■チェルシー 3 vs 0 シャルケ[CLグループリーグ 11月08日]
「あぁシャルケのカウンターって、けっこう鋭いな」とか「でも結局チェルシーのペースになって全体的に硬直してきたなぁ」なんて思いながら眺めていたら、シャルケが謎の失点。GKヒルデブラントがもたもたボールを蹴り出さずにいたら、エトーにチェックをかけられ、焦りまくって、事実上のオウンゴール。まさに、謎の失点。
後半に入りエトーは、もう1点とります。こちらは「さっすがはエトー!!」みたいなゴール。ウィリアンが中盤でボールを奪うと、そのまま持ち上がりラストパス。フリーでボールを受けたエトーが貫禄の決定力を見せつけました。
シャルケとしてはしんどくなりました。ただでさえ先制点を与えてからは、チェルシーの「お茶の子さいさい」と言わんばかりのペースに引きずり込まれて、シッカリ守備しながら時間を殺していく‘グダグダ地獄’真っ只中にあったのに、さらに2点目献上ですからね。これは厳しい。
逆にチェルシーは、いっそう余裕綽々。モウリーニョが作るチームですから守備のバランスが悪いはずがない。シャルケは、そのブロックの外周上を右往左往しているうちに、カウンターを仕掛けられ自陣に戻される、そんな展開となります。
こういうシャルケの光景を見ていて、青春の甘酸っぱい日々が想起されるのはワタクシだけでしょうか。中2の夏とかに好きな子にラブレターを書き、手渡ししようとその子の家の近くまで自転車をこぐ(地方の公立中学の場合、好きになる子は同じ中学校=自転車で通える範囲内に住んでいる)。
しかし、そこから勇気が出ない。呼び鈴をピンポンできない。つまり強固なブロックに阻まれ、アタッキングのチャンスも生まれない。そうしているうちにご家族の人の出入りがあったり、近所の人が通りかかって、怪しまれないように、一時的に退散し、再びチャンスを伺う。カウンターで引かされながらも、それでもアタックを諦めない。でも、中2の地味で誠実な男子には、最後の勇気が湧かないわけですよ。結局、何も出来ずに甘酸っぱい一日は思春期の思い出として心の中の永遠になっていく、と。
ってなわけで、チェルシーは後半の35分すぎに決定的な3点目を奪って完勝します。ロングボールにバが競り合って、ウィリアンが拾うと、ランパードが最後のスパイスを一添え。絶品な味付けをされたアシストを、起点となったバが押し込みました。我らがウッチーも奮闘していましたが、なかなか状況を打開するには至りませんでしたね。