「評価の難しい試合」ってな試合【日本U22vsコスタリカ】の周辺をウロウロと…★テレビ観戦記★

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■日本U23 2 vs 0 コスタリカU23[強化試合 07月01日]

若き日本U23は前半のうちに先制点を奪います。左サイドを颯爽と駆け上がった亀川の折り返しに、野津田がジャンピングボレーで合わせたゴール。アクロバチックというか、いかにも運動神経の良さそうなシュートでしたね、野津田。で、後半の30分過ぎには、相手のパスカットからドリブルで中央突破することになった金森が、1人で持ち込み、ミドルシュートを突き刺しました。これはこれで、ストライカーらしいゴール、悪くなかったですよ。

 

 

 

この試合は、オリンピックへのアジア最終予選への予餞試合的要素があって、一応、仮想中東勢という位置づけなんだそうですけど、果たして、どこまで意味があったのか。というのも、確かに南米のミドルクラスと中東諸国のサッカーって、似ているっちゃ似ているんですよ。カウンター主体であるとか、ダーティなプレーも辞さないとか。

 

 

でもね、それぞれの要素にあってけっこうな相違がある。例えばカウンター主体という点においては、中東は大きく蹴ってからのロングカウンターが主体。どちらかというと北欧とか、そういうところのやり方に近似する。それに対し、少なくともブラジルワールドカップ以降の南米諸国は、正確なミドルレンジのロビングを小気味よく繋いでいくカウンターですから、少しジャンルが違う。

 

 

また、ダーティなプレーも辞さないについても、南米の選手は限りなく黒に近いグレーをぎりぎりのラインを突いて、なんだかんだで「黒」ラインは越えないっていう意味でのダーティさなんですけど、中東諸国の場合、明らかな黒でも見つからなければ黒でない、なんなら見つかっても、まぁ、しかたないやってな方向性のダーティさ。似て非なるものです。

 

 

ともあれ、コスタリカU23は、ブラジルWCで躍進したフル代表に近いサッカーを展開していましたね。バレーボールみたいに「レシーブ・トス・アタック」の3段階でシュートまで持って行く。もちろんレシーブとトスはアタックへの逆算として、精密にプレーするイメージ。そのためには、じっくり相手選手の配置を観察して、スペースを虎視眈々と探し出す。

 

 

実は、手倉森ジャパンも、そういうコスタリカチックな「スペースを見つけ出し次第ミドルカウンター」ってなサッカーをやっていた。そういう意味で、この試合はミラーゲームだったという表現も可能になろうかと思いますが、だとしたら、チームの現在地の知るには良い機会だったでしょうし、逆に、繰り返しになりますが、名目として掲げられていた中東対策として意義は、あまりなかったかもしれません。