【日本vsベネズエラ】&【五輪決勝】の周辺をウロウロと…★テレビ観戦記★

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フル代表における香川と、五輪代表における清武の在り方が、どことなくカブって見える今日この頃、皆様におきましては如何お過ごしでしょうか?

ワタクシは別館4thDayMarketCentreを更新しております。

「繋げど決められない」の二律背反、とかなんとか言っちゃって甲府vs水戸(08月12日)その1

堀米の先制点だけは良かった、とかなんとか言っちゃって甲府vs水戸(08月12日)その2

「人もボールも動く」は難しいやね、とかなんとか言っちゃって甲府vs水戸(08月12日)その3

西岡選手は現代風です、とかなんとか言っちゃって甲府vs水戸(08月12日)その4

■日本 1 vs 1 ベネズエラ[キリンチャレンジカップサッカー2012 08月15日]

あの駒野のドリブルは、狙ったのだろうか、たまたまだったのだろうか。たぶん狙ってたなぁ、股抜き。そこで勝負アリ。クロスを戻して、走り込んできた遠藤が、遠藤らしい、相手GKをあざ笑うかのような低速のコントロールショットを決めて、日本が先制します。

もちろんベネズエラも引き下がりません。後半20分くらいに、その直前にピッチへ送り出されたマルティネス選手の独走ドリブルからのクロスを、フェドール選手が受けて、厳密には受け損なって、普通はそこで終わりになるはずなんですが、そこからヌっと足を伸ばして、泥臭いゴールを決めてしまいました。恐るべしフェドール!

試合は、そのままドローのままタイムアップ。まぁ、親善試合ですからね、結果に特段の意味はありません。

この試合を見ていて思ったのが、ベネズエラのサッカー界も例に漏れずワールドワイドなんだな、ということ。まず、ハーフタイム明けに両チームの選手がピッチに戻ってくるときのシーンです。日本のホームゲームで、映像を作っているのも日本のテレビ局ですから、青いユニフォームを中心に映し出すわけですが、当然、長谷部選手の画も捉えられます。

そうしたところ、長谷部選手、なにやらビブスを着た褐色の若者と談笑しているではありませんか。「うん?ボールボーイを外国人がやっているのか?」などと間抜けなことを一瞬考えたのですが、どうやら、ベネズエラの10番、オロスコ選手だった模様。試合終了間際に投入された選手ですが、アナさんの説明にあったように、ヴォルフスブルグの所属しているらしい。そりゃ、談笑の一つや二つもするってもんですね。

そして、もう1人、17番のフェルチェル選手。この選手は、実は日本人なのかもしれません。この試合はイラク戦に出場できない選手は呼ばれていないので「栗原」という名前は日本ベンチに無かったわけですが、実は、フェルチェル選手の中身は栗原選手だったのかもしれません。

といいますのもフェルチェル選手は見たところ185cm以上ある大型CBで、髪型は往年のバルデラマを彷彿とさせるライオンヘアー。185cm以上のCBでライオンヘアーと言ったら、もう、栗原選手しかいないでしょう。

「あん?栗原勇蔵は、そんな風体じゃないぞ!?何を言ってるの??」とお感じの方もいらっしゃるかと思いますが、かなり紛らわしい付則情報で外堀を埋めてきたとはいえ、ワタクシは何も「栗原勇蔵」とは言ってません。そう、185cmを越えたライオンヘアーと言ったら、栃木に所属している栗原英明選手に決まってるじゃないですか!

ただ、とはいえ、まだ「栃木SCに、そんな選手はいない!」とのお叱りを受ける可能性もあります。この御非難に対しても、ワタクシはこう答えます。そう、「栃木とは言ったが、栃木SCとは言ってない」と。そうですね、栃木には、もう一つ栃木ウーヴァというJFLのクラブがあって、そこで4番を背負っているのが栗原英明選手なのです。きっと、日本でもサッカーそのものに対する関心度は、それなりに深まってきていると思うので、日本代表を応援して、弊ブログを御高覧いただいている方々のほとんどは、このネタに共感を覚えて下さっていると確信しております。えぇ、えぇ。うん、うん。えぇ、えぇ、えぇ。

■メキシコ 2 vs 1 ブラジル[ロンドン五輪 男子決勝 08月11日]

開始30秒、ラファエルのパスミスをかっさらったメキシコが、ペラルタのゴールで先制します。その後はブラジルが攻めて、メキシコが守るという展開が延々と続きましたが、75分にセットプレーから、再びペラルタがヘディングシュートを叩き込み、リードを広げます。

勝負の趨勢は、ここでほぼ決したのですが、そこは王国、キングダム、後半もロスタイムに入ってからフッキが意地の一撃で1点を返すも、時既に遅し。見事に意思統一された守備を披露しつつづけたメキシコが、まるで意思が統一されていないブラジルの攻撃を防ぎきり、メキシコが戴冠いたしました。

ブラジルはネイマールとダミアンの2トップなのか、ネイマールは1.5列目だったのか分かりませんが、最大2人のFWでキックオフ。リードを許してからはフッキ、パト、ルーカスと次々にストライカーを投入、最終的に5トップ気味になりました。

古今東西、負けている試合でアタッカーを増やすというのは、定石とも言える采配なのですが、あまり機能しないのも、これまた古今東西に普遍的な傾向ですね。

ワタクシが思い出せる範囲内では、かつて田中孝司監督が率いた1998年か1999年のグランパスが清水と対戦したとき、我らが小倉さんを含めた4トップを形成して、同点に追いつくという試合がありましたが、まっ、レアケースですね。

ルーカスが5人目として前線に投入されたときには、もうスペースなんて存在しないのだから、‘水を運ぶ人’の不足により状況が悪化することこそあれ、事態が好転する可能性は極めて低い。ただ、問題は、終盤における無秩序なFWの過剰投入ではないでしょう。そういう采配を思わず監督に選ばせてしまうような空気感が前半のうちから漂っていました。

そもそも、たかだか1点をリードされただけで、ハーフタイムを待つことなくフッキを投入してしまう時点で、ブラジルのベンチは冷静さを失っていた。そして、そのようなベンチの余裕の無さは、当然のことながらピッチの中にも伝染する。

これまた前半の一コマですが、攻撃が不発に終わっ後、PA内までオーバーラップしていたマルセロ選手が、ボールを強引にゴールキックの位置にセットして帰陣していくというシーンがありました。急ぐ気持ちは分かるのですが、前半のうちから、そこまでやるようなことでもないでしょう。余裕がなさ過ぎます。

それもこれも、PA内に人数をかけるメキシコの守備が素晴らしかった、ということもありますが、それ以上に‘今回こそ金メダルを取らなければならない’というプレッシャーがブラジル代表に名を連ねる歴戦の勇士から冷静さを奪いさってしまったのでしょう。

ブラジル国内の世論が、どのような背景、どのような雰囲気の元で形成されていくのかは、その社会に生きていない我々日本人に知りうるところではありませんが、「金メダルを取ってほしい」という国民の期待が、かえって選手の足を引っ張るというオリンピック病は、日本でもブラジルでも共通しているようです。