ジェフは今年もジェフで、レイソルは今年もレイソルちばぎんカップ(2月16日)の周辺をウロウロと…☆現地観戦記☆

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□前半

今シーズン最初の試合観戦は、毎年恒例、レイソルサポの友人との「ちばぎんカップ」。レイソル寄りの友人に対して、いきおいジェフサポ的立場で「ああでもない」「こうでもない」と蘊蓄を垂れ流しながら、3ヶ月ぶりくらいのサッカー観戦を楽しんでおったのですが、、、うむ、、、デジャブ??

なんだか、ジェフの攻撃って、去年と全くおんなじことになってません???

ボールを奪うと、サイドに素早く展開してアーリークロスってのが基本形。そのためには一旦、真ん中に納めなければならないので、ケンペスのキープ力次第って感じになる。そして、格下以外のディフェンダーを相手にすると、なかなか収められないのがケンペスクオリティー。。。ホント、去年と瓜二つ。まぁ、成熟度を深めるための鈴木監督2シーズン目ですからね、変わらないことを一概に悪いと批判するのもアンフェアですけど。

尤も、去年と変わったポイントもあるわけで。それは、今さら申し述べるまでもなく、SBが2人とも入れ替わったという部分。ここに関して、右の天野は、まあ、普通。左の中村太亮は、「槍」ってスタイルではないですが、ポゼッションの預けどころとしては、よく機能していたかと思います。

対するレイソルも、昨シーズン後半の流れを踏まえて、343システムの成熟を第一課題としている模様。そして、このシステムだと、最大の利点として、2シャドーに、かなりの自由が与えられる。つまり、レアンドロ・ドミンゲスが気分良くプレーできる。そして、彼が気分良くプレーできれば、無双状態になれるのだから、合理的なシステムと言えます。

そもそもネルシーニョの長期政権が続いている以上、そうそうガラリとスタイルが変わるわけがない。例えば、それは縦ポン。343だと、「34」で守って「3」で攻める、って感じになりがち。しっかり守って前線の個で得点するという、堅実なサッカーを展開させやすい。ネルシーニョは勝つことに対して徹底的に合理主義的ですから、そういうリスクを冒さないサッカーこそ、彼のデフォルト。特に前半は、おそらく意図的に、「前戦の3人、任せたよ」って縦ポンが多かったですね。

半ば偶発的にも見えなくなかった工藤の先制点も、鈴木が縦にアバウトに蹴り出したロビングが、相手守備陣をピンボール状態に陥らせ、うまいこと工藤の足下に収まったことで生まれたものですから、ネルシーニョ的には「シメシメ」だったでしょう。

□後半

後半になると、ここ数年の‘レイソルらしさ’が俄然、発揮されます。それは、‘ダラダラ’と試合を運ぶこと。日本人みたいに「90分間、勤勉に!」って発想から無縁なブラジリアンな合理主義。ダラダラ試合を運んで、相手を焦らすとともに、時計の針を刻々と進める。

あわよくば、不意打ち気味にギアアップして追加点を奪ってしまおうというモード。レイソルのこういう感じは、ネルシーニョ就任以降、ずっと変わらないですよね。ある意味、ジーコのDNAを継承する鹿島とも共通するカラーとも言えます。

もう一つ‘レイソルらしさ’が発揮された部分がありまして、それは、「でも結局逃げ切れず、追いつかれてしまう」というところ。そして、「そこから、ギアアップしようにも、一度、緩めてしまったネジはすぐには元に戻せない」というところ。去年も、「追いつかれて、あわわわわ」って光景を日立台で目の当たりにした記憶があります。

ジェフの側からすれば、「首尾良く追いついた」ってことになるのですが、では、そんなに後半のジェフが良かったかというと、なかなか微妙なところ。やはり、去年と変わらない‘(悪い意味での)ジェフらしさ’が露呈していたような。

どうも、鈴木監督のサッカーでは兵働が目立たないんですね。というか、基本的には消えっぱなしになる。そして、後半15分くらいになって、ようやくボールタッチが増えだしたところ、「ここから兵働の時間か!?」ってタイミングで、お約束のように交代させられてしまう。

で、兵働に代わって投入されるのは森本なのですが、この森本が、兵働に負けず劣らず消えてしまう。前線にステイして足下にボールを入れて貰えると、そこからの反転シュートの迫力は凄いのですけど、そういうボールを入れられるとしたら兵働なわけで、そりゃ、森本も消えたい放題になるってもんです。

ともあれ、ケンペスが上手いこと工藤に倒されてPKを獲得したり、途中出場の新戦力である田代が上手いことレアンドロ・ドミンゲスを激高させたり、そういう‘試合巧者’な部分は、去年はなかったように思いますので、ジェフも多少なりとも進歩しているのでしょう。

□日本代表への推薦状

・推薦人物

橋本和

・推薦理由

この選手って、こんなに素敵なサイドバックだったんですね。ACL対策として長身選手を並べたときでもそのまま通用した背の高さは、SBとしては、とても魅力的。そして、足下の技術もしっかりしているので、被パスカット率は、かなり低かったような印象があります。

また、判断力が良いですね。「ドリブルで縦に抜く」という判断をしたときは、ほぼ、その意図を完遂できていました。特別にスピードがあるわけではなさそうですけど、メリハリが利くんですかね。ただ、レイソルサポの友人の話では「今日は良かったけど、悪いときは、がっつり悪い」そうなんで、その辺りが改善されれば、代表でも面白い存在になりそうな気がします。