ザックジャパンがコートジボワール相手に初戦を落とした瞬間、多くの「(自称)サッカーに関心のある」日本人にとって、ブラジルワールドカップの記憶は風化を始めたわけですが、一応、ワタクシはWCの全試合を録画を中心に見ました。で、その各試合のレポは少しずつ「ワールドカップTV観戦記」としてアップしておりますが、それと並行して、「ワールドカップ各国分析」もアップしていこうかなと思います。1週間に1カ国とすると、コンプリートするのに8ヶ月、2015年の5月、完全に皆さま「とっくにそんなこと忘れたよ!」って時期になってますけれども・・・。
というわけで、今回は、もう一押しが足りなかったエクアドル。
□全体のイメージ
このチームで最も印象的だったのは、そのユニフォーム。なんせ色が赤と青と黄色の3色ですからね。「信号やん!」って話なんですけど、もし、この青色が緑色だったら、膨張色のぶつかり合いで見づらそう・・・。ってことは、信号の色が青という名の緑なのは、はたして合理的なのだろうか。路上で逆光とかを考えると、本当に緑でよいのだろうか。ちょいとした疑問にさいなまれてしまって、なかなか試合に集中できなかったのはワタクシだけでしょうか?
そんなエクアドルは南米そのものなサッカー。まず、例えば相手のスローインの場面で、さりげなく手やら足やらでちょっかいを出し、スロワーに嫌がらせをしていく。相手との1対1の場面では、当然のことながら、審判に見えないように、出しちゃいけないところに足は出すわ、かと思えば手で押さえるわ。Jリーグのジャッジ基準なら、どれこれも遅延行為やら非紳士的ナンチャラで悉くカードを出されるようなマリーシア。これぞ南米ですな。
そんなコスタリカの大黒柱はアントニオ・バレンシア。なんせ、元・香川の同僚。つまりマンUの主力選手ですから、攻守に役割を持つスーパーエースなわけですが、逆に、(おそらくチーム事情により)攻撃に専念させてもらえなかったことで、存在感が半減してしまいましたね。これがストライカーならば、「後は任せた」で済みますし、監督さんも悩まないんでしょうけど、ウイングですからね、そうもいかない。だったら、ドリブラーとしての役割を与えられれば良さそうなものを、一貫してバランサーとしての役割を担っていましたね。
ポジティブに捉えるならば、「経験値に裏付けにより円熟味が増した」と評価できますし、高いレベルで揉まれているだけあって、サッカー脳が鍛えられているのかもしれません。単純にキレがないとか不調とかで、それを求められないポジションで使われたのかも。ともかく。ホンジュラスのパラシオスもそうですし、日本代表のホンダや香川もそうだったかもしれませんが、中小国の絶対エースって、思いの外、「孤軍奮闘の大活躍!」って感じにはなりませんよね。こういうところもワールドカップの難しさなのでしょう。
□印象に残った選手たち
印象に残った選手としては、ボランチのノボアでしょうか。プレースタイル的には勤勉系のボランチ。最終のフランス戦では、接触プレーで頭部を裂傷し、ネット包帯を巻いていましたね。頭部用のネット包帯を試みに楽天で調べてみたところ、513円とか、それくらいみたいです。ともあれ、勤勉なプレースタイルで、顔立ちは1/4とか1/8とかアジアの血が入っていそう。間違いなくJリーグに向いています。気まぐれで来たりしないかなぁ。。。
もう1人あげるなら、キャプテンのアジョビ。浦和でいうところの平川みたいな存在なんでしょうかね。一歩退いた位置から全体に睨みを利かせる重鎮的な立ち位置だったように思います。で、このアジョビ、左SBなのに、背番号が10番。高校サッカーかと。サンフレッチェの高橋壮也が立正大淞南時代に「10番のSB」でしたよね、確か。それからコンサドーレにいた中尾康二。この選手も「10番のSB」。なんにせよ、こういう不整合って否応なく印象に残りますよね。