「田場ディエゴ!?。」ってな試合【日大藤沢vs星稜】の周辺をウロウロと…★テレビ観戦記★

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日大藤沢 0 vs 3 星稜[高校選手権準決勝 01月10日]

序盤から星稜がペースを握りました。今大会はほとんど映像を見てこなかったので、「静学に勝った」という文字上の情報によって日大藤沢に分があるのかなと思っていたのですが、圧倒的に星稜の方が良かった。やはり「見てなんぼ」ですな。先制点も星稜。7番の藤島がエリアから逃げるようにドリブルするところを日大藤沢の14番大野が倒してしまいます。PKは跳ね返したのですが、こぼれ球の放り込みを日大藤沢3番の小野寺がオウンゴールしてしまいました。

 

 

先制点を奪ったことにより星稜が少し落ち着いたということなのか、日大藤沢が前への意識を高めたということなのか、ともかく、少し五分五分気味の展開になったのですけど、そういう時にこそチャンスは生まれるもの。左サイドを星稜7番藤島がドリブルすると、そこに11番森山が追い越していきクロス。真ん中ニアサイドで待っていた15番杉原が狭いエリアを攻略するシュートで追加点をあげました。先制点同様、起点は7番の藤島っち。

 

 

そして弱り目には祟り目がやってくるもの。星稜がカウンターからクロスっぽいサイドチェンジを入れたところ、それが日大藤沢DFの手に当たりハンド。そのPKを星稜10番の大田が豪快に蹴り込みました。日大藤沢としては厳しかった。スポーツ新聞なんかでも取り上げられていたように、このチームのアイドルは田場ディエゴなんですけど、前線のディエゴ君はほとんどの時間で埋没していましたからね。うまく、エースの個を生かせていませんでした。

 

 

後半に入ると、日大藤沢は栗林と三明を投入するとともに、前半は右サイドだった田場ディエゴをトップ下に置くなどの配置変更を施します。さらに後半の30分までには佐藤・石井も投入し、4枚のカードを全て使い切りました。しかし、どうにもこうにも状況を打開できない。というのも、レンジの長短を問わず「ここぞ!」ってパスが繋がらないんですよね。狙い所は良くって、繋がれば一気に局面を作り出せるっていうパスが不正確なのですよ。それは主に日大藤沢側の技術の問題によるのでしょうけど、一方で星稜が良かったのかもしれません。攻守において全体のポジショニングというか距離感が絶妙でしたよね。ドイツ代表を見ているようといえば大げさですけど、「いるべきところに人がいる」という感じが素晴らしかったです。

 

 

 

この試合は比較的構図が明確なマッチアップとなりました。星稜はボールを奪うと前線の選手がサイドに流れる。で、中盤なり後方の選手が、サイドチェンジっぽいパスを確実に届けて、そこからSHやFWの選手がドリブルを発動させ、さらにSBが追い越していくというサッカー。一方の日大藤沢は、前線の選手が流れる前に前線のサイドなどにあるスペースへ縦ポンを放り込むのですが、それがアタッカー陣に届かない。あるいはアタッカー陣がキープできない。SB裏にパスを出すという部分では両チームとも共通するのですが、人に出すかスペースに出すかという部分で対照的でした。

 

 

まぁ、日大藤沢が個を生かしたい、そのためには相手がセットする前にボールを運びたいというのもわかるんですけどね。なんせ前線には田場ディエゴ。ボールを持ってドリブルを仕掛けるときの加速度とかシュートモーションのクイックさは、なかなか凄いですね。浦和時代のエメルソンを見ているよう。ただ、実況のアナさんがなんでもかんでも「独特の○×」って枕詞を付けるのはいかがなものか。おそらくサッカーの本場である南米(ペルー)とのハーフだから、そういうことをいいたくなるんでしょうけど、発想の根本は人種差別的な考え方と同じですよ。。。