズとユインスの単独突破型両サイドにメッシ久保の0トップの方が効率的だったような気がしないでもない。

 

 

 

■後半

まあ、前半のうちに勝負はあったんですよ。先制して数的優位になってから、ソツなく富所の2ゴールで琉球が引き離していましたので。ちなみに、FC東京U23の2失点目はGK波多野が股下をぶち抜かれたもの。とりあえず落ち込んでおけ、波多野よ。さらに、ゲームが荒れるなかで米本がイエローをもらい、いろんな兼ね合いを鑑みて、そそくさと交代していたので、この時点でFC東京U23が、この日のマックスを表現できる状況でもなくなっていた。

 

 

となれば、残された選択肢は「ユインス、頑張れ!!」大作戦、バーンズも60分の試運転で御役御免になっていましたし。ユインスは、昨シーズンから明らかにJ3では格の違いを見せつけまくっていたので、それなりに琉球守備をアタフタさせたりもします。でも、琉球はしたたかななんです。相手のハイテンポに付き合わず、わざとらしくペースダウン。FC東京U23としては、無駄に走らされて気づけば蟻地獄に。そう、試合展開に応じた意思統一こそ、琉球スタイルなんだと思われます。

 

 

そんな琉球スタイルはカードインフレ状態にあったこの試合で十二分に発揮されます。そうなんですよ、この試合の主審さん、家本さん系だったのですよ。で、その家本さん系モードに対応できないどころか、ますますヒートアップしたFC東京U23は内田までイエロー2枚で退場となります。内田のプレーは確かにイエローものだったので致し方ないところ。主審さんの傾向を踏まえるならば、あまりにも不用意であったと言わざるを得ません。

 

 

逆に琉球は、そういうトリッキーな主審の傾向と対策を完全に把握して転がしておりました。だって、琉球にはほとんどカードとかファウルは出ていませんでしたもん。しかも、リードされて数的にも不利で焦りまくる相手チームを手玉にとって、あざ笑うかのように、統一された意識のもと、ダラダラと試合を進めるんですもん。FC東京U23の若武者たちは、空気の読めない審判だけでなく、空気を読みまくった相手チームへのフラストレーションを押さえきれず自滅してしまいました。FC東京U23の完敗です。

 

 

 

■日本代表への推薦状

□推薦者

・才藤龍治

□推薦理由

琉球の両SBって、なかなかアグレッシブですよね。だって背番号が8番と11番なんですよ。言うなればベルカンプ三浦カズが両SBをつとめているようなもの。少なくとも、「育成年代からバックスでした!」ってタイプではないでしょう。プレーからもそれは伺えて、琉球は攻撃の際、両SHが思いっきりセントラルに絞りがち。要するに両SBが使うためのコースを作っている。そこをこの選手とかは、爆走するとともに、プレスの許さを利用して、しっかりゲームメイクしたりもする。

 

 

SBはよく将棋の香車に例えられることがありますけど、琉球の場合、SBに飛車の役割を与え、その役割を担えるようにチームとしてお膳立てしてあげられている。昔からあるっちゃあるパターンですけど、これはこれで面白いですよね。日本代表にそのまま当てはめるとすれば、武藤とか原口とか、あるいは浦和の駒井とかをSBで起用するようなイメージですかね。というか、全盛期の内田・長友コンビは、こういう感じだったような気がしないでもない。つーことで、ウッチーの復活に期待しましょう!