宮本ともみの存在感を堪能しました伊賀くノ一vsジェフL(12月22日)の周辺をウロウロと…☆現地観戦記☆

                                  にほんブログ村 サッカーブログへ
にほんブログ村

というわけで、フォーメーションの確認から。なんといってもJリーグやら代表戦とは違って、選手の顔と名前と背番号とポジションが全く一致しない。せめて全体の並びくらいは整理しないと、なにがなんだか、さっぱりわけワカメ。

くノ一については、[2、3、13、15][19、6、5、10][7、11]の442でしたでしょうか(各々左から)。尤も7番がトップ下で11番のワントップだったかもしれません。どことなく日本代表における本田と前田の関係に近かったように思います。

一方のジェフレディースも、たぶん442。[5、7、3、4][9、20、19、13][8、11]の並びだと判断しましたが、3トップ気味に見える場面も少なくなかったような。ちょこまか系の伊賀11番に対し、こっちは、ドッシリ系の典型的ワントップでしたし。

前半の展開ですが、雨でボールコントロールが難しかったのか、ピッチの芝が荒れ気味だったからなのか、ともかく両チームとも、うまくボールを繋げていませんでした。特に伊賀くノ一の右サイド、15番の選手と10番の選手のところでパスミスが目立っていました。

女子サッカーと言えば、なかなかプレーが切れずに、アクチュアルタイムが男子より長いことが魅力の一つだと思いますが、この試合では、すぐにミスパスがサイドラインを割ってしまっていて、ある意味でアンチ女子サッカーともいえるブツ切れ状態が発生していました。

繋ぎで苦労していた伊賀に対し、ジェフの中盤における厳しい守備が、かなりハマっていた印象があります。もっともジェフの場合、中盤の守備は良かったんですけど、アタッキングサードに至ってからが、どうにもグダグダで、トータルすればくノ一が少し優勢な前半だったでしょうか。

とろが後半に入ると、なぜか突然、ジェフがバルサチックなパスサッカーを繰り出します。そして15分20分くらい伊賀をゴール前に釘付けにすると、その押せ押せモードのまま、コーナーキックから綺麗に先制点を挙げることに成功します。

「やればできるじゃん、じゃぁ最初からやれよ!」ってなもんですが、どうやら、そうそうしょっちゅう「やればできる」わけではなかったらしい。その後は、バルサチックモードは途端に消え失せ、一瞬の隙を突かれるかたちで同点に追いつかれてしまいました。

伊賀の19番の選手と6番の那須選手がスローインから見事までに左サイドを攻略し、そのまま那須選手がシュートを撃つかと思いきや撃ち切れず、折り返しに切り替えると、走り込んだ宮本選手が、ベテランらしい落ち着いたコントロールショットでジェフゴールを陥れました。

宮本選手と那須選手というボランチコンビによる鮮やかなゴールで伊賀が同点に追いついた後は、一進一退の展開に。前半同様、〈両チームともに得点の気配がしないけれども、やや、くノ一が優勢〉という展開が延長戦を含めて50分ほど続きました。

もっとも後半終了間際は再びジェフがバルサモードを発動させ、厳密にはバルサモードというより鋭いカウンターでしたからレアルモードかもしれませんが、ともかくジェフが決定的なチャンスを一度ならず演出していました。

しかし、伊賀のGKが好セーブを繰り返して耐えると、試合はPK戦までもつれこみます。PK戦でも伊賀のGKは、鋭い読みと横っ飛びを見せ、一度は見事なセーブでリードを奪いますが、その後は、〈あと、指一本分足りない〉みたいな惜しい場面ばかりが続いてしまい、結局、最後は伊賀が力尽き、ジェフが決勝進出を果たしました。美しい試合ではなかったと思いますが、見応えのある好試合でした。

□日本代表への推薦状

・推薦者

宮本ともみ

・推薦理由

言わずと知れた元日本代表キャプテンのママさん選手。いまさら〈日本代表への推薦状〉も何もないだろう、ってな話ですが、やはり年長者ならでは穏やかなリーダーシップは捨てがたい。遠目から見ていても、チーム全体に気を配っているのが伝わってきました。

しかし、宮本選手を推挙したい理由は、そこではありません。ワタクシが彼女を推したい理由、それは彼女がママさんであること。別にウーマンリブ的なことを主張したいわけではありません。彼女はおそらく普段、子育てしながら家事をしていることでしょう。

一人暮らしの長いワタクシには理解できます。そう、家事の極意とは、「同時に複数のことを平行して進めること」、これに尽きます。洗濯機を回している間にお湯を沸かしながら食器を洗う、みたいな。こういう〈一どきに複数のことを考える〉というのはサッカーという競技において、極めて重要な要素でしょう。そういう意味では、男女に関係なく、家事慣れしている人はサッカーでアドバンテージがあると思うのです。