トゥーロンのエジプト戦とオマーンvsオーストラリアの周辺をウロウロと…【テレビ観戦記】

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やはり世界の趨勢としては、オリンピック<所属チームであって、やはり日本人のオリンピック好きは、やや異質なんだなと再確認した今日この頃、皆様におきましては如何お過ごしでしょうか?

ワタクシは、そうです、別館4thDayMarketCentreをアップしております。

全体としてのラファエルは微妙だった、とかなんとか言っちゃって。大宮vs神戸(06月06日)その4

神戸の奥井選手は前途多難かもしれない、とかなんとか言っちゃって。大宮vs神戸(06月06日)その5

西野ヴィッセルのキーマンは森岡かもしれない、とかなんとか言っちゃって。大宮vs神戸(06月06日)その6

■日本U23 2 vs 3 エジプトU23[05月27日 トゥーロン国際大会

PA内での間接フリーキックって、パチンコ状態になって決まることはあれど、綺麗にスパっとそのままゴールインする場面って、そうそうお目にかかれないのですが、決められちゃいましたねぇ。ってなわけで30分くらいに先制点献上。5分後には4番ムハンマドのクロスが9番モフセンの股に上手いこと当たって、追加点。

対する日本代表は、後半開始早々ラッキーパンチ的に宇佐見がミドルシュートを突き刺して1点差に追い上げると、勢いに乗る日本は、というか宇佐見は、その10分弱後、フリーキックからのルーズボールに反転し、上手いこと足を伸ばして同点弾を叩き込みます。

で、結末は三度セットプレー。大津の正当そうなチャージがファールとされ、そこからのクロスに直接合わされて失点。1点目と同様ちょっぴり不運で、3点ともセットプレー。いやはや、いやはや。

さて決勝点を奪われることとなるセットプレーの直前に、鈴木大輔の顔面が大写しにされました。まぁDFリーダーですから当然ですね。そうしたら、クッチャクッチャとガムを噛んでいた。

中澤佑二に代表されるように、いまやフットボーラーがガムを噛むのは、ごくありふれた風景になりましたよね。ジャンプをしたり、ぶつかり合ったり、サッカー選手には踏ん張りを利かさなければならないシチュエーションが次から次へとやってきて、その際には歯を食いしばらないといけない。

その際、顎や歯を痛めたりすることなく、しっかり力が入れられるようにと、いわばマウスピースのような役割としてガムを噛むようです。あとは、それで良い意味でリラックスして頭がクリアになったり、いろいろ効用があるものと思われます。

そんなガムですが、ほんの一昔前、ノストラダムスが恐怖の大魔王を召喚して人類を滅ぼす予定になっていた年の前年あたりに、日本代表がフランスW杯でこてんぱんにされて帰国した際、当時のエースであった城彰二さんにペットボトルが投げつけられたり、あれこれ批判がされました。

その中に、「勝負の場でガムを噛むとは日本男児としてけしからん」みたいな、前近代的にも程がある非難まで含まれていたんですね。

そんなこんな考えると、ずいぶん日本人も合理的にものを考えるようになったなぁ、日本のサッカーファンも多少は進歩しつつあるのかな、なんて思います。だって、いまどき、サッカー選手が試合中にガムを噛んでいることに「真剣さが足りない」みたいな、てんでお門違いな精神論を振りかざす人なんていませんよね、さすがに。

ただ、多少なりとも日本人が合理主義的になったからと言っても、往古よりヨーロッパと密接な交流をするなかで文化を形成してきたエジプト人の合理的発想には、まだまだ足下にも及ばない模様。

だって、試合中に雨が降ってきたとき、エジプトのスタッフの方が、プラスチック製のイスを持ち上げて、それを傘代わりにしていたんですよ。日本人がそんなことをしようものなら「みっともないから、やめなさい」なんて非合理な非難に晒されるに違いない。

オマーン 0 vs 0 オーストラリア[06月08日 ブラジルWCアジア最終予選]

キックオフからタイムアップまで、ロスタイム含めて100分弱、ただただ、ひたすらグダグダなままスコアレスに終わった一戦。

尤も、それもこれも致し方ない。なんといっても、当日の気候条件:摂氏46℃なんですから。もう、「摂氏」の語源となったアンデルス・セルシウスもビックリですよね。「よんじゅうろくってなんやねん!?」って話です。

そして、アラビア半島の国々の人々にとっては、何千年に渡ってお付き合いしてきたなかで、ある種の「諦念」というか、悟りの境地に達している模様。だって、おそらく、彼らにとって気温が40℃を超えることは、それほど珍しいことではないかと想像されますが、にもかかわらず、スタジアムには屋根というものが全く備え付けられていないんですよ。

実は、「単純に施設そのものが古く、当時の水準的には屋根までは付けないのが一般的だった」という可能性もありますが、おそらく実相はそうではなく、「ちょっとやそっとの抵抗をしたところで、この暑さの前には焼け石に水。逆に何もしないのが最も効率的で、イナセで、ワビで、サビ。」と考えているに違いありません。

単にスタジアムの建築年代だけの問題なら、少なくともベンチについては移動式の簡易的な屋根付きベンチを設営すると思うのですが、そんなことも一切なく。ルグエンやらオジェックは、無の境地に達したかの如く直射日光をじいっと甘受している。

さらに言えば、それなりに満遍なく観客が座っていたスタジアムにおいて、バックスタンドだかメインスタンドだかの中央部には、見るからに他と区別されたゾーンがあって、おそらく、そこは「VIP席」、要するに1番高い値段の席だと想定されるのですが、そこにさえ屋根、日光を避けるための備えは欠片もない。完全なる丸腰状態。

もはや、「日陰を作り、暑さを和らげる」という動物であるならば当然のこととして持ち合わせている感覚を、数千年前から放棄し続けているとしか思えないわけです。砂漠の文化とは、あるいは、そういうものなのかもしれません。そうでないのかもしれません。

というわけで、これだけ暑いと、ホームであるオマーン代表の選手にも打撃を与えるようで、前半の内から足を攣ったり大変そうでしたけど、でも、やっぱりダメージはオージーの方がデカい。いわゆるクイックネスが両チームでは全然違いましたからね。

そもそもオーストラリア人ってのは大柄で素早さに欠ける部分があるのかもしれませんが、明らかにランニングスピードの緩急を付けられていなかった。ジョッグで走り出し、そのままスピードアップして全速力に達するといった類のランニングはできていましたが、急発進&急停止みたいなことはできない。もちろん、フェイントを入れまくって相手守備陣を翻弄するなんて夢の夢。

そんな感じですから、オーストラリアとしては引き分けで御の字だったのではないでしょうか。