エクアドルの勇戦についてアレやコレや感銘を受けてみる【エクアドルvsフランス】の周辺をウロウロと…★ワールドカップ各試合を振り返る★

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エクアドル 0 vs 0 フランス[WCグループE 06月26日]

グループリーグも3戦目になると、朧気ながら各チームのリアルな力関係が明確になってきますから、クラブチームのリーグ戦みたく、格上視されるチームが顔パス的に主導権を握ります。この試合の場合、フランスが貫禄のイニシアティブを掌握しました。ただし、堀池さんが「スイスリードの情報がエクアドルに入ったんですかね?」と鋭い指摘をされたように、勝たないとグループリーグ突破が叶わなくなったエクアドルも、攻撃に人数をかけようとします。

 

 

ただ、なかなか局面は打開できません。そうなるとエクアドルには焦りが募っていく。いたずらに焦りが募ると、物事は悪い方へ悪い方へと進んでいく。後半の5分、エクアドルの大黒柱であるアントニア・バレンシアがフランスSBのディニュを踏んづけてしまい、レッドカードの提示を受けてしまいました。かなり厳しい状況になったエクアドルですが、システムを専守防衛の「441」で態勢を整えフランスの猛攻に耐えつつ、カウンターのチャンスへの望みを捨てません。

 

 

一方のフランスは、同点のままでも1位通過、なんなら負けても構わないくらいの立ち位置ですから、デシャン監督も余裕の采配。コンディションを考慮してCBのサコを交代させてしまう。逆に言うとバックアッパーを信頼しているということ。こういうチームは団結力が強くなる。エクアドルも最後まで爽快なカウンターでフランスゴールに詰め寄りましたが、グッドチームに変貌した古豪の牙城は崩せず。エクアドルのグループリーグ敗退が決まりました。

 

 

そんなわけで儚くも散ったエクアドル。この試合では「まずは失点を避ける」というゲームプランだったのか、引いて守るというディフェンスを採用していました。それは、つまり、フォアチェックを放棄するということであって、結果的にフランス攻撃陣は易々とエクアドルバイタルエリアに侵入できていた。こうなるとエクアドル守備陣としては、ボールを掻き出すしかなくなる。クリアともアバウトな縦ポンともつかないロングボールで前線に放り込む。

 

 

それでも、ドログバとか、ベンゼマとか、クリスティアーノ・ロナウドとか、メッシとか、あるいはせめてコスタリカのキャンベルくらいのタレントが前線にいれば話は別ですが、今大会のエクアドルに、そこまでのアタッカーはおらず、なかなか「掻き出す縦ポン→カウンターの発動」とはいきませんでした。フランス守備陣は、そこまでお人好しでないですし。この戦い方ならば、アントニオ・バレンシアを、もう一列前で使った方が良かったかもしれません。