前半と後半の落差についてアレやコレや耳キーンとなってみる【スウェーデンvsドイツ】の周辺をウロウロと…★テレビ観戦記★

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スウェーデン 3 vs 5 ドイツ[WC予選 10月17日]

試合開始早々、わずか6分でスウェーデンが先制点を挙げます。ゴールキックを競り合ったボールがスウェーデンが収めると、最終ライン裏に飛び出したヒセーンのもとへスルーパスが届く。そしてノイアーとの1対1を見事、股抜きで制しました。とまぁ、世界屈指の実力を持つドイツを向こうに回しても、スウェーデンはびびらないわけですよ。かといって過度に強がって無駄に攻撃的になったりすることもない。彼我の実力差を踏まえて、実に悠然と「自分たちが出来ること、やるべきこと」をやっている。こういう‘板に付いた合理主義’をどこぞのサムライブルーの面々にも見習って頂きたい。

てなわけで、戦前の予想通りの展開に。ドイツが地力の差を見せつけるように攻め立てながらも、スウェーデンは粘り強く対応して、失点を許さない。教科書通りのポゼッションサッカーを見せつけるドイツに対して、教科書通りの堅守速攻サッカーで応戦するスウェーデン。やはり、本場のヨーロッパ。実力云々以前の成熟度に、どこぞのアジアの島国とは随分と差があります。

なんてことを考えていると、なんとなんとスウェーデンが追加点。これまた中盤のルーズボールが上手いこと収まるとボランチシェルストレームがワンタッチのスルーパス。走り出したジュニーニョにピタリと合わせる中村憲剛のロングスルーパスを彷彿とさせるボールがカチャニクリッチに届いて、再びノイアーを1対1に敗れてしまいました。うん、美しい。ただ、前半の内に反撃体制を整えてしまうところが、ドイツのドイツたる所以。クルーゼがドリブルでボールを運びラストパス。それはスウェーデン守備陣に当たってしまいましたが、そのこぼれ球がちょうどエジルの足下に届いて、そのままねじ込む。そこはエジル。だてにアーセン・ベンゲルからベタ惚れされているわけではありません。

後半になると勢いもそのままにドイツが同点に追いつきます。ヤンセンの守備対応からシュールレがサイドをドリブル。一旦、真ん中のクロースに預けると、クロースは右サイドに流れていたエジルに展開。PA内でワンフェイク入れてゴール真ん前で待ち構えるゲッツェエジルがラストパスを送り届けると、ゲッツェゲッツェでテクニカルなシュートを上手にコントロールして決めてみせました。こうなるとドイツは止まらない。中盤でのルーズボールを拾ったシュールレが独走して、ちゃっちゃと勝ち越しに成功すると、シュールレは後半21分にもゴールを決める。

スウェーデンもセットプレーからヒセーンが1点差に追い上げますが、シュールレハットトリックとなるスーパーテクニカルなミドルシュートでトドメを刺す。というわけで、緊張感が溢れまくっていた前半と一変して、後半はオープンというか、大味な展開となりましたね。バッチバチのシバキ合いという意味では、そういう種類の緊張感はありましたけど、前半と後半とで随分と雰囲気の異なる試合となりました。