危なげしかない〜千葉vs岐阜(5月22日)の周辺をウロウロと…☆現地観戦記☆

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京葉線に乗って、蘇我まで。

■前半

ブラジル人とかの名前って、パターンがごく限られていて、しかも、フルネームにすると恐ろしく長くなるというので、サッカーの世界では、いわゆる“愛称”が正式登録名になっております。その場合、「クリスティアーノ・ロナウド」みたいに2センテンスになることもありますが、多くの場合は「ドゥンガ」みたいに1センテンス。にもかかわらず、スタジアムアナウンサーが「エウトン」のことを「エウトン・ロッドリゲス・サントス」とフルネームで紹介した。「なんのこっちゃ?」と思っていたら、エウトンのチャントって「エウトン・ロッドリッゲ〜ス、〜〜♪」って感じなんですね。

 

 

そう、序盤の主役はエウトンでした。前半の、まだ10分にもならないうちにジェフが先制したのですが、それはエウトンのヘディングシュート。後半に息切れするのも早かったですけど、序盤に関していえば、ちゃんと競り合ってましたし、ターゲットマンとして機能していて、そしてヘディングのゴール。長身FWとしての役割を果たしておりました。

 

 

相手は、監督の指導者としてのキャラクターからして安定感のなさならJ2でも屈指の岐阜。1点献上すれば、そそくさと2点目もプレゼントする。ジェフの追加点は井出がペナルティーエリア内の右で見事な切り返しから突き刺したもの。そのお膳立てをしたのもエウトン。エウトンのポストプレーが起点だったのですが、足下のポストワークについては、なかなかぎこちないですね。今や滅多にお見かけしなくなった、古式ゆかしい「電柱」なのかもしれません。

 

 

というわけで、キックオフから10分もしないうちに、岐阜は2点のビハインドを負ってしまったわけですが、ここからは、しばらく試合が落ち着きます。試合が落ち着いたので、システムなどを確認してみる。この状況に至って初めて岐阜が442でなく4231であることに気付く。エヴァンドロと鈴木ブルーノの2トップに、高地と田中の2列目かと予想していたのですが、実際には鈴木ブルーノの1トップで、2列目が左からエヴァンドロ、高地、田中でした。

 

 

 

■後半

ハーフタイムに岐阜の指揮官が「ジョウダンジャナイヨ!」とブチキレ気味に檄を飛ばしたことは容易に推測がつくのですが、その精神論的檄が実態として奏効してしまうのが、カリオカさんのスペシャルな才能。だって、後半は終始、岐阜のペースで、しかも守備職人キャラの田森がゴールを決めてしまう。「ジョウダンジャナイヨ」と言われた結果、田森は二刀流になって、いつも倍ジャンプして、いつもの3倍回転したようです。

 

 

もう少し具体的に観察すると、後半になって岐阜の、特に中盤の選手たちは、相手のチェックに対して、逃げのパスで責任転嫁するのではなく、ちゃんと自らの技術でプレスを外すようになりました。おそらく、ラモスが「逃げるな!闘え!!」と指示したのでしょう。そして、「ヤレバデキルヨ!」と自信を与えたのでしょう。で、実際にやればできてしまった。ってことは何かい?それだけの技量を備えた選手たちが岐阜には揃っているってことかい??

 

 

そんな猛烈な岐阜ペースを目の当たりにした関塚さんはどうしたか。関塚さんはリアリストであって、ロマンティストではない。「殴られたら殴り返せ!」ってことにはならない。勝負に徹して、残り30分とかある段階から、早めの逃げ切りモードに移行します。まず、長澤・山本という攻撃的なWボランチをテコ入れ。若狭をボランチで投入し、長澤を1列上げる。そして、押し込まれまくっていた右サイドを修正。SB本職の北爪を右SHで投入しました。

 

 

ただ、だからと言って、ジェフが「カシマる」的な逃げ切り劇を演じたかというと、決してそんなことはない。ひたすら押し込まれまくり、ひたすらアタフタする。カウンターからの決定機は基本的にフイにする方向性。そんな苦しいなかでも10番の長澤和輝がダメ押しゴールを決めたものの、2分後には高地に決められてしまう。「危なげない」どころか「危なげしかない」という戦い方でしたが、とにもかくにもジェフが岐阜を32で下した一戦でした。

 

 

 

■日本代表への推薦状

□推薦者

田中達也

□推薦理由

世の中には、ときどき同姓同名の人たちがおります。例えば、確か、野球界にも「ほんだ・けいすけ」がいるんですをね? 多くの場合、音は同じでも漢字は違うもの。ところが、岐阜の「たなか・たつや」は、元レッズで、現新潟の田中達也と漢字も一致するパーフェクトな同姓同名なのですね。まあ、「田中達也」というのはさほど珍しい名前ではないので、そこまで驚かない。「野垣内俊」と同姓同名のJリーガーが誕生すればビビるでしょうけど。

 

 

さて、そんな田中達也、髪がサラサラのイケメン君。いわゆるジャニーズ系。同じ男子としては、好感度が低い。そして、カラダはキレキレ。大卒ルーキーですから、ハタチとちょっと。そりゃ、カラダもキレるわね。オヤジとしては、ひたすら羨ましい。ということで、決定的な仕事はできないまでも、岐阜のチャンスメーカーとして、存分に存在感を示しておりました。流れの中で、ボールを奪うべくジェフが3人ががりで潰しにいかざるをえない場面があったり。このまま伸びていってくださいまし。