テレビ観戦記FC東京vs水戸と高校サッカー茨城県予選決勝の周辺をウロウロ振り返る。

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今に至っても、なお11月最終週に観戦した横浜FCvs京都のマッチレポを展開している別館4thDayMarketCentreですが、引き続き可愛がってやって頂けると幸いです。

ドゥトラ、その2横浜FCvs京都(11月27日)の周辺をウロウロと…2/6

京都の守備横浜FCvs京都(11月27日)の周辺をウロウロと…3/6

寺田紳一横浜FCvs京都(11月27日)の周辺をウロウロと…4/6

久保裕也横浜FCvs京都(11月27日)の周辺をウロウロと…5/6

横浜FCの守備横浜FCvs京都(11月27日)の周辺をウロウロと…6/6

FC東京vs水戸(11月12日)

すっかりお馴染みになったシャレオツ放送局:東京MXで、この試合も観戦。

この日の相手は闘将率いる水戸。柱谷さんは札幌で監督デビューして、そこでは散々な出来で、しばらく修行を経た後ヴェルディを率いたわけですが、ここでも降格。ヴェルディ時代には、フッキに振り回されまくるとか日々是アクシデントだったので、なんとも評価が難しいのですが、少なくとも順調に監督としてのキャリアを積み上げてきた、という感じではない。

ただ、こういう、なんとなく高校の部活の監督とかに向いてそうなタイプは、長期的スパンでのタクトを保障されれば、それなりに鍛え上げてくれそうな気もする。

ということで水戸の試合を見ていたのですが、ヴェルディ出身者のご多分に漏れず、気合・運動量・ショートパスを前面に押し出した快活なサッカーを展開していました。

そうです、ハイプレスなんです。FC東京は、圧倒的な技術力を生かして、最終ラインでじっくり相手を揺さぶって、一枚ずつ相手守備組織を崩しながら、最終的には完全にズタズタにした上でアタッキングを仕掛けるというチームですので、両チームの噛み合わせは、かなり良い。

要するに、FC東京がいつものようにビルドアップしようとすれば、そこを水戸のハイプレスが襲いかかり、ショートカウンターに繋げる、なんて展開が繰り広げられていました。特に、この日のFC東京はビルドアップの要である今野・森重の両CBを欠いていたことにより、何度か危険なパスミスを自陣内で犯してしまっていました。

まぁ、そんな水戸の一気呵成の玉砕プレスも、後半になると、さすがに発動されなくなり、そうなると、

「クサビの縦パス→押し込む→相手を翻弄→相手は苦し紛れのクリア→あっさりマイボ→ハーフコートゲーム」

という、いつものお馴染みパターンになっていくんですけどね。

で、セットプレーからあっさりと先制点を高橋が頭で押し込んだことで、もはや水戸の翼は折れかけのエンジェルです。2本以上、パスの繋がる気配が全くしない。虚無です、虚無。

J2クラブがFC東京に勝とうと思えば、最終ラインと高橋(+引いたときの梶山)に鬼プレスをかけるしかないと思いますので、前線がガス欠を起こしたり、心が折れたりしたら、後はFC東京のやりたい放題状態。

ただ、水戸には一人で11人分の心の強さを持つ鈴木隆行がベンチに控えていたので、柱谷監督は、すかさず神様・仏様・鈴木様・隆行様を投入します。そうすると、あら不思議。途端に水戸は蘇生します。ボールをキープできる選手、フィフティのボールをマイボに出来る選手が1人いると、ここまでチームって変わるのか。

ただ、FC東京も、選手交代で流れを引き戻します。厳密には引き戻しはしなかったのですが、セザーという飛び道具をピッチに送り込むことで、ドッカンと個人能力からのパルプンテで追加点を奪ってしまいます。

というわけでFC東京の貫禄勝ちだったわけですが、今年のFC東京は「監督が作り上げた作品」というより、「選手能力の総和が群を抜いていた」ってだけですので、J2をぶっちぎったからと言って、柏みたいに、J1でも即通用するかというと、それはそれで別問題。注視しましょう。

ウィザスvs鹿島学園(11月12日)

「つか、『ウィザス』って、なんやねん?」

って思ったのはワタクシだけではないでしょう。というわけでググってみます。。。うん、どうやら株式会社が運営している通信を主要とした高校らしい。ワタクシが大学生の頃「テンプル大学」ってのがありましたが、そのノリですかね。あるいは「サイバー大学」。

相手は鹿島学園。この高校って、いっつも県予選の決勝に出てませんか?おそらくスポンサー的なオトナのあれこれで、なぜか日テレ(たぶん関東ローカル枠)で毎年、茨城だけ県予選決勝を放映しているのですが、よく鹿島学園の名前を目にするような印象があります。まぁ茨城県の強豪高校ですね、野球における常総学院のような。

そんな鹿島学園を牽引するのが双子の選手らしい。そして、その双子のレギュラー選手には補欠の弟さんがいて、スタンドから声援を送っている。

その弟クン、なかなかのジャニーズ系男前。なんの脈絡もなくカメラがその顔を抜いたため、一瞬、

「ついに、スポーツ放映のカメラ割りも、こういう時代になったか!」

とビックリしました。ほら、「流川と花道があんなことやこんなこと」みたいな同人誌をこよなく愛す女性が増えているって言うじゃないですか、的な。

内容について。

やっぱり知らないチームをテレビで見ると、まずフォーメーションがわからない。スタンドからだとゴールキックとかのときに確認するんですが、テレビだと、その時間、選手のアップに画面を切り替えますから、確認できないのですよ。

とりあえず鹿島学園は、比較的オーソドックスな442の模様。ウィザスの方が、やや難しい。たぶん1トップ3シャドーに、ボランチが縦の関係(になることが多い)って感じでしょうか。うむ、難しい。とりあえず、1stトップとアンカー的なプレースタイルのボランチがいて、その間に攻撃陣が4人いるってことにしておきましょう。

要するにウィザス、低いところまでリトリートして、そこから素早い速攻って感じなので、本来の配置がよくわからんのですよ。必然的に保持率は鹿島学園の方が高い。そういう中、カウンター主体のウィザスが先制する。しかし、エンジンのかかった鹿島学園が力ずくで逆転する。うん、よくあるイメージ通りの展開でございます。

で、鹿島学園はエースが負傷で交代すると勢いを失い、後半終了間際に劇的にウィザスが同点に追いついて延長戦となり、両チームが死力を尽くしても決着が付かず、もれなく涙を発動させる「引退試合におけるPK」で天国と地獄に分かれる。

「ドラマチックを以て尊しとする」高校サッカーにおいて清く正しく美しいゲーム展開だったと思います。