田中陽子と中村ゆしか〜スフィーダ世田谷vsノジマステラ神奈川相模原(7月17日)の周辺をウロウロと…☆現地観戦記☆

                                  にほんブログ村 サッカーブログへ
にほんブログ村

日曜日は午前中キックオフのなでしこ観戦。なでしこリーグは肖像権とか、そういう絡みに厳しかった印象があるので写真で振り返りません。当たり障りのない写真をアップしてお茶を濁します。(給水ボトル準備の手伝いをする田中陽子の写真とか、バシャバシャとったのだけれど)

■前半

不勉強なワタクシ的には、どちらもほとんど知らないチームですからね、できることと言えばフォーメーションを確認することくらい。一応、年鑑的なものを持ち歩いていたので、プレーの途切れ目に何人かの選手については、その情報も確認しつつ。プレーの途切れ目に眺めようとしても、ついついオンプレーの時間になってもピッチではなく年鑑に意識が向いてしまったりしたものの、とりあえず、スフィーダが442でノジマステラが4231だったかと思われます。

 

 

この試合を見にきた理由は、一つには、会場が我が愛する西が丘だったということもありますが、それ以上に大きいのは、なんと言っても、ノジマステラには田中陽子がいるから。「別に、そんなん、ホームのギオンスタジアムに行けば、いくらでも会えるでしょ!?」と思った皆さん、それはちょいと認識が甘うございますよ。だって、ギオンスタジアムって陸上トラックが付いているじゃないですか。それに対して西が丘。この機会を逃す手はありません。

 

 

そんなワクワクを抱えて参戦したにも関わらず、大問題が発生してしまいます。なんと!田中陽子、スタメンで出ていない!マジかっ!ベンチには入っていたので、大ケガをしているとか、監督さんから干されているとか、そういうことではなさそうなのですが、でも、監督さん、なかなか曲者です。吸水タイムがあって田中陽子もピッチに出てきたのですが、絶妙に監督さんがワタクシの視界を遮るのです。ちょうど田中陽子が見えなくなる角度で指示とかを出す。まったくもって、なんてこったい。

 

 

試合内容については、スフィーダは丁寧にサイドを突いて、しっかりと崩していこうというスタイル。フォアプレスもかかっていましたし、ラインとラインの間でボールを貰うのもうまい。さすがはスクールが充実している街クラブだけあって基本に忠実です。一方のノジマステラはウイングに入った18番の選手がスピード満点でしたので、そういう突破力を生かしたカウンターサッカーを展開します。近年流行りのリスクをかけずに、素早く攻めるパターン。

 

 

■後半

スコアレスのまま、ハーフタイムを迎えると、後半の最初の時間帯は、よりスフィーダが攻勢を強めます。全体的に運動量はスフィーダの方が豊富だった。確か、ノジマステラは社員雇用されているはず。一方のスフィーダは、多分、そういうことはなさそう。一般的にはノジマステラの方が環境に恵まれていそうなものを、なぜか、スフィーダの方がたくさん走れている。ノジマステラが敢えて「暑さを踏まえて、敢えて走りすぎない」という作戦だったのか、スフィーダのハングリー精神が素晴らしかったのか。

 

 

ともあれ、先制点が入るまでは、前半から構図はさほど変わりません。相手を押し込む回数はスフィーダの方が多いけれど、一度、カウンターが発動したときは確実にシュートまでいくので、決定機はノジマステラの方が多い、みたいな。ノジマステラスフィーダのハイプレスに手間取って、そこをかいくぐるのに苦労していました。かいくぐってからのクオリティは高かったですけど。逆にスフィーダは前線の選手のボールの受け方が優れていて、安定的にチャンスを作れていました。

 

 

それなりに両チームともチャンスを作りながら、どことなく硬直感も漂い始めた試合を動かしたのは、選手交代。なでしこリーグ全体なのか、チャレンジリーグがなのか、カップ戦だからか、どうやら選手交代は4人以上できるらしい。そんなわけでノジマステラは一気に三枚替えを敢行する。そのなかの1人がミシェルパオという選手。東南アジア系アメリカ人とか、そういう感じですかね? この選手は、おそらくアスリート能力を期待されて投入されたものなかと思われます。

 

 

そのミシェルパオが試合を動かしました。まず、背筋が強いということでしょう、物凄くスピードと距離のある豪快なロングスローが起点となって先制ゴールが生まれると、続けて、おそらく雑に蹴ったサイドチェンジのロングパスが絶妙なアーリークロスとなって追加点をお膳立てしました。これも、「普通、この距離のパスは来ない」という相手の予測を上回ったことにより、結果的にナイスパスになったもの。前半から飛ばしていたスフィーダは、これで苦しくなり、その後も失点を重ね、最終的に0ー4という大差がつきました。

 

 

 

■日本代表への推薦状

□推薦者

・中村ゆしか

□推薦理由

もともとは「ヤングなでしこ」の一員でしたよね。大学進学後もちょいちょいナショナルチームに絡んでいたような。その代表戦か何かで、スフィーダへの入団を知ったのですが、そのときの率直な感想は「なんで、下部リーグのチームに好き好んで進むんだ?」というもの。ここの下部組織出身らしいので、そういった要素が強いのですが、実力的には良い意味で分不相応に感じました。

 

 

そして、実際、この試合を見てみると、やっぱり実力的にらワンランク上です。なんせボールを奪われない。攻撃の起点になるのもこの人、ゴール前で決定的な仕事をするのもこの人。大宮の家長とか、イングランド代表におけるルーニーみたく、フリーマンとして、攻撃に関するありとあらゆる仕事を引き受けているようなイメージ。それだけ尋常でない負荷がかかっているわけで、それも踏まえての途中交代だったかと思われますが、この選手が退いてからの4失点。チームのこの選手に対する依存度が図らずも露呈した試合となりました。