いつものドイツといつもと違うドイツについてアレやコレや比較してみる【米国vsドイツ】の周辺をウロウロと…★ワールドカップ各試合を振り返る★

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■アメリカ 0 vs 1 ドイツ[WCグループG 06月27日]

相手は今大会で絶対王者であることを嫌ってくらいに見せつけたドイツ。ドイツを向こうに回して「自分たちらしいサッカー」ができるチームなんて世界中に存在しない。それはアメリカも同じで、ホイッスルとともにドイツは粛々といつものドイツの押し込みまくるサッカーを展開する。基本的にドイツの対戦相手は例外なく没個性化されてしまいますよね。でも、そこはさすがアメリカ。時間の経過とともに、ポゼッションを回復し、それなりに攻撃のチャンスを作れていた。

 

 

アメリカが勇敢に戦ったことにより、引き締まった前半戦となりました。ドイツは中盤でボールホルダーが前を向いて局面を作るのですけど、そこのほんの12秒を狙い所に、アメリカは何度か、高い位置でボールを奪うことに成功していました。それでも後半になるとドイツがゴールを奪う。エジルショートコーナーでクロースとワンツーの上でクロス。メルテザッカーのヘディングはハワードに弾かれましたが、こぼれ球をダイレクトでミュラーが叩き込みました。

 

 

この試合を見ていると、レーブ監督がラームの中盤起用にこだわる理由もわかりますね。ラームがCBの間に挟まれてゲームメイクして、それをシュバインシュタイガーがキャッチしてボールを前に運ぶ、この関係がとても流麗。シュバインシュタイガーのポジショニングも秀逸でした。秀逸といえば、リードしてからのドイツの試合運びは憎たらしいくらいのクオリティ。ホント、「1点あれば十分」という心持ちが伝わってきます。王者の貫禄ですな。

 

 

 そんなわけで、ドイツの余裕が伝わってくる一戦でしたが、それにしてもドイツは、常にドイツですね。とにかく切り替えがメッチャ早いのですよ。ボールを失ってから、奪い返すまでのインターバルが異様に短い。あっという間にアメリカアタッカー陣を囲んでしまう。こうなってしまうと、アメリカも「せっかく相手が前掛かりなところでボール奪ったのだから!」とカウンターを仕掛けようとしても、全くそれが許されない状態となる。00の段階にして既にドイツは王者の顔全開でした。

 

 

ただ、ドイツにはいつもと違う一面もありました。この試合は強雨の中で行われたのですが、「アメリカのゴンサレスとかドイツのヘーベデスなんかは生え際が怪しいなぁ」なんて思って眺めていたら、ずぶ濡れになった影響でレーブがオールバックになっているじゃないですか。ブッフォンばりに、いかつめのダンディでしたよ。それから雨の影響かどうかは知りませんが、ミュラーがソックスをルーズにではなく、ちゃんとはいている時間帯もありまして、これもいつもと違う光景でした。