両エースの丁々発止についてアレやコレや観察してみる【ポルトガルvsガーナ】の周辺をウロウロと…★ワールドカップ各試合を振り返る★

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ポルトガル 2 vs 1 ガーナ[WCグループG 06月27日]

序盤から、クリスティアーノ・ロナウドがボールタッチする回数が多かったですね。この試合では2トップの一角として、右SHのナニと近いプレーエリアにいることが多かったのですが、それが良かったのでしょうか。両チームとも、縦一本で相手ゴール前の空いているスペースにボールを運ぶサッカーでしたが、そのなかで目立っていたのはポルトガルの中盤の選手たち。献身的に前へ後ろへ駆けずり回って、セカンドボールを拾っていました。

 

 

試合が動いたのは前半の25分くらい。ポルトガル左SBベローゾのクロスをクリアしようとしたガーナCBのボイエが思いっきり足を振り回したら、豪快に当たり損なってオウンゴールになってしまいました。で、そこからはポルトガルがペースを掌握。クリロナやナニではなく、例えばアモリムあたりがシュートを打つなど、2列目やSBがガーナのゴール前に顔を出すような、とても良い流れ。あとは千両役者の一発を待つのみ、みたいな。

 

 

後半に入ると、両チームともテクニックを見せつけ合うような展開に。まずポルトガルは、後半5分くらいにモウチーニョ→ナニ→クリロナと繋がったシーンがあったのですが、モウチーニョもナニもパスがヒールパス。対するガーナもアイエウが小刻みなステップのドリブルでくぐり抜けてサイドのアサモアにパスを出すと、アサモアはなんとアウトサイドでクロスを入れる。しかも、それをギャンが決める。凄かったですね。11の同点に。

 

 

同点に追いついてからのガーナは、まさにジャムおじさんに新しい顔を作ってもらったアンパンマン状態。元気百倍、勇気の金がりりんりんとなり、しばらくの間、圧倒的なガーナペースとなりますが、やがてイーブンに戻る。そうしているうちにナニのクロスをガーナCBのメンサーがなぜか真上にクリア。当然、ボールはゴール前でフワフワ。ボイエとGKダウダがオタオタしていると、ボールはなぜかクリロナの足下に。そりゃ決められちゃいます。ポルトガルが勝ち越し。

 

 

決勝トーナメントに進出するためには両チームともに少しでも多くゴールを決めて勝利を収める必要でしたから、このあともゲームセットのホイッスルが鳴るまで、果敢にシュートを狙い合うという応酬。見応え十分な90分(+アディショナルタイム)が経過していきましたが、そのままスコアは動かず。ポルトガルが勝ち点を4としましたが、得失点差によりクリスティアーノ・ロナウドはグループリーグで大会から姿を消すこととなりました。

 

 

 

おそらく実力的にも拮抗していた両チーム。共通するのは明確にエースと呼ばれる存在がいること。すなわちポルトガルクリスティアーノ・ロナウドとガーナのギャン。前半の20分くらいにはクリロナがドンピシャのヘッドシュートを放つもキーパーの弾かれるというシーンがあり、その直後には、ギャンがGKと1対1のシーンを作り出しながらファインセーブを食らうということがありました。ともにワールドカップに消化不良を抱えた同士、気迫が伝わってきましたねー。

 

 

スタイル的にはギャンはサイドで起点となることが多かったですね。特に右サイド。ベローゾが積極的にオーバーラップする傾向にあって、カバー役のアウベスにはさほどスピードはない。そこのスペースをギャンが爆走していました。一方のクリロナは2トップの一角として先発し、流れの中でサイドに開いたりしていましたが、試合が進むにつれ低い位置まで下がって起点となるような動きが目立つようになりました。こういうプレースタイルの違いも見ていて興味深かったです。