モイーズの用兵についてアレやコレや難じてみる【バイエルンvsマンU】の周辺をウロウロと…★テレビ観戦記★

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バイエルンミュンヘン 3 vs 1 マンチェスターユナイテッド[CS準々決勝2nd 04月11日]

思いのほか静かな展開となりましたね、60分間は。マンUは割り切った守備的戦術。人数を掛けてブロックを作り、低い位置で水際ディフェンス。「しっかり守ります!」と宣言して、それが実行されていく。モイーズ的には「シメシメ・・・」ってところだったでしょう。

後半に入ると、若干ながら香川がボールに関与する機会も増えたりしましたが、大勢は変わらず。少し睡魔さんがお訪ねになられたので、目を覚まそうとガリガリ君ナポリタン味を食べていたら、おもむろに試合は動く。エブラがドッカンとミドルシュートを突き刺し、マンUが先制します。

ただ、まだまだガリガリ君ナポリタン味が食べ終わらないうちに、マンジュキッチのゴールで同点に追いつかれてしまいました。リベリーのクロスにしっかり反応したゴール。で、ようやく赤城乳業の不思議な世界観から卒業したくらいのタイミングで、ついにバイエルンが勝ち越します。クロースがリベリーに展開したところから攻略開始。リベリーが突破して向側のロッベンに。ロッベンの折り返しを最後はミュラーが押し込みました。

最後、マンUに引導を渡したのはロッベン。スカスカの中盤でボールを奪うと、サササッと攻め上がり、そのままシュート。ジャストミートという雰囲気ではなかったですが、いかにも決まりそうな絶妙なボテボテ感。結局、バイエルンは強かった、と。

さて、バイエルンですが、この試合ではラームが右SBスタートでしたね。それから、CFにはマンジュキッチが入って、中盤はクロース・ミュラーゲッツェがセントラルを構成し、リベリーロッベンが左右のウイングに入る。

ゲッツェミュラーがCFで起用されたりとか、そういうことはなく、「監督がグアルディオラでなかったら、こんな使い方をするんだろうなぁ」という、まぁ、一般的には「本職」だとか「適材適所」だとか考えられているポジションに多くの選手が起用されていた。

そうすると、エラいもんで、さしもグアルディオラのチームでも、当社比的には、‘ポジション’という概念が発生するんですね。割と各選手の持ち場が決まっていたような。そうか、チームをこういう風に機能させることもできるのか、グアルディオラって。うむ、さすがです。ダテにバシッと着こなしたスーツのパンツのポッケに両手を突っ込んでいるわけではない。

対照的なのはモイーズ。まぁ、モイーズについてリーグ戦でも苦戦していますし、特に日本人からすれば香川の処遇でフラストレーションが溜まってますから、叩きやすいというか、モイーズの欠点を指摘しても、さほど炎上しないと思われるので、ついつい厳しいことを言いやすくなってしまうんですけど、ともあれ、モイーズですよ、モイーズ

いやですね、後半、相手にリードを許してから、中盤のフレッチャーを下げて、FWのエルナンデスを投入しましたよね。昔から感じているんですけど、「リードされたから、バランスを崩してでも追いつくべく、守備的な選手に代えて攻撃的な選手を起用する」ってな作戦が奏功することって、なくないですか?

多くの場合、バランスを失い、中盤が崩壊して、かえって攻撃の手数が減ってしまうだけになってしまうような・・・。例えば、少し前の浦和でよく見られた「柏木を試合途中に一列下げる」作戦とか、同じく少し前のマリノスで見られた「兵藤をSBに下げる」作戦とか、見るたびに失敗していたように思えてならないのです。どうも、選手交代の苦手な監督が、こういう作戦を発動させたがるイメージがあります・・・