J2水準としてはグッドゲーム〜東京Vvs栃木(6月21日)の周辺をウロウロと…☆現地観戦記☆

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■前半

この試合も例によってバックスタンドから見ていましたので目の前には栃木の近藤祐介がいたりします。近いサイドだからやたらと目立つのかなと一瞬だけ思ったのですが、そういう遠近法的な話ではなく、じっさいにデカい。今に始まったことではないとはいえ、それにしても、上半身がゴツいですよね、この選手。しかも黄色なんて膨張色のユニフォームだから、いっそうデカく見える。黄色が膨張色かどうかは知りませんけど。

 

 

近藤の特長といえば、なんといってもパワフルな突破力。“日向君の強引なドリブル”を彷彿とさせる、相手を引きすりながら直線的に進んでいくドリブルがハマったときの迫力は惚れ惚れとします。しかも近藤、知らないうちにコーナーキックのキッカーなんて務めるようになったのですね。立派な“テクニシャン”の仲間入りじゃないですか。ともあれ、そんな近藤を山形がフォローする右サイドを中心に栃木はアタッキングを仕掛けます。

 

 

一方のヴェルディは、ここのところ日替わりオーダーみたいですね。前節のアビスパ戦も観戦しましたが、そのときと比べても4〜5人が入れ替わっていたのではないでしょうか。前節は0ー5という負け方でしたから、そりゃ、まあ、シャッフルもするってものかもしれませんが、そんなことで、この試合では南がチャンスを与えられていました。この南については、実際のプレーを初めて見るかもしれません。小刻みなドリブルが持ち味のように見えました。

 

 

また、前節ではベンチスタートだった平本も先発復帰。やはり、この人が入るとチームが落ち着く。近年の平本ってポストワークの技術が尋常じゃなく向上していませんか? ベテランにさしかかった西澤明訓のイメージがダブる。もともとは近藤と同じく日向君ドリブルを武器とする選手でしたが、老練にイメチェンを果たしているようです。で、そんな平本が先制ゴールをあげます。相手にあたってコースが変わったラッキーなゴールでしたが、勝負強さを感じさせるゴールでもありました。

 

 

■後半

 

さて、後半に入っても栃木は右サイドから攻める。日本代表は長友と香川の左サイドで崩して、岡崎の右サイドで仕留めるというのがパターンですけど、それとは真逆な感じのイメージですね。同点ゴールもこのパターン。右サイドの折り返しから最後はオーバーラップしてきたボランチの小野寺がテクニカルに決めました。この時にはニウドが対処できそうだったのですが、踏ん張りが利かずに吹き飛ばされてしまいました。ニウド的にはガックシ。

 

 

とはいえ、トータルでみたとき、ニウド、大活躍でしたけどね。この選手って、運動量がハンパないのでしょうか、尻上がりに存在感を増すのですよ。残り5分とかになっても、ピッチ狭しと縦横無尽に走りまくる。そんなニウドに触発されたわけではないでしょうが、後半途中にピッチへと送り込まれた常盤も奮闘。主に栃木の右サイド、山形がオーバーラップした背後のスペースを走り込んでチャンスを演出しておりました。

 

 

そうやって全体としてヴェルディペースで試合が進んだわけですが、栃木は栃木で、前がかりになったヴェルディを尻目にスピーディーなカウンターを仕掛けまくる。「サイドアタックvsカウンター」という分かりやすい構図の中、J2として見応えのある応酬が見られました。特に栃木の湯澤は面白かった。アジリティーのあるドリブルやフリーランで、栃木のカウンターを牽引。栃木にとっては大きな武器となっているようです。

 

 

ただ、その分、彼や廣瀬を走らせるだけの単調な攻めになっていたのも事実でしたが、その状況を打開したのが件の湯澤に代わって投入された重松。FC東京で将来を嘱望された彼です。重松だと足下にボールが収まる。そうすると全体が押しあがる。となると、サイドが活性化する。最終盤の栃木は大久保・瀬沼を目掛けたクロスが増えました。結局、両チームともに決定力を欠いてドローに終わりましたが、それなりにスリリングな試合だったと思います。

 

 

■日本代表への推薦状

□推薦者

永井秀樹

 

□推薦理由

なんといっても、シーズン途中で「救世主」としてヴェルディに加入したのですから、まずは最大限のリスペクトを。何が「救世主」かというと、彼の加入はスポンサー付きの加入だったこと。なんだか、シドニー世代の海外移籍を彷彿とさせる。それにしても、個人スポンサー、しかもその名前が明示されないスポンサーってなんでしょう? いわゆる“タニマチ”ってヤツでしょうか。永井くらいの世代のヴェルディの選手って、銀座や六本木に顔が広そうですしね。

 

 

そんな永井の背番号は45番。てっきり永井の年齢が45歳だと思っちゃうじゃないですか。しかし、入場するときにもらったビラで調べたところ、1971年生まれとある。つまり43歳。謎すぎる。何故に45番なんだ? ともあれ、43歳のおじさまが、先発出場してハッスルしているわけですよ。世間的には小学生の子どもがいて、運動会の父兄競走で足を絡ませてずっこけるのが43歳。それがプロスポーツ選手を続けているわけですよ。素晴らしすぎるでしょう。この際、最初の20分でガス欠になったことなど気にしている場合ではないのです。