「バルサの印象が変わりました。」ってな試合【ユーベvsバルサ】の周辺をウロウロと…★テレビ観戦記★

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ユベントス 3 vs 1 バルセロナ[CL決勝 06月07日]

電光石火でラキティッチが先制点を奪った時点で、結果的に見れば、勝敗の趨勢は定まっていたのかもしれません。というのも、この先制ゴールに至る過程のバルサの組み立ては、決して奇襲と賞されるような類いのモノではなかったからです。これが、相手の虚を突く奇襲であるならば、「しょうがない、切り替えていこう!」ってことにもなるんだと思いますが、「バルサがいつものように普通に攻撃を組み立てたところ、最初の数分で得点が奪えてしまいました」って感じのゴールでしたからね、そうである以上、この「開始数分でのゴール」は、もはや両チームの実力差をそのまま反映していることになるんだと思われました。

 

 

果たして、前半からバルセロナは往年のティキタカがそのまま復活したような圧倒的なポゼッションのもとユーベを一方的に攻め立てていました。もちろん、リトリートして守備をするというイタリアサッカーの特性を踏まえるとボール保持率ほどの実力差はなかったのかもしれませんが、それにしても、前半はバルサがユーベを凌駕しました。

 

 

ただ、ユーベもイタリアの絶対王者。そのまま引き下がるわけがない。いわゆる「勝者のメンタリティ」ってものが根付いたチームの強さは、試合の途中に立て直せるところにある。当初のゲームプランなのか、ロッカールームで檄が飛んだからなのかはわかりませんが、とにかく、ハーフタイムが明けると、突然、ユーベの攻撃陣が覚醒する。全体としてのポゼッション率も、ワタクシの画面越し目視では、ほぼほぼ五分になりましたし、ブッフォンとかテベスとかといった超一流の選手がそれぞれの仕事場で威厳を示す中で、ついにモラタがバルサゴールをこじ開ける。意地の同点劇。さすがです。

 

 

とはいえ、好事魔多しというのは世界共通の現象。リズムに乗ったユーベがバルサゴールに襲いかかる時間帯に、バルサはカウンターを発動。メッシが何人もの相手守備陣を引きつけて、かわしてシュート。このシュートにはブッフォンブッフォン基準としては少し質の低めプレーになってしまい、キャッチしきれず。こぼれたところにスアレスが詰めて、バルサが勝ち越しゴールを奪います。

 

 

ボールを持ちたいチームが相手にリズムを握られてしまう。そういう逆境ともいえるシチュエーションで勝ち越しゴールを奪うのですから、したたかです。バルセロナというチームは、破壊的な技術力で相手を圧倒して力ずくで勝ちを奪うチームであって、どちらかというと試合巧者って言葉との相性をあまり感じなかったのですけど、この試合では、勝負強さというか、試合巧者っぷりを強く印象づけられました。こういうしたたかさ勝負強さ試合巧者って要素を身につけさせたところが、ルイス・エンリケ監督の功績といえるのかもしれません。試合終了間際にはネイマールのダメ押しゴールも生まれるなど、抜け目のない試合運びでバルセロナが3冠を達成いたしました。