■なでしこ 1 vs 0 エクアドル女子代表[WCグループリーグ 06月17日]
・・・なんか、デジャブでしたよね。守備を固める格下相手にシュートだけが決まらない感じ。数時間前に男子代表がシンガポール相手にみせた悪戦苦闘を、こんな忠実に再現しなくとも・・・。シンガポールもエクアドル女子も4141でしたが、日本人はアンカーを置くチームに弱いのだろうか??
尤も、とはいえ相違もあるわけで。最も顕著な違いは、こっちの試合では得点が入って、なんだかんだで勝ち点3を獲得したこと。しかもエース大儀見のゴールですから、たった1点でも、とても大きな1点でしたよね。シンガポール戦も香川が1点、決めてたらなぁ。ノリノリ笑顔の好青年が復活していたかもしれないのになぁ、なんて今さら思う。
他にも男子のシンガポール戦と、この試合とでは違うところがあって、それはエクアドル女子の選手が、マイボールになったとき、とてもおっかなびっくりとボールを前に運んでいたところ。もうね、味方の誰かがドリブルとか仕掛けても、周囲の選手たちとか、完全に取られること前提にしてましもんね。「どうせ取られるから、取られ次第、リトリートするぜ!」みたいな。
そう考えると、シンガポールって、改めてグッドチームだったなぁ、と。だって、あれだけ守勢に回らされていても、なんか、動じなかったですよね、彼ら。ふてぶてしいとまで言うと褒めすぎですけど、必死に守っていると言うよりも、「淡々と作戦通りの戦い方を遂行しています」って雰囲気でした。お名前は忘れましたけど、アジア諸国の代表監督を歴任するドイツ人指揮官の手腕ってヤツでしょう。ちなみにエクアドル女子の監督さんは美人すぎる26歳とのこと。八戸界隈で流行語になって以降、「すぎる」って言葉のインフレが止まりませんが、確かに美人ではあったぞ。
エクアドル女子の良かったところを挙げるならば、さすがは南米のチームだけあって、選手がマリーシアを適切に身につけていたこと。だって、ファールした方が大げさに痛がって被害者ぶるんですよ。南米以外の選手も全くしないわけではありませんが、こういう所作に、南米の本場マリーシアが凝縮されているような。そして、こういう武士道精神やら儒教的価値観との相性の悪い振る舞いこそ、日本サッカーに最も欠けている要素のような。
最後に、シンガポール戦との大きな違いは、放送チームがジェントルだったこと。フジの実況担当は中村光宏アナ。解説は本田美登里さんと山郷のぞみさん。そこにピッチリポーターとして日比野真理さんが加わる。適切かつ穏やかな、まるでBSを見ているような実況で、とても楽しめました。なんでもかんでも「絶対に!」とか、「○○っすよ、○○。ね、中山さん」とか叫べば良いってもんじゃない。特に実況が青嶋さんじゃなかったのが好感度高い。・・・まぁ、個人的に青嶋さんが苦手ってだけなんですけどね。