川澄・宇津木・宮間についてアレやコレや絶賛してみる【なでしこvsスウェーデン】の周辺をウロウロと…★テレビ観戦記★

                                  にほんブログ村 サッカーブログへ
にほんブログ村

■なでしこ 2 vs 1 スウェーデン女子[アルガルベカップ 03月10日]

これまでの2戦とは明らかに違って、非常に引き締まった立ち上がりとなった、この試合。なでしこは、いわゆる‘ショートカウンターサッカー’で活路を見いだしていましたが、決定機を迎えるのは、両チームとも各々の右サイドを崩したとき。

尤も、得点が動いたのは攻め手左サイドの攻防からでした。左45°の絶好の位置でフリーキックのチャンスを得たスウェーデン。「上がってきたCBのセンブラントが尋常じゃなく美人だなぁ」なんて口を半開きにしていたら、そのセンブラントがヘディングシュートを決めてしまいました。

後半に入って、まだ、ハーフタイムを挟んで、どういう風に状況が変わるのかを把握しかねているタイミングで、なでしこが同点に追いつきます。スウェーデンが右サイドから不用意なバックパスを出すと、それを狙っていた大儀見がかっさらい、決めきりました。こうやって決めきるところが大儀見のスーパーなところですよね。

後半に入って、互いのゴール前に迫るシーンが増えます。両チームとも「テレビゲームか!」ばりの複雑な選手交代を繰り返した影響もあってか、少し隙ができたのかもしれません。なでしこ的には海堀が目立つ展開となりましたが、最後はPKを宮間が決めて、勝利を収めました。

この試合、特に前半は、川澄の突破力が際立っていました。日本がお馴染みボックスの442だったのに対し、スウェーデンはダイヤの442。そうなると、ダイヤの両翼はボランチっぽい働きも求められますから、中に絞る。

特にスウェーデンは現在ポゼッションサッカーを標榜しているようですから、大木時代のサンガよろしく、意図的に中央に密集を作り出そうとしていたのかもしれません。必然的にサイドにギャップができる。そこを川澄と近賀の(元?)INACコンビが上手く攻略していました。

広大なスペースを巧みに突いたという意味では、後半における宇津木の動きも良かった。元々中盤の選手ですし、爆発的な縦突破のスプリントがある選手ではないですけど、スルスルと高い位置をとると、波状攻撃のキーマンとして機能していました。

また、ベガルタの菅井みたく、「気がつけば、なぜかゴール前に走り込んでいる!」みたいなプレーもありましたし、近年はやりの「サイドバックがパスワークの起点になる」みたいなプレーもハイレベル。何よりロングフィードの球質が、ホント、綺麗。

最終的に、この試合の明暗を分けたのは、後半ボランチに入った両選手だったかもしれません。スウェーデンは、ワンボランチというかアンカーというかトレスの真ん中というかにクールクビストという選手が入りました。解説によると、本来はトップ下の選手らしい。ただ、ボールに触ると起点として渋いショートパスを繰り出していましたけど、あまり広範囲に動き回るスタイルでないのか、ほとんどプレーに関与できずにいました。

一方のなでしこは、後半途中から宮間がボランチにスライドしたのですけど、セントラルの位置に移ったことにより、水を得た魚のように生き生きとしました。右へ左へと神出鬼没に顔を出すと、ロングシュートやら、高精度クロスやら、ヒールリフトからの独走ドリブルなど、まさにやりたい放題。代表では近年まれに見る「やりやすくやらせて頂いてます!」って雰囲気で素晴らしかったです。