国体(少年男子)【東京都vs宮城県】【徳島県vs島根県】(9月29日)の周辺をウロウロと…☆現地観戦記☆

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■一試合目(東京都vs宮城県

システムを見ていると、両チームとも比較的近いフォーメーション。基本的には442だと思いますが、2トップが縦関係というか、ブラジル風の「9番と11番の関係」でしたので、4231っちゃ4231だったかもしれません。特に守備の時は、1人しか残ってなかったですし。ちなみに両チームとも地上戦系の10番と空中戦系の11番という組み合わせの2トップでした。

で、序盤、リズムを握ったのは宮城県。東京都は少しフワッと試合に入ってしまったんですかね、中盤でのフィジカル勝負で悉く潰され、宮城に制圧されてしまいました。で、宮城のそこからの縦に速い攻撃にきりきり舞い。ただ、東京は、展開力がとても優れていて、一本の縦パスで一気に局面を打開してしまう。時間の経過とともに東京がポゼッション率を高め、7番のシュートで先制しました。まさに「一発で仕留めた!」って感じ。

後半に入ると地力の差が徐々に浮き彫りに。東京の支配率はドンドンドンドン向上していき、宮城は防戦一方に。攻撃はカウンターから2トップの頑張りに任せるしかない、って感じでしたね。一旦は同点に追いつき、そこからはどうにかこうにか我慢していましたが、不運とも言えるPK(決してジャッジミスではないですが、16歳相手に厳しいなぁという感じ)で勝ち越しゴールを許すと、ロスタイムには駄目押しを決められ、万事休す。

ただ、局面では宮城も意地を見せてくれました。特に右サイドバックの2番。セットプレーから同点のヘディングシュートを決めたのはこの選手でした。それより何より、東京都選抜の8番(確か、大熊清ジュニア)が無人のゴールに流しこんだボールに間一髪で間に合って、ライン上でクリアした守備は見事でした。あのシュートが決まってたら後半なかばには勝負が決まっていたでしょうから、全選手が70分という素晴らしい時間を過ごせることとなった、殊勲のプレーだったと言えるでしょう。

■2試合目(島根県vs徳島県

試合開始の直前に友人からメールが来ましたのでポチポチとレスを打っている最中に、キックオフのホイッスル。「まあ、最初の1〜2分くらい、しゃーないか・・・」と思いながら打ち続けていたところ、歓声が。そして、笛の音が。どうやら、徳島県があっという間に先制ゴールを決めてしまったらしい。完全に見逃してしまった。。。

そこから全体像を確認。第一試合と同様に、基本的には両チーム442。4231かもしれないですけど。ただ、第一試合と違うところは、ボールを収める、或いは相手のチェックを剥がすというところ。第一試合では、キッチリと足下に入れて、なんなら相手を誘い込んで身体を入れ替えてから、次のプレーに移っていましたが、この試合では、そういう部分では‘蹴り合い’的様相もなくはなく。まあ、なかなか「FC東京ユースとヴェルディユースの混成軍」と同じ技術レベルのプレーをできるチームはないでしょうから、致し方なし。

とはいえ、比較の上では、〈‘しっかりパスを回す島根県’vs‘とにかく縦に速く、なんなら偶発性も利用してやれという徳島県’〉みたいな構図で試合は進みました。前半のポゼッション率は、たぶん、島根県に軍配が上がっていたはず。

後半に入っても、構図はさほど変わりません。追いつかなければならない島根県が攻めます。そして、その努力は遂に結実し、流れの中から分厚い攻撃を仕掛け、同点ゴールを押し込みました。しかし、それまではリードを奪い、結果的に‘死んだふり’状態になっていた徳島の攻撃本能が、追いつかれたことをきっかけに目を覚まします。そこからは徳島がイニシアティブが握り返す。そして、鮮やかなバイタル中央の縦突破から、PA内でのファールを誘い、PKを奪取。これが決勝点となりました。

この試合を見ていて、最も注意を奪われたのが徳島GKのコーチング。ホント、70分間ずっと指示を出し続けていました。とりあえずCBの3番の選手への指示が圧倒的に多かったですね。どれくらい多かったかというと、さすがにあれだけひっきりなしに指示を出されると、有り難さと同時に、「わかった、わかった、もう、うるさいなぁ」って気持ちにならないかしら?ってくらい多かった。ただ、声がなかなか美声でキンキンしていなかったのと、言葉遣いもそこまでは乱暴でなかったので、彼には今後もSCGK(スーパー・コーチング・ゴール・キーパー)として成長していったもらいたいところです。

■日本代表への推薦状

□推薦者

・東京都の2番

□推薦理由

サイドバックでしたけど、良い選手でしたね。サイズは余り大きくなかったですけど、それなりにフィジカルが強くて、身体の入れ方とかも非常に丁寧ですから、大きな相手にも競り負けない。後半にはオーバーラップからの流れでしっかりミートしたミドルシュートがゴールを掠めましたし、サイドを縦に突破してペナ横でファールも貰っていました。

全体としては、非常にクレバーというか、判断にミスが少ない。西が丘でしたし、サイドバックですので、間近でご尊顔を拝見していたのですが、なんだか育ちが凄く良さそう。なんというか、「父はトヨタで、母は公立小学校の教員をやってます!」みたいな。だから、全体的に‘ツッコミどころ’が少ない。ということなんで、うまくいけば服部年宏みたく「真面目な日本人です」的なスタイルのプレーヤーに成長したりするのかな、なんて期待したいところ。